事業の内容と整備の方針
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 08:06 UTC 版)
「西川緑道公園」の記事における「事業の内容と整備の方針」の解説
西川緑道は、市民の生活の舞台としての流れと石積護岸、昭和30年代に両岸に植えられた柳など、水辺景観を保全しつつ緑化することが、設計の前提となっている。また、都市における道路空間を車優先から、人間にとっても快適で魅力的な空間に回復させるととも主要な視点であった。 1972年(昭和47年)、西川の東側車道幅を3m縮め、水面を含め18.5mの歩行者専用緑道公園計画が策定された。この計画は、市道西川線の通過交通の処理、緊急車両を除く車両の全面乗り入れ禁止なども含む緑地幅員の増大を図り、水の流れと既存の柳を基調にした緑道計画であった。しかしこの計画は、地元商店会などから、道路幅員の減少や自動車通行の禁止等の点で強い反対を受けることになる。市長リコール運動にまで広がったとの反対運動に対処する市は計画の変更を余儀なくされた。 最終的に基本計画案として地元に基本的了解を得た案は、西側車道は現状のままで、東側を3m縮小し、これに加えて緑地整備を図り、計画範囲は県道岡山停車場線から国道2号線までの約1kmとする内容となった。平均幅18.5mの緑道は、延長約1 kmの帯状の緑地で、主要横断道路によって次のような4つのブロックに分割されている。 花の広場 - 花壇、花時計を中心とする 水上広場 - 隣接する児童公園と複合的利用を図る。 緑の道 - 緑の中に彫刻が点在する。 水にふれる広場 - 人工滝、しょうぶ園を中心とする。 このようなブロックごとのテーマをもちつつ、緑道全体のテーマとしては「水と緑」とし、歩行者の水面への視線を確保するため用水側への中木の植栽を極力控えてある。逆に、車道側には車道の遮蔽のための厚い緑の帯を連続させて要所要所に常緑高木を配し、植え込みの密度を変えて変化をつけるなど工夫されている。さらに水辺への親水性を増すため、ウツギ、ヤマプもハギやアジサイ、ショウブなども植栽されている。使用されている主な樹木は、(市木)、クロガネモチサルスベリ(市花木)、アラカシ、モチノキ、ヤマモモ、ウバメガシ、ヤナギ、モクレン、コブシ、ナンテン、ニレ、セキチク、フジ、ツバキ、サザンカ、ツツジ、サンゴジュなど約1万9千本である。一方、施設としては花壇広場、水上テラス、しょうぶ園、カスケード、四阿、ベンチなどがある。
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