不適切動画の投稿と不適切な発言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:29 UTC 版)
「阿炎政虎」の記事における「不適切動画の投稿と不適切な発言」の解説
2019年11月場所前に若元春との悪ふざけで口や手足をガムテープなどで縛ったお互いの姿を撮った動画をアップロードしたことが、「暴力根絶に尽力すべき協会員として軽率である」とネット上で非難された。日本相撲協会は同月7日に阿炎と若元春両人に処分を行うことを決定した。 師匠の錣山は6日、同じ二所ノ関一門の尾車、芝田山両理事に謝罪した。また7日の時津風一門会の席上では、若元春の師匠である荒汐が謝罪をしたという。9日に両人は謝罪し、始末書を提出、八角理事長と鏡山危機管理部長から厳重注意を受けた。取材に対し、阿炎は「自覚が足りなかったと思っている。これからの自分を見てほしい。変わっていきたいと思っています」と話している。八角理事長は場所前の土俵祭に出席した阿炎に「土俵で目立ちなさい。その他はいいから」と自覚を促した。 この件を受けて、相撲協会は力士や親方・裏方などの協会員に対し、個人的なSNSの利用を自粛するよう求めることを決めた。相撲部屋が管理しているアカウントは自粛の対象ではないという。6日に各部屋に通達がされており、鏡山危機管理部長は「(SNS使用禁止の流れに)なるんじゃないの」と話し、外部の意見を取り入れた上で判断する見通しを示した。11月場所2日目(11日)に芝田山広報部長は場所が始まる10日までに各部屋に協会員個人のSNSの当面禁止を文書で通達したことを明かし、「少なくとも研修で指導するまでは当面、禁止」と話した。解禁の目途については2020年2月4~7日に予定されていた「研修ウイーク」の内容を協会員が理解したと判断した後になるという。2019年秋には十両の貴ノ富士と立呼出の拓郎が暴力問題で協会を去っており、研修ウィークについて「最大の課題は暴力問題。それに取り組んでいかないといけない」と芝田山広報部長はコメントしている。12月3日、春日野巡業部長は関取衆約60人を集め、訓示を行った。巡業部の入間川によると「体調管理やSNS使用について、十分に注意するように伝えた」という。 2020年2月4日、相撲協会は一般社団法人日本刑事技術協会理事の森雅人を講師に招き、SNSの危険を周知させる講義を行った。芝田山広報部長は「部屋のホームページや引退相撲が控えている親方には許可しているが、基本的には禁止している。個人的なSNSはずっと禁止。期限とかはない」と説明している。 この日の研修後に取材に応じた阿炎はSNS研修について「いろいろと学ぶものはありました」と話したが、内容について質問が及ぶと協会からかん口令もあり「寝ていたので何も聞いていない。爆睡していた」と発言した。はぐらかす意図との見方もあったが、SNS禁止の発端となってしまった立場であることから非難を受けることとなってしまった。翌5日、阿炎は師匠の錣山と両国国技館を訪れ、鏡山コンプライアンス部長から再び厳重注意を受けたという。 芝田山広報部長は4日に発言を伝え聞き、唖然としたという。「師匠とは顔を合わせたけど『大変申し訳ない』と言っていた。(阿炎は)ちょっと情けない。関取で成人しているのに。厳重注意だけじゃなく、教育をしないといけない」「(4日の研修会では)はっきり言って(阿炎)本人には大きな責任があると伝えたかった。それが子供じみた言動で…」と話した。実際に寝ていたかどうかについては、「研修の中で眠りに誘われる人もいるけど、それは若者頭とか世話人が中を歩いて回って、肩をたたいて起こしてましたから。そんなことはないと思う」としている。発言に対する処分はこの時点では考えられていないものの、6日か7日に行われる執行部の定例会議で話になるという。 その後の2021年10月16日、芝田山広報部長は協会員のSNS使用解禁について「多分ないんじゃないか。ちゃんと使えればいいが(過去に)そうなったことがない」と、当面は見送る方針を示した。同時点でも協会公式のSNSは活用されているが、同広報部長は「協会は組織としてまっとうな使い方をしている。若い者は、受け狙い、『いいね』とかもらいたくてやっている。危険性がある。面白いと思ってやっても、迷惑行為になる」と警戒心を強めた。
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