ポモールのアイデンティティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 10:21 UTC 版)
「ポモール」の記事における「ポモールのアイデンティティ」の解説
ソビエト連邦の崩壊後、ポモールをロシア人の一部とみなすか、あるいはロシア北部の先住民の一つとみなすかで論争が起きている。ソビエトはポモールを独立した民族として承認するのを拒んだが、これに対し、ポモールはノヴゴロドからの入植者だけが祖先ではなくロシア人とは異なる存在で、東スラヴ人の中でも最も北に住む独自の民族であり、周囲のフィン・ウゴル語族との関わりで独自の文化や伝統を育み、ロシア人に吸収されずにアイデンティティを今日まで保ったという主張もある 。2002年の国勢調査では6,571人が自らをポモールであると答え、そのほとんど(6,295人)はアルハンゲリスク州に、ムルマンスク州に若干(127人)が住んでいた。2010年の国勢調査では3,113人(うちアルハンゲリスク州2,015人)が自らをポモールであると答えた。 ポモールには、ロシア正教の主流派教会(モスクワ総主教座教会)の信徒及び正教古儀式派の無司祭派の一派であるポモーリエ派の信徒が多い。ポモールとポモーリエ派の信徒を指すポモールツィはまったく別の概念である。 ロシアでは人口の少ない州の集約が進み、アルハンゲリスク・ムルマンスク両州とコミ共和国、ネネツ自治管区を合併する案もあるが、合併後の州の名に「ポモール州」も候補に挙がっている。
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