品質の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:40 UTC 版)
品質という言葉が使われた歴史は古代ギリシャにまでさかのぼる。アリストテレスは何かを一般的に評価する基準として、数値、関係、組成、場所、時間などと一緒に品質を挙げている。現在においては品質という単語は様々な意味に用いられている。文脈に応じた具体的な例としては、耐久性を意味することもあれば、信頼性を意味することもあり、時には高級であることも該当する。 ISO 9000シリーズでは、品質を種々の本質的なひとまとまりの特質が要求事項を満たしている度合い、と定義している。日常会話では、すぐに壊れるなどの理由で使い勝手の悪いことを指して品質が悪いということがある。しかし、ISO 9000:2005の品質の定義によれば、使い勝手の悪いことと品質の良し悪しは無関係である。あくまで要求事項を満たしていれば、それはよい品質のモノということになる。 要求事項として考えられるものはさまざまである。一般に品質は、四つの種類に分けることができ、それぞれの場合について要求事項の具体的内容は次のようになる。 企画の品質: 製品で実現しようとしている特性に対する顧客の要求。 設計の品質: 企画の段階で検討された特性の水準や品質仕様。 製造の品質: 図面・仕様書などの設計文書。 サービスの品質: 調整、据え付け、消耗品の補給、不良品などへの対応に対する顧客の要求。 品質は製品に対する評価の基準の一つであるが、製品とは実体のある工業製品には限らない。ISO 9000シリーズでは、製品(product)を、プロセスの成果、と定義し、それには輸送やソフトウェアなどの顧客に無形で提供されるものも製品に含めている。ISO 9000シリーズで使われている「製品」(product) という単語をこのような意味として理解すれば、ISO 9000シリーズは製造業に限らずサービス業にも適用することができ、実際適用されている。
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品質の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 16:25 UTC 版)
JIS Z 8101では、1999年まで、品質を「品物又はサービスが、使用目的を満たしているかどうかを決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体」と定義していた。1999年の改訂の際、この定義は削除された。 ISO 9000では、「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」と定義されている。 品質工学では、「品質とは、品物が出荷後、社会に与える損失である。ただし、機能そのものによる損失は除く」と定義されている。 一般的な英語でqualityという意味は日本語の品質より幅広く、高級や上質、すばらしいという意味がある。カタカナ英語としてのクオリティはその意味で使われる場合が多い(例として、製造上の要求事項を満たしており品質は満たしている低質な紙でも、クオリティーの低い紙と表現されるなど)。
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