乗り入れ開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 08:22 UTC 版)
.mw-parser-output .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 登場当時のキハ5000形 登場当時のキハ5100形5101 登場当時のキハ5100形5102 1955年8月16日に国鉄から直通運転が承認され、同年9月7日には直通に関する契約と協定が締結された。直通列車に使用する気動車であるキハ5000形も同年9月5日に完成し、同年10月1日から1日2往復の直通列車が運行開始となった。小田急線内では特急扱いであるが、御殿場線内では準急列車として運行されることから、列車種別は「特別準急」となった。座席定員制であるが、号車指定制で、座席の指定は行われなかった。この運転のために新松田駅 - 松田駅間に連絡線が設けられた。 運行開始した1955年10月1日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである。途中停車駅は松田駅のみであった。列車番号については、次のダイヤ改正で2700番台に変更された。 特別準急「銀嶺」 905列車 新宿7時30分発→御殿場9時13分着 906列車 御殿場10時35分発→新宿12時20分着 特別準急「芙蓉」 907列車 新宿13時25分発→御殿場15時11分着 908列車 御殿場17時40分発→新宿19時26分着 愛称の「銀嶺」「芙蓉」は、いずれも富士山にちなんだものである。 特筆されるのは、通常の直通運転では事業者の境界駅で乗務員交代するところを、小田急の乗務員のうち国鉄の考査に合格した乗務員(運転士・車掌とも)が御殿場まで車両ごと乗り入れて運行を行なったことである。これは、当時の御殿場線の旅客列車はすべて蒸気機関車牽引の客車列車であり、御殿場線に気動車の乗務員はいなかったため、交代しようがなかったのである(ちなみに御殿場線の普通列車にキハ51形が投入されるのは1957年以降)。通過駅での通票(タブレット)授受は車掌が担当していた。 この直通列車は、季節波動はあったものの好評で、当時は御殿場線唯一の優等列車とあって、自衛隊員や公務員が東京へ昇進異動する際にはよく利用されたが、その一方で座席の狭さには苦情が続出した。次第に輸送力が不足してきたため、車両の増備が行われる一方、谷峨駅に列車交換設備が完成したのを契機として、1959年7月には1日4往復に増発された。増備車では、不評だったシートピッチも改善され、それまでの車両もシートピッチを拡大した。 1959年7月2日改正ダイヤの列車時刻は以下の通りである。 特別準急「銀嶺」 2701列車 新宿7時30分発→御殿場9時12分着 2702列車 御殿場10時43分発→新宿12時23分着 特別準急「朝霧」 2703列車 新宿8時45分発→御殿場10時40分着 2704列車 御殿場12時23分発→新宿14時08分着 特別準急「芙蓉」 2705列車 新宿13時30分発→御殿場15時18分着 2706列車 御殿場18時02分発→新宿19時42分着 特別準急「長尾」 2707列車 新宿14時43分発→御殿場16時35分着 2708列車 御殿場18時28分発→新宿20時08分着 愛称の「朝霧」は、富士山麓の朝霧高原にちなみ、小田急が運営していたキャンプ場の宣伝も兼ねたもので、「長尾」は御殿場から箱根に向かう途中の長尾峠にちなんだものである。なお、この年の5月には九州で準急「あさぎり」の運行が開始されている。 増発後は予約状況に応じて、午前中の列車で御殿場到着後に一部車両を切り離した上で御殿場駅に留置し、夕方の列車に連結する運用をしばしば行っていた。なお、1959年9月19日には当時皇太子であった明仁親王が御殿場市郊外の国立青年の家に向かう際の往路で直通列車を利用している。その後、沿線自治体からの要望により、一部列車の停車駅に山北駅・駿河小山駅が追加された。1964年以降には、乗り入れ区間を沼津駅まで延長するという要望もあったが、国鉄時代には進展をみなかった。
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