千葉県幸田貝塚出土品とは? わかりやすく解説

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千葉県幸田貝塚出土品

主名称: 千葉県幸田貝塚出土品
指定番号 494
枝番 00
指定年月日 1994.06.28(平成6.06.28)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 縄文
年代
検索年代
解説文: 縄文時代前期代表する貝塚遺跡一括出土品である。
 遺跡下総台地西端江戸川に注ぐ小河川開析した舌状台地上、松戸市幸田字花輪に所在する東西一八メートル南北二五〇メートルに及ぶ遺跡のなかに、数多く地点貝塚がほぼ環状分布し北側東側にかけては面的な貝層広がりもある。
 貝塚存在古くから知られ昭和十六年の矢島清作、同二十八年山内清男らの小発掘以来小規模な調査なされたこともある。昭和四十六年以降、この台地一帯区画整理事業進捗伴って平成二年まで一五次にわたる発掘調査松戸市教育委員会によって行われた調査結果縄文時代竪穴住居跡総計一四六棟が検出された。これら住居跡はすべて縄文時代前期前半のもので、しかも花積下層式・関山式期に限られ多く住居跡覆土には貝層または貝ブロック認められた。本件は、これらの住居跡および包含層からの出土品である。
 出土品内容多彩で、土器・土製品石器石製品・貝製品骨角器類等がある。土器類九十五箇の深鉢形土器主体に、鉢形土器六箇、皿形土器五箇構成され質量ともに豊富である。深鉢形土器は、口縁部大きく外に開き波状呈して頸部くびれる大型タイプと、平縁底部から口縁部向かって直線的に開く中型タイプ分けられ後者には、ほぼそのすべてに注口が付く。文様は、多彩な撚り施文方法駆使された斜縄文羽状縄文組紐文を地文にした平行沈線文コンパス文・瘤文等がある。底部揚げ底気味つくられ胎土には例外なく多量繊維混入痕が観察される
 石器類には、打製磨製石斧礫器石匙磨石石皿等があり、特に不定形礫器多く磨石【すりいし】・凹石くぼみいし】等の植物質食料加工具の割合も高いことから、縄文時代前期石器組成をよく示すものと思われる石製品には〓状【けつじよう耳飾残欠と玉、貝製品には貝刃【かいじん】と貝輪残欠、骨角牙製品にはイノシシの牙製垂飾と、骨または角製の刺突具がある。
 本件は、当時の生活全般にかかわる遺物豊富に含みなかでも多彩な縄文施した前期土器類は、まとまった資料としては質量共に傑出したもので、この時代の標式資料として貴重である。


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