モハ70形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 04:06 UTC 版)
本系列の基幹形式となる座席定員72名の中間電動車。モハ70001 - 70097・70101 - 70117・70120 - 70126・70300 - 70319の合計141両が製造された。窓配置は2D6D6D2で、扉間にクロスシートを4組ずつ設置する形態は51系と同様。 1950年度製造(1950年度予算)車(モハ70001-70010, 70101-70117)の主要機器は以下のとおり。 主電動機:MT40A(定格出力142kW)。 主制御器:CS10電動カム軸接触器式(界磁接触器CS9A、主抵抗器MR7)。 パンタグラフ:PS13を前位側に搭載。 台車:DT16。 電動発電機:MH49-DM28(定格出力2kW)。 電動空気圧縮機:MH16B-AK3。 製造年度ごとの変更点は以下のとおり。 1951年度(1951年度予算) ;モハ70011 - 70042 戸閉機械をTK4からTK4Aに変更。 出入口周囲の天井灯の配置を1列から2列に変更。 1952年度(1952年度予算) :モハ70043 - 70048 車体隅柱をR80から貼合式のR15に変更。台枠形式をUF132からUF132Aに変更。 妻面の上部のガラリ式通風窓を廃止。 2位側の配電盤の大型化するとともに1位側の妻面に梯子の取付け、前位妻窓の廃止。 主制御器をCS10A(界磁接触器CS11)に変更。 台車をDT17に変更。 1954年度(1954年度予算) :モハ70049 - 70052 戸袋窓と客用扉をHゴム支持の1枚ガラスに変更。 妻面の貫通扉を木製のものから鋼製のものに変更。 主電動機をMT40Bに変更。 KE50A電気連結器1基を追加。 台車をDT20に変更。 1955年度(1955年度1次予算):モハ70053 - 70061 絶縁ビニール布を貼った1.6mm厚の鋼板屋根に変更。 床板を1.6 mm厚の鋼板の上に樹脂製シートを貼ったものに変更 電動発電機をMH77B-DM43B(定格出力3kW)に変更。 台車をDT17に変更。 1955年度(1955年度3次予算):モハ70062 - 70074 床板を木製に変更[要出典]。 簡易運転台と標識灯を後位(非パンタグラフ)側に設置し、4位側の妻窓をHゴム支持に変更。 天井に扇風機回路準備工事を施工。 台車をDT20に変更。 1956年度(1956年度予算):モハ70075 - 70092 床板を鋼板としその上に合成樹脂製の敷物を貼付け。 雨樋を木製から鋼製に変更。 台車をDT20Aに変更。 1957年度(1957年度債務予算):モハ70093 - 70093, 70121 - 70126 1956年度(1956年度予算)車と同一仕様。 1957年度(1957年度本予算):モハ70300 - 70319 鋼体だけでなく内装も全金属車体とし、80系と同様に300番台に区分。 側面窓を幅725 mm×高さ895 mmの二段上昇窓に変更。 室内灯を20 Wの蛍光灯(16本)に変更し、扇風機6基を設置。これに伴い通風器と照明の配置を変更。 クロスシートの幅を905 mmから930 mmに拡大。 簡易運転台に手ブレーキを設置。 1950年度製造分以降、モハ70形では東京地区配置の車両と大阪地区配置の車両とでジャンパ連結器の構成が異なっていたため、横須賀線向けを0番台、京阪神緩行線向けを100番台にそれぞれ番台を区分した。その後に1954年度製造分から仕様が東西で統一されたために番台区分の必要がなくなり、大阪地区に配置される車両も0番台となったが、1957年に京阪神緩行線に投入されたモハ70120 - 70126は、すでに0番台が097まで至っていたことから、100番台との番号の重複を避けるため120番台の車両番号となった。
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