上落合信号場・新得駅 - 帯広駅 - 釧路駅間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:02 UTC 版)
「根室本線」の記事における「上落合信号場・新得駅 - 帯広駅 - 釧路駅間」の解説
上落合信号場で石勝線と結び、札幌駅 - 釧路駅間の幹線ルートを形成する区間である。高速化改良が実施されており、特急列車が最高速度120km/hで駆け抜ける。ただし、広内信号場 - 西新得信号場間は、山脈から吹き下ろす風の通り道となっており、1994年の特急「おおぞら」脱線事故以前も脱線や転覆事故が度々起きてきた。対策として、防風柵を設置しているほか、「早め規制区間」とし、風速20 m/s以上で45 km/hに減速、25 m/s以上で運転を中止する措置をとっている。 池田駅を過ぎると厚内川沿いの蛇行した区間と、太平洋岸の丘陵や湿地、河口を避けた区間は、距離は短いものの当線中最も線形が悪く、これを克服するためにキハ283系の仕様が詰められた。カーブ区間は全てPC枕木化されているものの、他の一部区間では枕木に木材を使用した軌道も残っており、最高速度130 km/hで走行できた区間は少ない。また、この区間ではエゾシカの線路侵入が多い(詳細は後述)。 上記2区間の地域輸送は、普通・快速列車が帯広駅・釧路駅を中心に運行されており、帯広・釧路地区は1 - 2時間に1本程度の運転頻度で、帯広圏では芽室・池田・浦幌発着、釧路圏では音別・白糠・大楽毛発着の区間列車がある。帯広駅で乗り換えとなる列車も多い。滝川駅 - 釧路駅間の直通列車も下りに1日1本あり、2017年3月4日改正時点で、所要時間は8時間19分を要する。この下り普通列車2427Dは、普通列車としては日本最長の308.4kmを走行する(後節も参照)。この区間を運転する上り列車として、釧路駅の上り始発列車2522Dが帯広駅から3430D快速「狩勝」となり滝川駅まで運転されていたが、2016年3月26日の改正で新得行きに短縮された。釧路発の上りは2001年6月30日までは5時頃に始発があったが、現在は厚内始発(釧路駅から回送)になっている。 2021年3月13日改正時より、新得駅 - 帯広駅間の下り1本(快速)・上り2本(このうち1本は芽室行に変更)の減便、同区間の上りの快速1本の各駅停車化が実施された。また、朝6時台の厚内発釧路行き下り始発列車が音別発に変更された。 過去には帯広駅 - 池田駅間にふるさと銀河線乗入れ列車が設定され、この区間で併結運転があったが、2006年4月21日のふるさと銀河線の廃止によって消滅した。また、かつて羽帯駅・大成駅・稲士別駅・古瀬駅は普通列車でもかなりの数が通過していたが、羽帯・稲士別・古瀬の各駅は2017年より順次廃止され、大成駅は2020年よりすべての普通列車が停車するようになった。
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