ポヤルコフの探検隊とは? わかりやすく解説

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ポヤルコフの探検隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/10 15:31 UTC 版)

ヴァシーリー・ポヤルコフ」の記事における「ポヤルコフの探検隊」の解説

1640年、ポヤルコフは東シベリア拠点ヤクーツクで、記録通信の任にあたる「pismenyy golova」という役職に就いていた。1643年6月、ポヤルコフはヤクーツクヴォエヴォダであるピョートル・ゴロヴィンの命により、ダウリヤ探検のために133人の隊員率いてヤクーツク発った。ポヤルコフはどのような経路をとればよいか分からなかったため、レナ川からまず支流アルダン川入り、さらにウチュル川、ゴナム川と支流南へ遡って行った一行何度も船をかついで丘を越えて川から川へと航行したが、丘を越える道に時間をとられたため、スタノヴォイ山脈レナ川アムール川分かつ分水嶺前にして初冬迎えてしまった。 49人の越冬隊残し残り隊員はさらに南へ向かい山を何度も越え12月にはアムール川支流ゼヤ川の上流のダウール族の住む地域へと入った。この地でポヤルコフ一行は、家を構え家畜飼い中国との交易品を持つ農民たちと出会った。この地は外満洲北部にあたりダウール族らは当時中国征服しつつあった満州族清王朝に対して貢物行い中国産品得ていた。ポヤルコフ一行はウメルカン川合流点に越冬のための要塞築いた。しかし住民から食料取り立てるためにポヤルコフは過剰に残忍な態度臨んだため、住民たちと激しく対立し食糧をほとんど得ることができなかった。飢餓襲われた彼らは、樹皮盗んだ食物うろつく動物などを食べ果ては捕虜とした先住民人肉食べるまでになった。 翌1644年の春、一行のうちの生存者40人ほどとなっていた。ここでスタノヴォイ山脈北方越冬隊合流し、ポヤルコフ一行ゼヤ川およびアムール川下った。しかし北から侵入者の噂はすでにアムール川流域広まっており、アムール川を下る際に何度も待ち伏せ会い戦わざるを得なかった。秋、一行アムール川河口ギリヤーク族の地に達したアムール川沿いで多くの敵を作った一行は、同じ経路帰るのは得策ではないと考えた。その年の冬は船を作り、翌1645年春に彼らはアムール川河口からオホーツク海乗り出し海岸伝ってウリヤ川河口へと北上したウリヤ川河口には、その6年前にイヴァン・モスクヴィチン一行越冬した小屋残っており、彼らもここで越冬した。翌1646年春、ポヤルコフ一行はモスクヴィチン一行通ったウリヤ川からマヤ川へとジュクジュル山脈越え経路通りマヤ川からアルダン川経てヤクーツクへと戻ったヤクーツク出てから3年歳月経っていた。 シベリア探検した当時の人々同様、ポヤルコフにも褒美はなかった。荒っぽいポヤルコフはロシア人中にも多くの敵を作ったヤクーツクヴォイヴォドはポヤルコフを裁判のためにモスクワへ送りその後彼の運命については分かっていない。しかし、ポヤルコフのもたらした地理民族などについての情報ロシア政府大い喜ばせた1650年には、エロフェイ・ハバロフ(Yerofei Khabarov)に率いられ次のアムール探検隊派遣された。一方で、ポヤルコフの探検始まった外満洲における清とロシア国境紛争は、ハバロフ探検激化する

※この「ポヤルコフの探検隊」の解説は、「ヴァシーリー・ポヤルコフ」の解説の一部です。
「ポヤルコフの探検隊」を含む「ヴァシーリー・ポヤルコフ」の記事については、「ヴァシーリー・ポヤルコフ」の概要を参照ください。

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