千田町時代(1988-)
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「広島県立図書館」の記事における「千田町時代(1988-)」の解説
1988年(昭和63年)10月27日、開館記念行事を挙行し、翌10月28日より一般利用を開始した。新館は情報プラザの1階に主要機能を配置し、地下1・2階に90万冊収蔵可能な書庫を設け、別棟の移動図書館書庫と車庫を含めた延床面積は6,524 m2と旧館の約3倍に拡大した。サービス面では障碍者や在日外国人への配慮を打ち出し、前者に向けては録音図書の充実、対面朗読、郵送貸出を、後者に向けては日本語以外の図書の収集を実施した。郷土資料の収集では「海と鉄」(瀬戸内海とたたら製鉄)を重点収集する方針を定め、特に海に関しては瀬戸内海関係資料から島に関する資料まで拡大し、「瀬戸内海・島コーナー」の開設(2001年〔平成13年〕5月)につながった。1989年(平成元年)2月にオンライン検索の稼働を開始し、同年10月に利用者向けのコンピュータ端末を設置した。 1954年(昭和29年)のみのり1号導入以来継続してきた移動図書館事業は、1995年(平成7年)3月に普通配本から協力貸出に完全移行したことで事実上終了し、1999年(平成11年)10月にみのり5号が廃車となったことで、移動図書館車「みのり」も歴史を閉じた。ただし、協力貸出として各市町村に本を届ける事業は残ったので、広島銀行グループから贈られた「トゥモロウ号」がみのりの後継車両として運用されることになった。協力貸出は県内の市町村に市町村立図書館の設置を促す事業であったことから、図書館設置を目指す市町村との間で相互に人員を派遣する事業を開始し、1994年(平成6年)に大野町(現・廿日市市)、1996年(平成8年)に廿日市市の職員を受け入れ、現地に県立図書館職員を派遣し、それぞれ大野町図書館(現・はつかいち市民大野図書館)、はつかいち市民図書館の設立を支援した。 2001年(平成13年)2月、県立図書館のウェブサイト「来(ら)いぶらりひろしま」を開設した。2004年(平成16年)3月31日、広島県教育事業団による業務補助契約を解消し、県の直営に戻った。 2009年(平成21年)12月、広島県事業仕分けが行われ、図書館運営費は「要改善」との判定を下された。図書館では2011年(平成23年)3月に「広島県立図書館の改革について」を発表し、貸出冊数の増加(5冊から10冊へ)、県立図書館の所蔵資料の流通経費を県費負担とするなどの改革を経て、2011年(平成23年)7月にリニューアルオープンした。
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