ポーランド・リトアニアのマグナートとは? わかりやすく解説

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ポーランド・リトアニアのマグナート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 00:43 UTC 版)

マグナート」の記事における「ポーランド・リトアニアのマグナート」の解説

ポーランド・リトアニア共和国では、貴族階級シュラフタ)に属する者は法的にはその民族的出自財産多寡かかわらず全て対等だった。したがってマグナートは特に法律決められわけではない非公式な肩書きで、膨大な資産を持つ非常に裕福な貴族指したマグナート、すなわち大貴族たちは、下級貴族君主Król)と政治支配力めぐって張り合った。この時代の状態を「黄金の自由」と呼ぶ。1569年ルブリン合同の後、内外経済事情大きく変わってきたためマグナートへの土地集中拍車がかかり、17世紀後半頃から、マグナート共和国権力争い競り勝ち、国内領土のほとんどはマグナートの手中に収まったマグナートは小貴族たちを買収し地方議会であるセイミクはもちろん、国会であるセイム掌握した。さらに政府聖職者高位マグナート出身者占めたことから、国王側近会議であるセナト元老院)も彼らの手中にあった。 マグナート膨大な領地からの収入加えセナトなどの政府の職にある時には給与代わりに王領地の一部貸与された。さらに王領地などを担保として国王戦費貸付や軍の動員協力するなど、国家運命左右することが多く一部マグナート国王への不満からロコシュrokosz日本語で「強訴」)と称される反乱を起こすこともあった。その結果国王の権威軽んじられ国内分裂割拠状態に陥れ、後のポーランド分割遠因となった非難されることもある。もっとも、中世近世ポーランド・リトアニア共和国文化芸術マグナート庇護受けて発達したという側面有している。 ポーランド・リトアニア共和国では、「マグナート」にあたる他の呼び名もある。 Możny – 「有力者」を意味する言葉で、15世紀まで使われその後は「マグナート」に置き換わった。 królik口語では królewięta) – 「小王」を意味する言葉で、リトアニアウクライナで特に大きな知行レーエン)を持つ者を指す。比較的悪い意味で使う(ポーランド語で、król は「王」意味するが、その愛称 królik「兎」意味する。「あのウサギ野郎が…」という具合である)。 pan – 「殿」のような貴族敬称(かなり後年にはミスターと同じ敬称になった)。一般貴族(シェラフタ)に対して、他の階級の者が用い敬称。 starsi bracia – 「年上兄弟」「年輩」を意味する言葉一般貴族互いpan brat兄御) と呼び合ったが、特にマグナート場合ポーランド上院議員ならばこの呼称用い下院議員ならば młodsi bracia(弟御)の呼称用いた。 karmazyn – 「深紅クリムゾン)の者」を意味する言葉で、マグナート高価な真紅衣装(特にブーツ)を用いたことから生まれた呼称

※この「ポーランド・リトアニアのマグナート」の解説は、「マグナート」の解説の一部です。
「ポーランド・リトアニアのマグナート」を含む「マグナート」の記事については、「マグナート」の概要を参照ください。

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