ポリエチレンテレフタレート
熱可塑性の高機能樹脂(エンジニアリングプラスチック)のひとつで、テレフタル酸とエチレングリコールの重縮合によって得られるポリエステルのこと。繊維としてはほかの合成繊維よりも耐熱性がよく、弾性回復、耐しわ性などにも優れ、羊毛に類似した性質を有している。商品名テトロンなどとして、衣料品、タイヤコードなどに多く使用されている。一方、成形材料としてはPET自体は成形性に難があるため、ガラス繊維で強化されたものが重要なエンプラ成形材料として利用されている。耐熱性、電気特性にも優れていることから、コネクター、コイルボビンなどの電気部品に使用される。自動車部品としてはドアハンドル、ガーニッシュなどの外装品に利用されている。
参照 ポリエステル樹脂ポリエチレンテレフタラート
(ポリエチレン‐テレフタレート から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/28 21:37 UTC 版)
ポリエチレンテレフタラート(英: polyethylene terephthalate)は、ポリエステルの一種である。ポリエチレンテレフタレートとも呼ばれる。
- 1 ポリエチレンテレフタラートとは
- 2 ポリエチレンテレフタラートの概要
ポリエチレンテレフタレート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 18:22 UTC 版)
「合成樹脂」の記事における「ポリエチレンテレフタレート」の解説
ポリエチレンテレフタレート(PET)の生分解性は結晶化度(英語: crystallinity)の程度によって異なり、大まかに結晶化度の低いもの(low-crystallinity PET: lcPET)と結晶化度の高いもの(high-crystallinity PET: hcPET)に分けたとき、生分解を受けることが知られているのはもっぱら前者のlcPETであり、後者のhcPETはほとんど生分解を受けない。熱成型されるPETボトルなどのPET製品は結晶化度が高く、したがって、PET製品の多くはそのままでは生分解に適さないとされる。lcPETの生分解にかんしては、Yoshida et al. (2016) によって記載された Ideonella sakaiensis(イデオネラ・サカイエンシス)と、本種から分離同定されたPET分解酵素 PETace がよく知られているが、PETaceは熱不安定性であり分解速度も非常に遅いことから、PET加水分解酵素としての要件を満たさないという指摘がなされている。一方、Thermobifida fusca などから得られたクチナーゼ類からは、熱安定性かつ高いPET分解性を示すものが知られており、PET加水分解酵素として有望視されている。
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