人類の夜明けとは? わかりやすく解説

人類の夜明け

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/05 18:28 UTC 版)

「人類の夜明け」
Dawn of Humanity
ジャンル ドキュメンタリー映画
ナレーター ジェイ・O・サンダース
製作
プロデューサー グラハム・タウンズリー
制作 公共放送サービス(PBS)
放送
放送国・地域 アメリカ合衆国
放送期間2015年9月16日
放送分120分
回数1
公式ウェブサイト
テンプレートを表示

人類の夜明け』(英語: Dawn of Humanity)は、2015年9月10日にオンライン上で公開され、2015年9月16日にアメリカ合衆国全土でテレビ放送されたPBS NOVA英語版 ナショナルジオグラフィックホモ・ナレディに関するドキュメンタリー映画である。日本で放送した際の邦題は『洞窟に眠る新種の人類』。

概要

映像外部リンク
113分。「人類の夜明け」全編(HD Universe Channelによるアップロード)

プロデューサーはグラハム・タウンズリー[1]。1つのエピソード(長さ2時間)で構成されている。

人類のゆりかご」として知られる南アフリカの人類化石遺跡群の一部、スワルトクランス英語版の南西およそ800m(0.50mi)に位置するライジングスター洞窟英語版のディナレディ空洞でのヒト属に分類されたヒト族の絶滅種、ホモ・ナレディの化石骨の発見(2013年)およびその後の発掘作業について解説している[1][2][3][4][5][6]。さらにナショナルジオグラフィック協会はそのウェブサイト上に発見と2年間の化石の発掘作業の異なる時期をカバーする複数のビデオアップロードしている[2][7]。2015年9月時点で、洞窟から少なくとも15体分になる1,550以上のの断片が発掘されている[8]

2015年9月18日に「HDユニバースチャンネル」(確認済みチェックが入ったチャンネル)によって全編がYouTube上にアップロードされた(右側の映像外部リンクより参照)。

日本では44分版を『洞窟に眠る新種の人類』として、2016年9月17日にNHK教育テレビの『地球ドラマチック』において放送した[9]

出演者

このドキュメンタリージェイ・O・サンダースナレーターを務める。出演者には以下の人物が含まれる[1]

批評

ニューヨーク・タイムズ』のニール・ガンスリンガー英語版は「先史時代古人類学に関するドキュメンタリーは基本的に興味深く、時には考えさせられるものである。スリリングな場面に出くわすことはあまり多くないが、プログラム『人類の夜明け』はふさわしい形容詞だ」と述べている[10]

シャーロット・オブザーバー英語版』のブルック・カインは「1,500以上のヒト科の化石を回収するためにほぼ近づくことのできない洞窟奥深くに降下する映像を厳選して収めた」ドキュメンタリー特集だと伝えている[11]

考古学者のクリス・ハーストは「(ホモ・ナレディの化石の)発見に関する豊富な文脈、視聴者が発見の重要性を理解できるように歴史的背景と進化的背景を設けている」「バーガー(リー・バーガー英語版)の魅力的な個性とこのビデオのその他大勢の古生物学者のおかげでこの文脈上の試みは一般人でも容易かつ視覚的に理解できるようになっている」としている[12]。また、ハーストはスタンリー・キューブリックが1968年に製作した映画2001年宇宙の旅』(おもにレイモンド・ダートロバート・アードリー英語版の概念の影響を受けている)における類人猿の暴力的な行動は現在では代わりに「ベジタリアン」であることが証明されているので「間違いだと立証されている」としている[12]

ギャラリー

ホモ・ナレディと他の初期人類の頭蓋骨の特徴の比較
ホモ・ナレディの手の化石
ホモ・ナレディの足の化石

出典

  1. ^ a b c Dawn of Humanity” (英語). PBS.org (2015年9月10日). 2015年9月21日閲覧。
  2. ^ a b Jeanna Bryner (2015年9月10日). “In Photos: New human Relative Shakes Up Our family Tree” (英語). LiveScience.com. 2015年9月21日閲覧。
  3. ^ Shirley Li (2015年9月10日). “NOVA, National Geographic debut human fossil record film Dawn of Humanity” (英語). EW.com. 2015年9月21日閲覧。
  4. ^ Lauren F Friedman (2015年9月10日). “A breathtaking look at the death-defying discovery of our new human ancestor” (英語). TechInsider.io. 2015年9月21日閲覧。
  5. ^ Ed Yong (2015年9月10日). “6 Tiny Cavers, 15 Odd Skeletons, and 1 Amazing New Species of Ancient Human” (英語). TheAtlantic.com. 2015年9月21日閲覧。
  6. ^ Lee Rogers Berger (2015年9月10日). Homo naledi, a new species of the genus Homo from the Dinaledi Chamber, South Africa” (英語). eLife 4. doi:10.7554/eLife.09560. http://elifesciences.org/content/4/e09560.full 2015年9月21日閲覧。. 
  7. ^ New Human Ancestor Discovered: Homo naledi (EXCLUSIVE VIDEO)” (英語). NationalGeographic.com (2015年9月10日). 2015年9月21日閲覧。
  8. ^ Jamie Shreeve (2015年9月10日). “This Face Changes the Human Story. But How?” (英語). NationalGeographic.com. 2015年9月21日閲覧。
  9. ^ 番組表検索結果詳細”. NHKクロニクル. 日本放送協会. 2016年10月2日閲覧。
  10. ^ Neil Genzlinger (2015年9月14日). “Review: PBS’s ‘Dawn of Humanity’ Puts Prehistory in a New Light” (英語). NYTimes.com. 2015年9月21日閲覧。
  11. ^ Brooke Cain (2015年9月16日). “What to Watch on Wednesday: NOVA examines ‘Dawn of Humanity’” (英語). CharlotteObserver.com. 2015年9月21日閲覧。
  12. ^ a b K. Kris Hirst. “The Dawn of Humanity - Newly Discovered Homo Naledi Video Review” (英語). Archaeology.About.com. 2015年9月21日閲覧。

関連項目


人類の夜明け(THE DAWN OF MAN)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 01:59 UTC 版)

「2001年宇宙の旅」記事における「人類の夜明け(THE DAWN OF MAN)」の解説

人類文明を築く400万年前(小説版では300万年前)、ホモサピエンス祖先であるヒトザルが、荒野飢え苦しみながら生存競争闘っていた頃。ある日、ヒトザルたちの前に黒い石板のような謎の物体モノリス」が出現しサルたちは驚きながらも恐る恐るそれに触れる。やがて一体のヒトザル(月を見るもの)がモノリス知能教育により、動物の骨を道具武器として使うことに目覚め倒して多くの肉を食べられるうになる。ヒトザルたちは、水場めぐって対立する別のヒトザルの群れにも骨を武器として対戦し敵のボス殺害する水場争い勝利した「月を見るもの」が、歓びのあまり骨を空に放り上げると、これがカットつなぎで一瞬にして最新軍事衛星に変わる(人類史俯瞰するモンタージュとされる)。 月に人類居住可能になった時代アメリカ合衆国宇宙評議会のヘイウッド・フロイド博士は、月のティコクレーター発掘され謎の物体TMA・1」(Tycho Magnetic Anomaly, ティコ磁気異常1号)、通称モノリス」(一枚岩)を極秘調査するため、月面クラビウス基地に向かう。途中宇宙ステーション5(小説版では「宇宙ステーション1号」)でソ連科学者たち会い懇談するが、クラビウス基地何が起きているのか質問されフロイド博士回答拒む月面基地着いたフロイド博士は、会議室今回事態重要性について訓示し、TMA-1発掘現場へ向かう。調査中、400万年ぶりに太陽光浴びたモノリスは、強力な信号木星小説版では土星)に向けて発したTMA-1は、あのヒトザルたちが月に到達するまでに進化したことを告げセンサーだったのだ。

※この「人類の夜明け(THE DAWN OF MAN)」の解説は、「2001年宇宙の旅」の解説の一部です。
「人類の夜明け(THE DAWN OF MAN)」を含む「2001年宇宙の旅」の記事については、「2001年宇宙の旅」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「人類の夜明け」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「人類の夜明け」の関連用語

人類の夜明けのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



人類の夜明けのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの人類の夜明け (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの2001年宇宙の旅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS