事業の内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 05:16 UTC 版)
ウラン濃縮事業電力会社が保有する転換ウランの濃縮役務を受託し、濃縮ウランを製造する事業。 製品は再転換工場へ出荷される。ウラン濃縮工場では第一期工事分RE-1、第二期工事分RE-2の二つの遠心分離式濃縮ラインが稼動中である。 廃棄物埋設事業全国の原子力発電所から出る低レベル放射性廃棄物の埋設処分を行う事業。 濃縮工場に隣接する土地において、巨大なコンクリート製プールである1号埋設設備、及び2号埋設設備(各四万立方メートル)からなる低レベル放射性廃棄物埋設センターが操業中である。 廃棄物管理事業高レベル放射性廃棄物のガラス固化体の中間貯蔵を行う事業。 日本の原子力発電所で発生した使用済み核燃料をイギリス(BNFL)とフランス(COGEMA)で再処理した時に発生したガラス固化体が、逐次日本に返還されてきている。これら返還固化体は、六ヶ所高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターにおいて、貯蔵ピットで保管されている。固化体は崩壊熱によって常時高温であるため外気による自然対流によって冷却され、排出される外気は放射線モニタリングされている。40〜50年くらい経って発熱量が少なくなってから、最終的に地下300m以上の地層に埋設処分する計画である(地層処分参照)。ただし、その最終処分場の建設場所はまだ決まっていない。 再処理事業全国の原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理役務を事業主体である使用済燃料再処理機構から受託し、ウランとプルトニウム、高レベル放射性廃棄物に分離する事業。 ウランの一部は濃縮工場で再度濃縮され、残りのウランとプルトニウムの混合物は混合酸化物(MOX)燃料製造事業に送られ、高レベル放射性廃棄物は廃棄物管理事業に送られる。2008年1月現在では、フランスのSGN社(現・AREVA)とイギリスのBNFL社の技術導入による800トンU/年の処理能力を持つ最初のプラントが完工しアクティブ試験(実際に使用済み核燃料の再処理をしながらの施設の試験)を行っている。詳細は六ヶ所再処理工場を参照のこと。 混合酸化物燃料製造事業ウランとプルトニウムの混合酸化物燃料(MOX燃料)を製造する事業。2010年10月、工場建設工事に着工。 輸送事業転換ウラン(48Yシリンダー)、濃縮ウラン(30Bシリンダー)、使用済み燃料集合体と高レベル放射性廃棄物(キャスク)、低レベル放射性廃棄物の輸送計画の立案、関係省庁への承認手続き、輸送の監視などを行う事業である。実際の運送は原燃輸送株式会社に委託している。 事業別の年間売上高事業年度ウラン濃縮事業廃棄物埋設事業廃棄物管理事業再処理事業合計前年同期比純利益2005年度352億円 75億円 105億円 530億円 1061億円 165.2% 4800万円 2006年度259億円 72億円 104億円 2746億円 3181億円 299.8% 191億円 2007年度68億円 65億円 103億円 2668億円 2904億円 91.3% -23億円 2008年度142億円 78億円 98億円 2736億円 3054億円 105.2% 45億円 2009年度51億円 72億円 103億円 2629億円 2855億円 93.5% -61億円 2010年度108億円 76億円 99億円 2799億円 3082億円 107.9% 4億円 2011年度92億円 70億円 114億円 2741億円 3017億円 97.9% 27億円
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