交直流電車
(交直流型電車 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 21:57 UTC 版)
交直流電車(こうちょくりゅうでんしゃ)とは、電車のうち、直流電化区間と交流電化区間の双方を走行できる構造を持つものを指す用語である。「交流直流両用電車」「交直両用電車」とも称する。
注釈
- ^ 断流器箱に納められている
- ^ 補助回路での脈流対策のため、フィルタ箱に納められている
- ^ a b JR西日本の山陰本線京都口・福知山線でかつて使用されていた485系電車は、運行区間がすべて直流電化だったため交流機器が不要であり、七尾線を直流電化するに当たって交流電化の北陸本線に乗り入れるため交直流電車が必要となった際に、113系に485系から撤去した交流機器を移植して415系800番台となり、485系は183系に編入されている。
- ^ 1984年2月のダイヤ改正で、九州地区の特急の増発用としてクハ181・クハ180を改造して用意されたクハ481形500番台では、出自が直流電車であり、九州島内のみでの運用を前提としていたことから改造コストを抑えるために交直切替スイッチを追加しなかったが、後に1986年11月のダイヤ改正で「にちりん」に下関発着便が設定され、切替スイッチのない本車両が充当されたことがあり、交直切り替えができず小倉駅で運転を打ち切るというトラブルが発生したことから、交直切替スイッチが追加されている。
- ^ 直流避雷器と直列に接続して、冒進した際には直流避雷器の放電を検知して、交流冒進保護リレーを作動させることにより、交流遮断器を開放して直流回路を保護する機器であり、401・421系電車にはこの方式が採用されていたが、直流避雷器の過大放電電流や高圧補助回路のヒューズ溶断などがあり、後に直流が加圧されているのを検知する直流電圧リレーの無電圧を検知して交流遮断器を開放する方式に変更になった
- ^ 交流が加圧されているのを検知する、交流電圧リレーを作動させる変圧器。
- ^ 直流が加圧されているのを検知する直流電圧リレーに接続されている抵抗器が入っている箱、計器用変圧器と直列に接続されている。
- ^ 遮断器が故障した場合、アースを行って架線に大電流を流し、変電所に電気を切らせる装置。
- ^ 落雷などにより発生する外部からの異常電圧を、車体を経由してレールに逃がす機器、交直流電車は直流・交流両方の避雷器を設置しているが、直流電車には直流避雷器、交流電車には交流避雷器が設置されている。
- ^ 国鉄当時の北海道の国鉄線は青函トンネル開業前のため本州と線路が繋がっておらず、また、冬季の厳しい気候にあわせ極寒地向け対策を施した専用形式が用意されていた。北海道と本州との間で交直流車両が転属した唯一の例として、1974年から製造された交直流車の485系1500番台がある。まず北海道で運用されたのち、1980年に交流専用かつ北海道専用設計の781系に置き換えられ、全車が本州に転属した。
- ^ 同社の電車は、直流電化された福岡市地下鉄と相互直通運転を行う筑肥線向け形式と、交直切替を伴う山陽本線下関 - 門司間を走行する415系を除いて、全て交流専用形式である。
- ^ 2024年時点では「8」の数字は使われておらず、「7」の数字は電気式気動車で使用されている。
- ^ 日本で最初の量産型の交直流電車。
- ^ 1989年度以降製造の車両(1500番台のJR東日本発注車)は広域配転を考慮しない50Hz専用となった[2]。
- ^ ただしJR西日本の800番台は新規設計ではなく、直流用の113系からの改造(後述)。
- ^ 東日本旅客鉄道(JR東日本)ではE231系電車以降、普通列車用の電車において通勤形と近郊形に代わる区分として使われている。
- ^ 日本で最初の交直流電車。
出典
- 1 交直流電車とは
- 2 交直流電車の概要
- 3 概要
- 4 日本国外の例
- 5 ギャラリー
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