サンタナ_(バンド)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > サンタナ_(バンド)の意味・解説 

サンタナ (バンド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 19:42 UTC 版)

サンタナ
Santana
前列左からニール・ショーンマイケル・シュリーヴ、マイケル・カラベロ、ホセ・チェピート・アレアス、後列左からグレッグ・ローリー、デイヴィッド・ブラウン、カルロス・サンタナ(1971年)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ
ジャンル ラテン・ロック
ブルースロック
ラテン音楽
ジャズ・ロック
活動期間 1966年 -
レーベル コロムビア・レコード
ポリグラム
アリスタ・レコード
公式サイト www.santana.com
テンプレートを表示

サンタナSantana)は、アメリカ合衆国ラテン・ロックバンドギタリストカルロス・サンタナ(Carlos Santana)を中心にしたグループである。

経歴

1966年サンフランシスコで結成されたサンタナ・ブルース・バンドが前身である。その後、サンタナと改名し、1969年コロムビア・レコードと契約してデビュー。それと同時期にウッドストック・フェスティバルに出演し、大きな話題となった。当時のメンバーにはグレッグ・ローリー[1]がいた。ラテン・ロック[2]のファースト・アルバムからは「ジンゴー」が話題になった。セカンド・アルバム『天の守護神』(1970年)が『ビルボード』誌のアルバム・チャートで1位を獲得。「ブラック・マジック・ウーマン」[注 1]はロック・クラシックスとなった[3]。他に「僕のリズムを聞いとくれ[注 2]、「イヴィル・ウェイズ」[注 3]もよく知られた人気曲である。

1971年のアルバム『サンタナIII』ではニール・ショーンが加入してツイン・ギター編成となるが、ジャズ・ロック色を強めたアルバム『キャラバンサライ』(1972年)発表後、大幅なメンバー・チェンジが起こり、新たにトム・コスターらが加入した。またカルロス・サンタナはソロとして、ドラマーのバディ・マイルス[4][注 4]やギタリストのジョン・マクラフリンとそれぞれ共演アルバムを発表している。

1973年7月に初来日。大阪厚生年金会館でのコンサートの模様は、横尾忠則デザインのジャケットでも有名な3枚組ライブ盤『ロータスの伝説』(1974年)に収録された。1976年の「哀愁のヨーロッパ」[注 5]は日本でヒットした[注 6]。翌1977年の「シーズ・ノット・ゼア」[注 7]はアメリカ、日本両国でヒットしている。

アルバム『ジーバップ!』(1981年)は、全米9位のヒット作となる。グレッグ・ウォーカーが歌う「ホールド・オン」もアメリカで小ヒットした。その後の作品はチャート上では低迷するが、バンドは活動を継続。『フリーダム』(1987年)では、過去にサンタナと共演したバディ・マイルスがボーカルを担当した。サンタナは1998年にはロックの殿堂入りを果たした。

1999年に発表したアルバム『スーパーナチュラル』は、バンドにとって28年ぶりの全米1位獲得を果たし、アメリカだけで1500万枚、全世界で3000万枚以上を売り上げるという大復活となる。同作は、グラミー賞史上最多の9部門を受賞し、収録曲「スムース (Smooth)」は、ビルボードのHOT 100で12週連続1位を獲得、バンドにとって初の全米1位シングルとなった。2002年には、アルバム『シャーマン』も全米1位を獲得した。その後、ミシェル・ブランチをゲストに迎えた「ゲーム・オブ・ラブ」もヒットしている。

2016年のアルバム『サンタナIV』は、『サンタナIII』に参加したメンバーのうち5人が再結集して制作された[5]

メンバー

デビュー時

過去のバンド・メンバー

ボーカリスト キーボーディスト ギタリスト
  • レオン・トーマス (Leon Thomas): 1973年
  • レオン・パティーロ (Leon Patillo): 1973年-1975年
  • エヴァン・スルー (Evan Thur): 1974年-1975年
  • グレッグ・ウォーカー (Greg Walker): 1975年-1976年、1976年-1979年、1983年-1985年
  • ルーサー・ラブ (Luther Rabb): 1976年
  • ジョエル・バディ (Joel Badie): 1976年
  • アレックス・リガートウッド (Alex Ligertwood): 1979年-1983年、1984年-1985年、1987年、1989年-1991年、1992年-1994年
  • バディ・マイルス (Buddy Miles): 1986年、1987年
  • トニー・リンゼイ (Tony Lindsay): 1991年、1995年-現在
  • ヴォリース・クーパー (Vorriece Cooper): 1993年
  • カーティス・サルゲイド (Curtis Salgado): 1995年
  • イフラブ・マスフライレング (Ifrab Musflyleng): 1995年
  • ヴィクター・ラジック (Victor Lasic): 2010年-現在
  • オムニバス・ゲスト・シンガー: 1999年-現在
  • トム・フラジール (Tom Frazier): 1967年-1970年
  • ニール・ショーン (Neal Schon): 1971年-1972年
  • ジョン・マクラフリン (John McLaughlin): 1973年
  • ダグ・ロドリゲス (Doug Rodrigues): 1972年-1973年
  • クリス・ソルベルグ (Chris Solberg): 1978年-1980年
  • アレックス・リガートウッド (Alex Ligertwood): 1979年-1983年、1984年-1985年、1987年、1989年-1991年、1992年-1994年
  • ホルヘ・サンタナ (Jorge Santana): 1993年-1996年
  • アレック・エヴァンス (Alec Evans): 1997年-1999年
  • トミー・アンソニー[6] (Tommy Anthony): 2005年-現在
ベーシスト ドラマー パーカッショニスト
  • ガス・ロドリゲス (Gus Rodriguez): 1970年-1971年
  • デイヴィッド・ブラウン (David Brown): 1967年-1971年、1974年-1976年
  • トム・ラトレー (Tom Rutley): 1971年-1972年
  • ダグ・ローチ (Doug Rauch): 1972年-1973年
  • バイロン・ミラー (Byron Miller): 1976年
  • パブロ・テレス (Pablo Telez): 1976年-1977年
  • デヴィッド・マーゲン (David Margen): 1977年-1982年
  • キース・ジョーンズ (Keith Jones): 1983年-1984年、1989年
  • アルフォンソ・ジョンソン (Alphonso Johnson): 1985年-1989年、1992年
  • ベニー・リートヴェルド (Benny Rietveld): 1990年-1992年、1997年-
  • マイロン・ダヴ (Myron Dove): 1992年-1996年
  • クリス・ディノイア (Chris DiNoia): 1997年-1999年
  • クリス・シェヴェーグラー (Chris Schwegler): 2006年-現在
  • マイク・カラベロ (Mike Carabello) (Congas): 1966年-1967年、1969年-1971年
  • マーカス・マローン (Marcus Malone) (Congas): 1967年-1969年
  • ホセ・チェピート・アレアス (José "Chepito" Areas) (Timbales): 1969年-1977年、1988年-1989年
  • フランシスコ・アグアベッラ (Francisco Aguabella) (Congas): 1969年-1971年
  • リコ・レイエス (Rico Reyes) (Timbales): 1971年, 1972年
  • ヴィクター・パントーヤ (Victor Pantoja) (Timbales): 1971年
  • コーク・エスコヴェード (Coke Escovedo) (Timbales): 1971年-1972年
  • ピート・エスコヴェード (Pete Escovedo) (Timbales): 1971年、1977年-1979年
  • ジェイムズ・ミンゴ・ルイス (James "Mingo" Lewis) (Congas): 1972年-1972年
  • アルマンド・ペラーザ (Armando Peraza) (Congas, Bongos): 1972年-1975年、1977年-1990年
  • ラウル・リコウ (Raul Rekow) (Congas, Percussion): 1976年-現在
  • オレステス・ヴィラト (Orestes Vilató) (Timbales): 1980年-1987年
  • カール・ベラッツォ (Karl Perazzo) (Timbales): 1991年-現在
その他の楽器  
  • ジュールス・ブルサード (Jules Broussard) - サクソフォーン: 1974年-1975年
  • マイルス・デイヴィス (Miles Davis) - トランペット: 1976年
  • ラッセル・タブス (Russell Tubbs) - フルート: 1978年
  • オラン・コルトレーン (Oran Coltrane) - サクソフォーン: 1992年
  • アレックス・ジャックマン (Alex Jackaman) - トランペット: 1993年
 

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

ライブ・アルバム

  • ロータスの伝説』 - Lotus (1974年)
  • 『セイクレッド・ファイアー:サンタナ・ライヴ』 - Sacred Fire - Live in South America (1993年)
  • 『ライヴ・アット・フィルモア'68』 - Live At The Fillmor '68 (1997年)
  • Corazón – Live from Mexico: Live It to Believe It (2014年)

コンピレーション・アルバム

  • 『オリジナル・グレイテスト・ヒッツ』 - Greatest Hits (1974年)
  • 『ビバ・サンタナ』 - Viva Santana! (1988年) ※フィルモア出演20周年記念
  • 『ダンス・オブ・ザ・レインボー・サーペント』 - Dance of the Rainbow Serpent (1995年)
  • 『ザ・ベスト・オブ・サンタナ』 - The Best Of Santana (1998年) ※デビュー30周年記念
  • 『ザ・ベスト・オブ・サンタナ VOL.2』 - The Best Of Santana VOL.2 (2000年)
  • 『ザ・ビギニングス』 - Fried Neckbones & Home Fries (2000年)
  • 『エッセンシャル』 - The Essential (2002年) - SME Essential Series
  • 『サンタナ紀元』 - The Birth Of Santana (2002年)
  • 『セレモニー』 - Ceremony - remixes & rarities (2004年)
  • ヴェリー・ベスト・オブ・サンタナ』 - Ultimate Santana(2007年)

カルロス・サンタナ ソロ・プロジェクト

  • 『カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライヴ!』 - Live! - Carlos Santana & Buddy Miles (1972年)
  • 魂の兄弟たち』 - Love,Devotion and Surrender (1973年) ※Carlos Santana & Mahavishnu John McLaughlin名義
  • 啓示』 - Illuminations (1974年) ※Carlos Santana & Alice Coltrane名義
  • 『ワンネス』 - Oneness,Silver Dreams - Golden Reality (1979年)
  • スイング・オブ・デライト』 - Swing Of Delight (1980年)
  • ハバナ・ムーン』 - Havana Moon (1983年)
  • 『サルバドールにブルースを』 - Blues For Salvador (1987年)
  • 『サンタナ・ブラザース』 - Santana Brothers (1994年)
  • 『ディヴァイン・ライト:カルロス・サンタナRemix/ビル・ラズウェル』 - Divine Light - Bill Laswell Remixed (2001年)

来日公演

単独公演

フェス

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ オリジナルはイギリスのフリートウッド・マック
  2. ^ オリジナルはラテンのティト・プエンテ
  3. ^ オリジナルはラテンのウィリー・ボボ
  4. ^ ジミ・ヘンドリックスと活動したことで知られる。
  5. ^ ドラムスは、レオン・チャンクラーが担当している。
  6. ^ 1991年には、この年にフルモデル・チェンジした三菱・ランサーのCMソングとして使われている。
  7. ^ オリジナルはゾンビーズである。
  8. ^ ジャーニーの日本公演で来日中

出典

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「サンタナ_(バンド)」の関連用語

サンタナ_(バンド)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



サンタナ_(バンド)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのサンタナ (バンド) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS