冷房化・方向幕搭載工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 09:10 UTC 版)
「京成3050形電車 (初代)」の記事における「冷房化・方向幕搭載工事」の解説
1990年(平成2年)3月より3059 - 3062を皮切りに冷房装置の搭載を開始し、同時に種別・行先表示器も設置された。以下に変更点を記す。 各車に分散式冷房装置を搭載し、ベンチレーターを撤去。 室内はファンデリア(換気扇)を廃止し、補助送風機として東芝製の首振り扇風機を設置。それにともない蛍光灯から内側の天井に光沢白デコラが貼付された。 冷房装置設置にともない電動発電機(MG)を容量5.5kVAのものから75kVAのものに交換。 全車の空気圧縮機の駆動電動機が交流化され、形式もC-1000からAC-1000とされた。 行先表示器を前面上部中央と側面(種別表示器併設)に設置。それに伴い前面の灯火類は上部左右に3100形と同形のものを別途新設。 前面の貫通扉は手動種別表示器付きステンレス製扉に交換されたが、種別表示器は3100形と同様に中間仕切り時の関係上凹凸のあるタイプになった。3059・3062・3063・3066以外は3300形1次車で更新前に一時的に使用されたものを流用した。 改造とはいえ、外観は3000形と同様の前照灯上部中央2灯のスタイルから冷房搭載後の3100形近似スタイルに変化したが、車体形状や骨組みの位置の違いから前照灯位置が100mm下に設置された(運行表示窓や急行灯が有った位置と思われる)他、側面乗務員室扉のサイズが異なっていた。 1990年4月出場の3063 - 3066以外は定期検査出場時に行われた。1990年8月出場の3051 - 3054から室内天井の白塗装箇所(蛍光灯両脇から荷棚に掛けて)が再塗装された。初期に施工された3059 - 3066も次期定期検査出場時に再塗装された。1991年(平成3年)3月に出場した3067 - 3070編成で3051 - 3074の4両6本、計24両の工事が完了した。 この工事と同時に東洋電機製造製TDK810/4Dモーターを装着する3051 - 3066は同一新品のモーターに交換された。 1983年(昭和58年)春の3150形以来、8年間にわたって継続されて来た冷房搭載工事は3050形をもって終了し、対象から外れた2両余剰ユニットの3075・3076は1991年3月末に3000形と共に廃車されたため、京成は車両冷房化率100%を達成し、同時に行先標も姿を消した。
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