メリッサ_(曲)とは? わかりやすく解説

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メリッサ (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/15 17:07 UTC 版)

ポルノグラフィティ > メリッサ (曲)
「メリッサ」
ポルノグラフィティシングル
初出アルバム『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S
B面
  • 見えない世界
  • 月飼い
リリース
規格
ジャンル J-POPロック
時間
レーベル SME Records
作詞 新藤晴一
作曲 ak.homma
プロデュース 田村充義、本間昭光
ゴールドディスク
日本レコード協会
  • プラチナ
  • プラチナ(PC配信)[1]
チャート最高順位
オリコン
  • 週間2位[2]
  • 2003年10月度月間2位
  • 2003年11月度月間6位
  • 2004年1月度月間8位
  • 2003年度年間34位[3]
  • 2004年度年間66位[3]
ポルノグラフィティ シングル 年表
音のない森
(2003年)
メリッサ
(2003年)
愛が呼ぶほうへ
(2003年)
テンプレートを表示

メリッサ」(英語: Melissa)は、ポルノグラフィティの楽曲。2003年9月26日SME Recordsより12作目のシングルとしてリリースされた。

概要

前作『音のない森』から約1か月ぶりのリリースとなる、リリースラッシュ第2弾シングル。

表題曲「メリッサ」はMBSTBS系アニメ鋼の錬金術師』の第1期オープニングテーマとして書き下ろされ、タイアップの兼ね合いから告知番組の放送前日である金曜日の発売となった。また、初回仕様はデジパック仕様となっており、「鋼の錬金術師オリジナルステッカー」が封入されている。

本作のテーマは本作の全3曲の歌詞に登場する「」であり[4][5]、歌詞カード・ディスク本体にはそれぞれ三日月(「メリッサ」)、半月(「見えない世界」)、満月(「月飼い」)のイラストが描かれている。ジャケット含めたこれらのイラストは「月」からインスピレーションして新藤が2日かけて描いたもので[4][5]、その勢いのまま裏ジャケットのメンバーのイラストも手掛けている[6]

2004年6月21日にレーベルゲートCD2規格で再リリースされたが、同年11月にSMEコピーコントロールCDから撤退したため[7]、2006年1月25日にマキシシングル盤で再々リリースされた。

チャート成績

オリコン週間シングルランキングでは最高2位を獲得。同ランキング登場回数は自己最高となる38週を記録し、それまでの最長記録であった『アゲハ蝶』を抜き、シングルでは自己最長のロングセラーとなっている。また、次作『愛が呼ぶほうへ』との同時トップ10入りを記録した他、年末年始には3週(合算週含む)返り咲きを果たしている。

アニメタイアップということもあり、文化放送A&Gメディアステーション こむちゃっとカウントダウン』の楽曲ランキング「こむチャート」にもランクインを果たしている。初登場となった第52回(2003年10月4日放送分)では10位であったが[8]、週を追うごとに順位を上げ、第55回(2003年10月25日放送分)で首位を獲得すると[9]、第58回(2003年11月15日)まで4週連続で首位を獲得した[10]。また、2003年の年間トップ10(こむちゃ年間ベストヒット10)では7位[注釈 1]を獲得した[11]

アニメ雑誌『アニメージュ』主催の『第26回アニメグランプリ』(2003年)ではアニメソング部門1位を獲得し、翌年の『第27回アニメグランプリ』でも6位にランクインを果たしている。

収録曲

全編曲: ak.homma, ポルノグラフィティ。
# タイトル 作詞 作曲 時間
1. 「メリッサ」 新藤晴一 ak.homma
2. 「見えない世界」 岡野昭仁 岡野昭仁
3. 「月飼い」 新藤晴一 Tama
合計時間:

楽曲解説

  1. メリッサ
    MBS・TBS系アニメ『鋼の錬金術師』第1期オープニングテーマ
    • 第18回日本ゴールドディスク大賞 ソング・オブ・ザ・イヤー[12]
    • 公式では「切なさと激しさが同居するポップチューン[5]」と紹介されている。
    • アニメ制作サイドから楽曲に対する要望は特になかったというが[13]、作曲および共同編曲を手掛けたak.hommaは「第1期オープニングテーマ=最初のイメージを付けてしまう」ことを念頭に、短いイントロ[注釈 2]サビ始まりの構成で「スピード感」を印象付けようとしたと振り返っている[14]。また、サビ前の転調はak.homma自身が影響を受けたアーティストに挙げるゴダイゴの「銀河鉄道999」を参考にしたもので[14]、このサビ前の転調がサビを活かすことに繋がったと評している[14]
    • 作詞を手掛けた新藤は「向こうの制作スタッフの人たちが『ポルノグラフィティとやりたい』って言ってくれたから、僕らも一生懸命作った[4]」と振り返っており、最終的には複数の候補曲の中から「自己犠牲[15]」をテーマに書き上げた本楽曲が選ばれた[4]
    • 当初のタイトル候補は「メッセ[注釈 3]」であったが、意味が「見本市」だったためボツとなり、辞書で近い言葉を探す中でたまたま見つけた「メリッサ[注釈 4]」がそのまま採用された[4]
    • サビのコーラスには輪唱的なアプローチを取り入れているが[16]、これはak.hommaがミックス中にディレイタイムを誤って設定し偶然生まれたもので[14]、「ズレたほうがかっこいい」という理由からそのまま採用された[14]。ライヴにおいてはこのコーラスは2007年頃から事実上の廃止状態[注釈 5]となっていたが、2022年8月5日出演のテレビ朝日系列ミュージックステーション[17]での披露時に復活し、翌年以降はライヴでの披露時にも復活している[18][19]
    • 間奏のギターソロはゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」がモチーフであり、新藤は「サンタナの『哀愁のヨーロッパ』を聴いたゲイリー・ムーアが『パリの散歩道』を作ったのを聴いた俺がギターを弾いた感じ[4]」と評している。
    • MVは監督のセキ★リュウジから「異空間のイメージの中でメンバーに何かを演じてもらう」という構想を聞いた新藤が「わし、殺陣がやりたい!」と言い始めたことがきっかけで、新藤が「剣士」、岡野が「道化師」、Tamaが「科学者」を演じており、それぞれに「魔物」「女神」「サナギの樹」という対象が設定されている。
    • 2003年10月3日出演の『ミュージックステーション』[20]では、六本木ヒルズ森タワーの屋上特設ステージ(高さ約230m)から本楽曲を披露[21]。本番は終始曇り空であったが、演奏終了の瞬間に雲から顔を出した半月が大きく映し出され、「一番高い所で」「月が満ちる夜を生み出すのさ」という本楽曲の歌詞とリンクする形になった。
    • 2011年に映画『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』の完成を記念した『アニメ「鋼の錬金術師」名曲ランキング』がレコチョク内で行われ、ユーザー投票の結果、本楽曲が最多得票を獲得した[22]
  2. 見えない世界
    • 前作「音のない森」とほぼ同時期に制作された楽曲[4]
    • 歌詞は岡野が「『音のない森』の続きでもいいかなと思って[4]」と語るように、現実に立ち向って悩みながらも前に進む少年の姿が描かれている[16]
    • ギターはサンプリングが施され、イントロや間奏では左右から飛び出す特徴的なサウンドとなっており、ボーカルも一部同様の処理が成されている[16]
  3. 月飼い
    • 月を飼う」と言う女性に翻弄される男性を描いた幻想的なロックナンバー[16]
    • 作曲を手掛けたTama曰く「何か親しみやすい曲を作っときたいなと思った」という理由から、4thアルバム『WORLDILLIA』リリース後の約1か月のオフ期間に「ラック」などと共にデモ曲が制作された[4]
    • ファンからの人気が高い楽曲で、2008年にファンクラブで実施された「(ライヴで)シングル曲以外で聴きたい曲」の投票では第1位を獲得し、翌年に開催されたアリーナツアー『10thライヴサーキット "ロイヤル ストレート フラッシュ"』で披露された[23]
    • 2022年10月7日にYouTubeチャンネル『EGAKU -draw the song-』において、マンガ家の山口つばさが本楽曲を描いた動画が公開され[24][25]、岡野がコメントを寄せた[25]

Additional Musicians

  1. メリッサ
  2. 見えない世界
    • 不明
  3. 月飼い
    • 不明

収録作品

# タイトル 収録作品
1 メリッサ
アルバム
ミュージックビデオ
ライヴ映像
ライヴ音源
2 見えない世界
ライヴ映像
3 月飼い
ライヴ映像
  • ライヴ映像作品『"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003』
  • ライヴ映像作品『15thライヴサーキット "BUTTERFLY EFFECT" Live in KOBE KOKUSAI HALL 2018』

カバー

メリッサ

脚注

注釈

  1. ^ 獲得ポイントは「still in the groove」(水樹奈々)と同数であったが、登場回数と首位獲得数の差で7位となった。
  2. ^ Tamaのベースによる2小節のみのイントロであるが、実際に放送されたアニメのオープニングではさらにイントロが短くされている[14]
  3. ^ 由来などは特になく、「響きが良い」という理由から[4]
  4. ^ レモンバームの別称であるほか、「傷ついている人を癒す」という意味もあり、新藤は「後付けでちょっとラッキー・パンチみたいなところがある」と語っている[4]
  5. ^ 本楽曲収録のライヴ映像作品にて確認可能。
    横浜ロマンスポルノ'06 〜キャッチ ザ ハネウマ〜 IN YOKOHAMA STADIUM』では同コーラスが存在しているが、『"ポルノグラフィティがやってきた" LIVE IN ZEPP TOKYO 2008』から『17thライヴサーキット "続・ポルノグラフィティ" Live at TOKYO GARDEN THEATER 2021』にかけての映像作品ではコーラスが無いことが確認できる。
    なお、『横浜ロマンスポルノ'06 〜キャッチ ザ ハネウマ〜』と『9thライヴサーキット "ポルノグラフィティがやってきた" 』の間では『8thライヴサーキット "OPEN MUSIC CABINET"』で披露されていたが、同ツアーの映像作品には日替わり曲の「Mugen」が収録されたため、同ツアーにおけるコーラスの有無は確認不可となっている。
  6. ^ メドレー内の1曲として収録。
  7. ^ 『14thライヴサーキット "The dice are cast" Live in OSAKA-JO HALL 2015』及び特典映像の『Amuse Fes 2015 BBQ in つま恋 ~僕らのビートを喰らえコラ!~』に収録。
  8. ^ 『横浜ロマンスポルノ'16 〜THE WAY〜 Live in YOKOHAMA STADIUM』及び特典映像の『SUPER SLIPPA 7 2016 TAIPEI SUPER SUMMER MUSIC FESTIVAL』に収録。
  9. ^ 特典映像の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』に収録。
  10. ^ "NIPPONロマンスポルノ'19 〜神vs神〜" DAY1』に収録。
  11. ^ ^ 特典映像の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023』に収録。
  12. ^ 特典映像の『19thライヴサーキット "PG wasn't built in a day" Live at TOKYO ARIAKE ARENA 2024』に収録。

出典

  1. ^ 有料音楽配信認定作品一覧 2016年7月(日本レコード協会)
  2. ^ メリッサ ポルノグラフィティのプロフィールならオリコン芸能事典”. ORICON STYLE. オリコン (2013年2月6日). 2013年2月20日閲覧。
  3. ^ a b you大樹”. オリコン (2013年10月). 2013年2月20日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k 『PORNOGRAFFITTI × PATi・PATi COMPLETE BOOK 〜15years file〜 1』シンコーミュージック、2014年12月22日、248頁。 
  5. ^ a b c メリッサ”. ソニーミュージックオフィシャルサイト. 2022年3月8日閲覧。
  6. ^ メリッサの秘密”. PornoGraffitti Official Site (2003年9月26日). 2022年3月8日閲覧。
  7. ^ ソニー・ミュージック、コピーコントロールCD販売を終了へ”. CNET Japan (2004年10月1日). 2023年1月6日閲覧。
  8. ^ 2003年10月4日放送分 第52回 こむチャート”. こむちゃっとカウントダウン. 文化放送. 2023年9月29日閲覧。
  9. ^ 2003年10月25日放送分 第55回 こむチャート”. こむちゃっとカウントダウン. 文化放送. 2023年9月29日閲覧。
  10. ^ 2003年11月15日放送分 第58回 こむチャート”. こむちゃっとカウントダウン. 文化放送. 2023年9月29日閲覧。
  11. ^ こむちゃ年間ベストヒット10”. こむちゃっとカウントダウン. 文化放送. 2023年9月29日閲覧。
  12. ^ 第18回日本ゴールドディスク大賞”. 日本ゴールドディスク大賞. 2023年3月7日閲覧。
  13. ^ 『PORNOGRAFFITTI × PATi・PATi COMPLETE BOOK 〜15years file〜 1』シンコーミュージック、2014年12月22日、248頁。 
  14. ^ a b c d e f NHK-FMアニソン・アカデミー』(2025年5月10日放送回) での本間昭光の発言より。
  15. ^ ポルノグラフィティ『オー!リバル』はなぜロングヒットに? 新たな代表曲の魅力を読み解く”. Real Sound (2015年5月25日). 2022年9月25日閲覧。
  16. ^ a b c d ポルノグラフィティ全書 〜ALL TIME SINGLES〜SME Records、2024年9月3日、SPブックレット044頁。
  17. ^ 出演者ラインナップ”. テレビ朝日. 2023年8月24日閲覧。
  18. ^ ポルノグラフィティ『解放区』トレーラー映像”. YouTube (2024年3月16日). 2025年2月23日閲覧。
  19. ^ ポルノグラフィティ全書 ~ALL TIME SINGLES~ トレーラー映像”. YouTube (2024年8月23日). 2025年2月23日閲覧。
  20. ^ 出演者ラインナップ”. テレビ朝日. 2022年3月8日閲覧。
  21. ^ 六本木ヒルズにて”. PornoGraffitti Official Site (2003年10月4日). 2022年3月8日閲覧。
  22. ^ レコチョクが、アニメ「鋼の錬金術師」名曲ランキングを発表!1位は、ポルノグラフィティ「メリッサ」に決定”. PR TIMES (2011年6月30日). 2021年8月16日閲覧。
  23. ^ 『PORNOGRAFFITTI × PATi・PATi COMPLETE BOOK ~15years file~ 2』シンコーミュージック、2014年12月22日、235頁。 
  24. ^ 山口つばさ draws ポルノグラフィティ「月飼い」| EGAKU #12”. YouTube (2022年10月7日). 2023年1月6日閲覧。
  25. ^ a b 『ブルーピリオド』のマンガ家・山口つばさが、ポルノグラフィティ「月飼い」を描く動画が公開”. THE FIRST TIMES (2022年10月7日). 2023年1月6日閲覧。
  26. ^ bang_dream_gbpの2020年3月8日のツイート、2020年3月8日閲覧。
  27. ^ バンドリ! ガールズバンドパーティ! カバーコレクション Vol.5”. BanG Dream!(バンドリ!)公式サイト. 2020年11月24日閲覧。
  28. ^ “松澤由美 アニソンカヴァーアルバム特設サイト”. 5pb.Records. http://5pb.jp/records/matsuzawayumi/ 2020年6月1日閲覧。 
  29. ^ CrosSingより声優・土岐隼一の歌う「メリッサ」の配信がスタート!”. リスアニ! - アニメ・アニメ音楽のポータルサイト (2023年3月15日). 2023年3月18日閲覧。
テレビアニメ鋼の錬金術師オープニングテーマ
2003年10月4日 - 2004年10月2日
前作
-
ポルノグラフィティ
「メリッサ」
次作

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