函館市内バス路線再編の検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 07:54 UTC 版)
「函館バス」の記事における「函館市内バス路線再編の検討」の解説
2003年に函館市営バスの路線をほぼそのまま継承した事もあり、市民からも複雑で分かりづらいという声が以前よりあった。そのため函館市ではこれらの声を受け、2017年度に函館バスが市内で運行する100路線を集約して半減するルート再編に着手し、「ゾーンバス方式」として骨格を策定する事が報じられた。函館市のルート再編案の主な内容は 函館中心部を貫く幹線として1)函館駅前 - 亀田支所前(美原) 2)昭和営業所 - 湯倉神社前(湯の川) 3)亀田支所前 - 五稜郭駅前 の3ルートを軸に集約して単純化する。 郊外などへ向かう乗り継ぎ拠点は、函館駅前、五稜郭、湯の川、亀田支所の4箇所として、函館駅前を除く3箇所に大型の停留所を新設する。 乗り継ぐなど中心部を離れる「支線」として、船見町、蔦屋書店前、東山墓園裏、滝沢町、函館空港などを目的地に約10ルートを設ける。 の3つの軸としていた。 また、旧来からの函館市営バスと函館バスのそれぞれの系統番号が存続して複雑化しているのを、系統番号に統一ルールを設けたり、系統別にバスを色分けするなどして、一目で行き先が分かりやすくなる方向で検討されていた。これはそもそも、旧函館市営バスの事業継承時に旧函館市営バスと函館バスの間に同一系統番号があった場合において、基本的に函館バス路線の系統番号に「100」を加えて新たな番号として運用していた事が主な原因である。 その後の官民組織「市生活交通協議会」において、ゾーンバス方式について、湯川は屋外でのバス停での乗り換えが必要となる事と、函館駅前と五稜郭の2拠点はゾーンバス導入で幹線バスの運行距離が短くなり、その都度運転手を交代させなければならなくなるなど非効率で、既存バス路線を維持した方が効率が良い事から見送られ、美原を拠点として郊外に延びる石川・赤川・神山の3つのゾーンのみで導入する事が決定した。 美原を拠点とするゾーンバスに関連して、函館市役所亀田支所(以下、亀田支所)に隣接する旧亀田福祉センター敷地を含めた市有地において函館市亀田交流センターが建設される事に伴い、亀田支所敷地内の駐車場を廃して新たに「美原地区路線バス乗降場(以下、新バス乗降場)」として整備する事が決定し、2019年に実施設計、2020年に工事計画の後に着工し、2021年4月1日に完成して使用開始された。それに伴って従来からのバス路線は一部を除いて新バス乗降場に集約される。当初は従来からの「亀田支所前」バス停の一部を「美原中央(仮称)」と改称した上で存続する予定となっていたが、新バス乗降場を通らない路線があるためにそのまま存続している。なお、ゾーンバス方式の導入は新型コロナウイルスの感染拡大によるバスの利用者減少を受けて2022年度以降に実施することとした。また、亀田支所の利用者は完成した函館市亀田交流センターの駐車場を利用する方式となっている。 2018年(平成30年)8月28日の新聞発表において、「市生活交通協議会」が、2019年度から、函館市・北斗市・七飯町の市街地を運行する路線の系統番号を2けたに、その他郊外路線を3けたに統一するなどの改善を図る方針を固めた事が報じられた。系統番号の複雑さは函館に限らず全国で発生している事から、国が2020年東京オリンピック・パラリンピックも見据え、全国のバス事業者に外国人にも分かりやすい系統番号への変更を推奨している事から、同年5月から協議が行われていたものである。当時は具体的には10番台を北斗市上磯方面、20番台を北斗市大野方面とするなどしていたが、同年11月1日の新聞発表において、概ね方面別とした新たな系統番号が発表された。 協議会で今回固められたこれらの系統番号案は最終的に函館バスによって調整され、2019年(平成31年)2月18日に同年4月1日から使われる事が正式発表された。
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