秋田県民会館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/23 02:06 UTC 版)
| 秋田県民会館 Akita Prefectural Hall | |
|---|---|
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| 情報 | |
| 正式名称 | 秋田県民会館 | 
| 完成 | 1961年 | 
| 開館 | 1961年9月30日 | 
| 閉館 | 2018年5月31日 | 
| 最終公演 | 第50回記念 秋田県立秋田南高等学校吹奏楽部 定期演奏会[1] | 
| 収容人員 | 1,839人 | 
| 客席数 | 1,839席(大ホール 1階1,192席、2階647席) | 
| 延床面積 | 5,779.79 m2 | 
| 設備 | 大ホール、会議室等 | 
| 用途 | コンサート、演劇、講演会等 | 
| 運営 | 一般財団法人秋田県総合公社 | 
| 所在地 | 〒010-0875 秋田県秋田市千秋明徳町2番52号 | 
| 位置 | 北緯39度43分10.9秒 東経140度7分18.7秒 / 北緯39.719694度 東経140.121861度座標: 北緯39度43分10.9秒 東経140度7分18.7秒 / 北緯39.719694度 東経140.121861度 | 
| アクセス | JR秋田駅西口より徒歩10分 | 
| 外部リンク | 公式サイト | 
秋田県民会館(あきたけんみんかいかん)は秋田県秋田市千秋明徳町にあった多目的ホールである。指定管理者として一般財団法人秋田県総合公社が運営を行っていた。
閉館後は跡地にあきた芸術劇場ミルハスが整備され、当館と秋田市文化会館の機能を統合した施設として2022年(令和4年)6月に開館、同年9月にグランドオープンした。
概要
 
   第16回国民体育大会開会に先立ち、1961年(昭和36年)に開館。県内最大の座席数を誇り、コンサート・演劇・講演会・各種大会等に使用されていた。
所在地は江戸時代に久保田藩の重臣である渋江氏の屋敷がおかれていた土地で、明治に入ってから久保田藩庁、官立病院、伝習学校などを経て、1904年(明治37年)に秋田県公会堂が開設された。1918年(大正7年)4月29日に焼失して秋田県記念館の庭園となった後、1950年(昭和25年)に秋田県児童会館が開館。1961年(昭和36年)、児童会館が移転した跡地に「秋田県民会館」が開館した。
隣接するジョイナスを分館として管理していた。こちらは1918年(大正7年)10月31日に開館し秋田県記念館が解体された跡地へ、県民会館と同じ1961年(昭和36年)に開設された秋田県立図書館が前身で、同図書館が1993年(平成5年)11月に秋田市山王新町へ移転したため、改修を受けて秋田県生涯学習センター分館「ジョイナス」として使用されてきた(この経緯から施設は県教育庁生涯学習課が所管)。しかし、秋田県民会館とのより一体的かつ効率的な運用を図るため、2011年(平成23年)所管を県生活環境部県民文化政策課に移し、生涯学習センター分館から県民会館分館へと移行(愛称の「ジョイナス」はそのまま存置された)[2]、一般財団法人秋田県総合公社が指定管理者として両施設を管理していた。また、同じく2011年から館長の公募制(任期2年)を採用した。
開館50周年記念事業として、2012年3月には東京都交響楽団による公演が、7月には松竹歌舞伎・近松座公演が行われた。
また、県民会館北東に隣接して、東海林太郎の記念碑があった。
2018年5月31日をもって閉館し[1]、翌6月から解体作業が開始された。また分館「ジョイナス」も2018年5月末で閉館となった[3]。跡地には後述する新文化施設が整備される[4]。
施設概要
- 大ホール : 1,839席(1階席1,192席、2階席647席)
- 第1会議室 : 約12人収容
- 第2会議室 : 約12人収容
- 第3会議室 : 約12人収容
- 第4会議室 : 約17人収容
- 大会議室 : 約180人収容
沿革
- 1961年(昭和36年)9月30日 - 開館。
- 1981年(昭和56年)8月13日 - 同日放送のTBS系「ザ・ベストテン」にて、松田聖子『白いパラソル』が番組史上初の初登場第1位を獲得。秋田県民会館でのコンサート終了後、八橋運動公園内特設ステージにて生中継で同曲を歌唱。
- 1985年(昭和60年)9月5日 - 同日放送のTBS系「ザ・ベストテン」にて、チェッカーズ『俺たちのロカビリーナイト』が第3位にランクイン。秋田県民会館でのコンサート終了後、秋田県中央家畜市場にて生中継で同曲を演奏。
- 1989年(平成元年)1月8日 - 昭和天皇崩御に伴い、秋田県民会館で予定されていた米米CLUBのコンサートが中止[5]。同年2月5日に振替公演を開催。
- 2018年(平成30年)5月31日 - 閉館[1]。
新文化施設整備について
秋田県民会館と秋田市山王にある秋田市文化会館を統合して、新たに県と市が共同で文化施設を整備することになった[6]。秋田県民会館(1961年開館)は築50年以上、秋田市文化会館(1980年開館)は築30年以上と老朽化が進み、また現施設では大がかりな舞台装置を必要とするオペラ等が実演できない等、ニーズに対応できないという問題を抱えていた[7][8][4]。また、秋田県の人口減少が進む中で、県市共同で新文化施設を建設して機能の重複する施設を統合することを目的としており、新施設では客席数2,000席規模の高機能型ホールと、同800席規模の舞台芸術型ホールの2つのホールを核として、3,000人程度までの大会・会議に対応できる施設を目指すとした[7][8]。2015年(平成27年)までに県市共同で基本計画検討委員会の会合が重ねられ、新施設は市街地への設置が適当であること、敷地面積が10,000平方メートルを超えることが望ましいこと等の指針が示された[7][8]。建設予定地については「市街地」という表現のみで明言されてこなかったが、2015年9月1日、県民会館を解体し跡地に建設する方針が示された[9]。
新型コロナウイルスの感染拡大と駐車場用地の地盤改良が原因で2度の工期延長が発生[4]。
新施設の名称はあきた芸術劇場ミルハスとなり、2022年6月5日開館、同年9月23日グランドオープン[4]。総事業費は約254億円となった[4]。新施設の整備により秋田県民会館は2018年に閉館となっているが、秋田市文化会館も2022年9月30日をもって閉館となる[4]。
周辺
- 千秋公園
- 秋田市立中央図書館明徳館
- 秋田令和高等学校(旧・秋田和洋女子高等学校)
- 学校法人敬愛学園国学館高等学校
- エリアなかいち
- 秋田県立秋田明徳館高等学校
- 秋田なまはげ農業協同組合本部機構
交通アクセス
脚注
- ^ a b c 「県民会館、57年の歴史に幕 最後は秋田南高定演【動画】」『秋田魁新報電子版』秋田魁新報社、2018年5月31日。オリジナルの2018年6月6日時点におけるアーカイブ。2025年7月27日閲覧。
- ^ “平成23年度からのジョイナスの運営について” (PDF). 秋田県民会館・ジョイナス (2011年3月1日). 2012年9月20日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ “秋田県民会館・ジョイナス 閉館のお知らせ”. 秋田県総合公社. 2022年1月3日閲覧。
- ^ a b c d e f “新文化施設「ミルハス」6月5日開館 高機能で演出多彩に”. 秋田魁新報. 2022年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月3日閲覧。
- ^ 「天皇陛下ご逝去の1日 県内 ネオン消え、街に弔旗」『秋田魁新報』秋田魁新報社、1989年1月8日、朝刊、2版、23面。
- ^ “秋田総合文化施設、年度内に整備構想 検討委初会合”. 河北新報. (2013年8月8日) 2013年10月29日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ a b c 『新たな文化施設に関する整備構想』(pdf)(プレスリリース)秋田県・秋田市。2015年9月3日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ a b c 『新たな文化施設に関する基本計画(案)』(pdf)(プレスリリース)秋田市、2015年2月。2015年9月3日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ “新文化施設、県民会館解体し建設 県、秋田市が表明”. 秋田魁新報. (2015年9月3日) 2015年9月3日閲覧。
外部リンク
- 一般財団法人 秋田県総合公社|秋田県民会館閉館のお知らせ
固有名詞の分類
- 秋田県民会館のページへのリンク

 
                             
                    



