北海道美々8遺跡出土品とは? わかりやすく解説

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北海道美々8遺跡出土品

主名称: 北海道美々8遺跡出土品
指定番号 562
枝番 00
指定年月日 2005.06.09(平成17.06.09)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 擦文・アイヌ文化
年代
検索年代
解説文: 美々遺跡は、美沢川【みさわがわ】の川床低地形成され低湿地遺跡である。新千歳空港建設先立ち平成元年から五年にかけて、約3000平方メートル調査された。その結果河川流路周辺発達した泥炭層から、木製品中心とした多彩な遺物出土した遺跡石狩低地帯のうち、日本海側太平洋側分水嶺南側付近に当たり、標高2.5~6メートル測る
 本件は、この泥炭層から出土した資料一括である。遺物出土した泥炭層は、ちょうど樽前【たるまえ】b火山灰1667年降下)と、樽前火山灰1739年降下)に挟まれた〇【ぜろ】B層呼ばれる黒色遺物包含層形成していた。したがって出土した遺物も、その大半上記年代幅の中で捉えられる時代的完結性の高い資料である。これに、樽前火山灰層のさらに下層から出土した、擦文【さつもん】時代資料若干が加わる。
 資料は、土器陶磁器土製品64点、木製品858点、漆器38点、繊維製品17点石製品56点、ガラス玉5点骨角製品7点金属製品119点で構成され、その材質種類きわめて豊富である。
 土器陶磁器土製品には、本州からもたらされ陶磁器類が組み合い木製品には衣食住関わる日常生活用具各種を含む。折敷【おしき】やなどの漆製品、編籠【あみかご】などの繊維製品砥石火打具などの石製品、また装身具としてのガラス玉装飾品漁労用具としての骨角製品、さらに煙管【きせる】や鉄鍋刀装具などの金属製品など、出土資料さまざまな道具に及ぶ。
 これらの中で、とりわけ充実した内容を示すのが木製品である。メカジキ線刻画が描かれ【かい】などの運搬用具回転式離頭銛【りとうもり】などの漁労用具、さらに宗教的儀礼用いられたと考えられる木幣【もくへい】や木札もくさつ】、花矢【はなや】、捧酒箸【ほうしゅばし】、また精巧な彫刻文様飾られ小刀鞘【こがたなさや】など、その内容きわめて多彩である。
 本件は、北海道における当時人びと生業活動とそこで使われ各種道具あり方端的に物語内容であるとともに本州方面との物流実態をよく示した一括資料であり、その学術的価値には高いものがある。



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