レッスルマニア無敗伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 05:39 UTC 版)
「ジ・アンダーテイカー」の記事における「レッスルマニア無敗伝説」の解説
前述のように、テイカーは初登場以来、2014年のレスナー戦までレッスルマニアにおいて負けたことがない。テイカーのレッスルマニア無敗記録(The Undefeated Streak)を懸けた試合は、WWE王座戦以上の扱いや注目度を浴びることも多く、事実上のレッスルマニアのメイン戦の一つとなっていた。 実況などで「テイカーはX勝0敗で、X人のスーパースターがテイカーに挑んで敗れた」などとよくいわれたが、これは単純に「毎年1試合で1名ずつ倒した」とも受け取れる表現である。しかし、ケインとショーン・マイケルズは2回、トリプルHは3回戦っており重複する。一方、Aトレイン&ビッグ・ショーとは1対2のハンディキャップ戦であった。結果として、テイカーとレッスルマニアで対戦した選手は19名である。 テイカーはインタビューで「俺のレッスルマニア連勝記録は可能な限り続けたいと思っているが、記録はいつか止まるものだ」と常々語っており、かつてはケインとカート・アングルに連勝記録を止められることを希望する発言をしたこともあった。しかし、両者からは「偉大なテイカーの伝説的な連勝記録を止めるなんて恐れ多くて出来ない」と言われている。 その後、WWE入団当初からテイカーに高く評価されていたブロック・レスナーがレッスルマニア30でテイカーのレッスルマニア連勝記録を止めた。テイカーが負けることを試合前に知っていたのは試合をした二人以外ではビンス、ステファニー、トリプルH、ポール・ヘイマンのみであり、レフェリーすら知らされておらず、さらにテイカーが負けると決まったのは試合当日という極秘事項であった。このことからもいかにテイカーのレッスルマニア無敗記録が重要な扱いをされていたかが現れている。ただし、この件について「レスナーを評価していたテイカーが自ら負ける事を希望した」などと言われることがあるが、テイカー自身は試合当日にブックの変更を知らされており、すでにトップ選手の地位を手に入れていたレスナーには不必要な勝利だったと明言している。 なお、テイカー対レスナーは当初レッスルマニア27でも計画されており、この時はテイカーが勝つブックが組まれることが決まっていた。当時UFC世界ヘビー級王者だったレスナーの防衛戦が行われたUFC 121をテイカーやストーンコールドらWWEの大物がオクタゴンサイドで観戦しており、メインイベント終了後にインタビュー中のテイカーの横を通ったレスナーが睨み合うシーンがあり、そのシーンを収めたビデオは1週間で300万回以上の再生回数を記録するなど大きな話題を呼んだ。UFCは所属選手に対して独占契約を結んでおり、所属選手が他団体に出る場合、打撃有りの試合は完全禁止、グラップリングやプロレスの試合に出る際にもUFC側の許可が必要となっており、ビンスはUFC代表ダナ・ホワイトに「レッスルマニア27でテイカー対レスナー戦を行いテイカーが勝利、その代わりに、ビンス・マクマホン対ダナ・ホワイトでダナが勝利」というブックのオファーをした。真剣勝負リアル・ファイトの世界最強を決めることが代名詞の総合格闘技UFCと、プロレスがショーであることを前面に出したWWEとでは対極の存在であり、ダナがイメージ悪化を嫌ってプロレスの試合をやりたがらなかった場合には、当時既に65歳のビンスがダナとリアル・ファイトで対戦することにも応じるというオファーであった。しかし、結局UFC側が許可せずに白紙となった。 以下は2014年にブロック・レスナーに敗退し不敗神話が途切れるまでのレッスルマニアにおける戦歴である。 回倒した相手決着WrestleMania VII (1991年) ジミー "スーパーフライ" スヌーカ ピンフォール WrestleMania VIII (1992年) ジェイク "ザ・スネーク" ロバーツ ピンフォール WrestleMania IX(1993年) ジャイアント・ゴンザレス 反則 WrestleMania XI(1995年) キングコング・バンディ ピンフォール WrestleMania XII (1996年) ディーゼル ピンフォール WrestleMania 13 (1997年) サイコ・シッド ピンフォール WrestleMania XIV (1998年) ケイン ピンフォール WrestleMania XV (1999年) ビッグ・ボスマン ピンフォール WrestleMania X-Seven (2001年) トリプルH ピンフォール WrestleMania X8 (2002年) リック・フレアー ピンフォール WrestleMania XIX (2003年) Aトレイン&ビッグ・ショー ピンフォール WrestleMania XX(2004年) ケイン ピンフォール WrestleMania 21(2005年) ランディ・オートン ピンフォール WrestleMania 22 (2006年) マーク・ヘンリー 棺桶閉じ込め WrestleMania 23 (2007年) バティスタ ピンフォール WrestleMania XXIV (2008年) エッジ サブミッション WrestleMania XXV (2009年) ショーン・マイケルズ ピンフォール WrestleMania XXVI (2010年) ショーン・マイケルズ ピンフォール WrestleMania XXVII (2011年) トリプルH サブミッション WrestleMania XXVIII (2012年) トリプルH ピンフォール WrestleMania 29 (2013年) CMパンク ピンフォール WrestleMania XXX(2014年) ブロック・レスナー ピンフォール負け
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