北海道美利河1遺跡出土品とは? わかりやすく解説

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北海道美利河1遺跡出土品

主名称: 北海道美利河1遺跡出土品
指定番号 469
枝番 00
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 旧石器
年代
検索年代
解説文: 美利河遺跡北海道瀬棚郡今金町にあり、後志利別【しりしとしべつ】川の支流であるピリカベツ川左岸丘陵上に立地する標高一五〇~一六メートルで、川との比高差は約五〇メートルである。
 昭和五十八年から五十九年にダム建設に伴い事前調査が行われた。調査面積一五五平メートルで、発掘調査結果旧石器時代遺物一一万点出土した
 石器群は出土分布状態から一六まとまり分かれ部分的ではあるが層位的に上下関係確認されている。これらの分布状態から本遺跡大きく三つ石器群に分けることができる。このことは層位出土例稀な旧石器時代にあって石器編年学的研究を行ううえで重要である。
 本件このうち所属が明らかで、かつ各石器群を代表する石器接合資料一六三点選んだのである
 本遺跡の古段階石器は四×六メートル範囲から集中して出土したのであるこのうち細石刃さいせきじん】、細石刃さいせきじんかく】・彫器【ちようき】などの主要な完存品を選んだ。これらの石器北海道細石器文化前半期研究するうえで貴重である。中段階では二か所で径約四メートル焼土広がりみつかり周辺から細石刃細石刃など多量石器出土している。この段階に属す石製小玉焼土水洗選別により発見されたもので、日本の旧石器時代としては初の発見例である。また豊富な接合資料があり、その状況から前段階異なった石刃技術発達があったことをうかがわせている。新段階は有舌【ゆうぜつ】形・柳葉【りゆうよう形・木もくよう】形の尖頭器せんとうき】を中心とする石器群である。なかでも三三・一センチメートル測る長大尖頭器極めて精巧な作りであり、当時石器製作技術の高さを示している。そのほか台石だいいし】・石皿いしざら】・敲石たたきいし】・砥石【といし】・磨石【すりいし】なども出土しており、生活復元研究欠かせない資料である。
 美利河遺跡石器の原材となる硬質頁岩こうしつけつがん】・瑪瑙【めのう】などの産地近く、その入手しやすさもあって一一万点という多量石器類出土になった考えられる
 これらのことを考え合わせると、美利河遺跡長期わたって生活が営まれ、その各時期石器の様を良く示す好遺跡いえよう。また各時期みられる代表的な石器種の変還は、日本の旧石器時代後半期研究には欠かせないものであり、その学術的価値は高い。



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