内容と時間数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 01:53 UTC 版)
当初は「技術科」として計画され女子にも技術科教育を実施する予定であったが、直前の1958年7月27日の夜を転換点に一夜にして「技術・家庭科」になることが決まった。技術・家庭科になって男女別学が固定化したことは、戦後の教育改革の重要な柱であった男女共学に逆行する制度であった 「生活の近代化」の名の下に、その主体たる主婦の養成として家庭科が存在し、戦後教育改革の中で謳われた「男女共学」が最後まで行われなかったのが教科「技術・家庭」であった。その裏返しとして女子差別撤廃条約批准に際して「家庭科の男女共修運動」が展開されたのであるが、この運動では決して女子の技術・職業教育の共修は唱えられなかった。 1977年改訂では、男女別授業であったものの男子も家庭を、女子も技術を履修するようになった。現在は男女共通となっている。実際の学習は学習指導要領に挙げられている内容から定められた条件に基づいて各地域各学校の事情などによって選択が行われる。 技術・家庭科の各分野の内容と時間数の変遷改訂年度技術分野家庭分野男女別時間数1958年設計・製図、木材加工、金属加工、栽培、機械、電気、総合実習 設計・製図、家庭工作、家庭機械、調理、被服制作、保育 男女別 各315時間 1969年製図、木工、金工、機械、電気、栽培、総合実習 被服、食物、住居、保育、家庭機械、家庭電気 男女別 各315時間 1977年木工、金工、機械、電気、栽培 被服、食物、住居、保育 一部男女共通 計245時間 1989年木工、電気、金工、機械、栽培、情報基礎 家庭生活、食物、被服、住居、保育 男女共通 各105~122.5時間 1998年技術とものづくり、情報とコンピュータ 生活の自立と衣食住、家族と家庭生活 男女共通 各87.5時間 2008年材料と加工に関する技術、エネルギー変換に関する技術、生物育成に関する技術、情報に関する技術 家族・家庭と子供の成長、食生活と自立、衣生活・住生活と自立、身近な消費生活と環境 男女共通 各87.5時間
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