基本情報技術者試験の科目A試験免除制度とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 基本情報技術者試験の科目A試験免除制度の意味・解説 

基本情報技術者試験の科目A試験免除制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/15 00:32 UTC 版)

基本情報技術者試験の科目A試験免除制度(きほんじょうほうぎじゅつしゃしけんのかもくえーしけんめんじょせいど、通称科目A免除)とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が認定した特定の講座を受講し、その後、修了試験(修了認定に係る試験)に合格した者が、国家資格の基本情報技術者試験(FE)の科目A試験の受験が1年間免除されるという制度である[1]

概要

情報処理技術者試験の一区分である基本情報技術者試験(FE)には通常、科目A試験と科目B試験があり、2科目ともに基準点(満点の60%)以上の点数を取ることが合格の条件となっている。
しかし、試験を開催している情報処理推進機構(IPA)が認定した講座を受講し、その後、修了試験に合格することで、科目A試験が免除される特典が存在する。科目A試験が免除となるのは、原則、修了認定日から1年間である。
免除対象となる講座の多くは情報処理関係の専修学校専門学校)で開講されているが、一部の大学高等学校職業能力開発短期大学校企業などにも開講されている場合がある[2]
なお、この制度はあくまで講座を修了した者のみに与えられる特典であり、「本試験の科目Aで基準点以上だったが、科目Bが基準点未満だった」という場合の科目合格制度ではないという点に留意する必要がある。
科目A試験免除制度は2005年度(平成17年度)から初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)[3]基本情報技術者試験(FE)で「午前試験免除制度」という名称で導入された。

2023年(令和5年)4月から基本情報技術者試験の制度変更に伴い、午前試験が科目A試験に名称変更されると共に、午前免除制度は科目A試験の免除制度として引き継がれた。[4][5]

修了試験

修了認定に係る試験(しゅうりょうにんていにかかわるしけん)は6月第2日曜日・7月第4日曜日・12月第2日曜日・1月第4日曜日の年4回実施されるが、一つの講座を受講した後、修了試験を受講できるのは2回までである。2回とも合格できなかった場合は再度講座を受講し直す必要がある。
修了試験の形式は以下の通りである。本試験の科目Aとほぼ同じだが、本試験に比べて過去問からの出題が多いため、難易度は本試験の科目Aよりやや低いとされる。修了試験の問題はIPAが提供する[6]

  試験時間90分。四肢択一式(マークシート使用)で60問出題され全問解答。素点形式で採点され60点以上で合格(満点は100点)。

参考:2023年1月実施午前免除試験までの概要

試験時間150分。四肢択一式(マークシート使用)で80問出題され全問解答。素点形式で採点され60点以上で合格(満点は100点)

民間資格の活用

以下の民間検定試験に合格した者も、FEの科目A試験免除制度の講座を受講することができる。その際、履修する項目数は通常の講座よりも少なくなる[7]また、検定試験合格後に受講する講座を差分講習とも言う。なお、これは構造改革特別区域における特例処置として認められているものである。

このうち、サーティファイ情報処理技術者能力認定試験の2級または2級第一部の合格者は、IPAが提供する修了試験とは別に、サーティファイが提供する修了試験を受験することが可能である[10]
サーティファイ提供の修了試験は試験時間60分、問題数全30問となっており、通常の修了試験に比べて大幅に縮小されている。18問以上正解することで合格となる。

脚注

  1. ^ 科目A試験免除制度 基本情報技術者試験(FE) | 試験情報”. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2025年10月15日閲覧。
  2. ^ 認定免除対象講座の一覧”. 独立行政法人 情報処理推進機構. 2021年7月20日閲覧。
  3. ^ 現在はこの区分は廃止されている。
  4. ^ 情報処理技術者試験における出題範囲・シラバス等の変更内容の公表について(基本情報技術者試験、情報セキュリティマネジメント試験の通年試験化)
  5. ^ プレス発表 基本情報技術者試験と情報セキュリティマネジメント試験を通年試験化
  6. ^ 科目A試験の免除制度|基本情報技術者試験.com”. www.fe-siken.com. 2025年10月15日閲覧。
  7. ^ 検定試験合格によって一部の項目が習得済みとみなされるため。
  8. ^ 1級、2級第二部、3級は対象外。
  9. ^ システムデザインスキル、プログラミングスキル、情報活用試験、情報デザイン試験は対象外。
  10. ^ 午前免除制度 情報処理技術者能力認定試験 資格検定のサーティファイ│あなたのスキルアップを応援します資格検定のサーティファイあなたのスキルアップを応援します

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  基本情報技術者試験の科目A試験免除制度のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

基本情報技術者試験の科目A試験免除制度のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



基本情報技術者試験の科目A試験免除制度のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの基本情報技術者試験の科目A試験免除制度 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS