ペナンとは? わかりやすく解説

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ペナン州

(ペナン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/17 09:03 UTC 版)

ペナン州

Pulau Pinang
ڤولاو ڤينڠ
槟城
பினாங்கு


紋章
標語: 
Bersatu dan Setia
Untuk Negeri Kita
ペナン州の位置
ペナン州
ペナン州の位置
座標: 北緯5度24分 東経100度14分 / 北緯5.400度 東経100.233度 / 5.400; 100.233
 マレーシア
州都 ジョージタウン
政府
 • 与党 人民連盟
 • 州知事英語版 アフマド・フジ・アブドゥル・ラザク英語版
 • 州首相英語版 チョー・コンヨー英語版(曹観友)
面積
 • 合計 1,046.3 km2
人口
(2018年)[a]
 • 合計 1,767,000人
 • 密度 1,700人/km2
人間開発指数
 • HDI (2009) 0.851 (high)
国際郵便番号
10000 - 19500
国際電話番号 +604
ナンバープレート P
イギリスによる割譲 1786年8月11日
日本による占領 1942年
マラヤ連邦 1948年
独立 1957年8月31日
ウェブサイト http://www.penang.gov.my
ペナン州の位置
^[a] ペナン島が 2,542.66人/km²、スブラン・プライが 1,099.60人/km²
ペナン島とスブラン・プライ
ペナン

ペナン州(ペナンしゅう、マレー語:Pulau Pinang、英語:Penang、中国語:檳城)は、マレーシアの一つである。人口は177万人で人口密度が高く、クアラルンプールに次ぐ規模の都市圏を形成している。

南北24キロメートル、東西15キロメートルのペナン島、対岸のマレー半島部分のスブランプライ英語版にて構成される。両地域は長大橋ペナンブリッジ英語版で結ばれている。

マレー語発音の「プラウ・ピナン」(Pulau Pinang)とは、「檳榔樹 Pinang Pulau」を意味する。

歴史

  • 7世紀頃 - モンスーン貿易の経路にあり、インド・アラブ方面、中国方面からの商人が寄港するようになる。
  • 16世紀頃 - インドより出たポルトガルの商人が寄航するようになる。
  • 17世紀頃 - マラッカ海峡の北側の玄関口として様々な国の船舶が通る。
  • 1786年 - シャムの攻撃を恐れたケダ王国英語版は、イギリスのフランシス・ライト英語版による提案にこたえて、イギリスがケダ王国に軍事援助することと引き換えにイギリス東インド会社ペナン島を賃貸した。この後、現在のペナン島を「プリンス・オブ・ウェールズ島」と改名、イギリス東インド会社の拠点として発展した。イギリスはイギリス人とマレー人の間の存在として華僑インドのセポイといった移民を増やす政策を行った。
  • 1791年 - シャムが隣国のパタニ王国(現在のタイ深南部三県)まで攻めて来たため、ケダ王国は軍事援助の約束に従ってイギリスに派兵を要求したが断わられた。ここにイギリスはクダ王国を5年間も騙し続けていた事が発覚した。そのため、ケダ王国は10,000人からなる大軍によるペナン島回復戦を計画したが、事前にフランシス・ライトに察知され、ペナンを取り返すどころか対岸の拠点スブランプライを奪われてしまい、ペナンをイギリスに明け渡すことになった。
  • 1824年 - イギリス・オランダ両国にて、マラッカ海峡を中心とする地区の勢力範囲を定めた英蘭協約を締結。(イギリスはスマトラ島西海岸のベンクーレン英語版とオランダのマラッカを交換し、ペナン、シンガポール・マラッカのいわゆる海峡植民地が完成)
  • 19世紀終盤 - イギリスによるマレー半島全土の植民地体制が整う。
  • 1941年 - 太平洋戦争勃発。日本イギリスからペナンを含むマレー半島全土とシンガポールを奪取。大日本帝国海軍の潜水艦基地がおかれドイツ海軍イタリア海軍との共同作戦の為にも使用された。
  • 1945年 - 第二次世界大戦終戦。イギリスの植民地に復帰した。
  • 1957年- -マラヤ連邦の独立。
  • 1960年代 - 自由港の地位を失う。そのため地域経済が低迷し、失業者が街中にあふれる事となった。
  • 1980年以降 - 東西交易の舞台から、工業地帯への変貌を遂げる。

地理

ペナンの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 31.6
(88.9)
32.2
(90)
32.2
(90)
31.9
(89.4)
31.6
(88.9)
31.4
(88.5)
31.0
(87.8)
30.9
(87.6)
30.4
(86.7)
30.4
(86.7)
30.7
(87.3)
31.1
(88)
31.3
(88.2)
日平均気温 °C°F 26.9
(80.4)
27.4
(81.3)
27.6
(81.7)
27.7
(81.9)
27.6
(81.7)
27.3
(81.1)
26.9
(80.4)
26.8
(80.2)
26.5
(79.7)
26.4
(79.5)
26.5
(79.7)
26.7
(80.1)
27.0
(80.6)
平均最低気温 °C°F 23.2
(73.8)
23.5
(74.3)
23.7
(74.7)
24.1
(75.4)
24.2
(75.6)
23.8
(74.8)
23.4
(74.1)
23.4
(74.1)
23.2
(73.8)
23.3
(73.9)
23.3
(73.9)
23.4
(74.1)
23.5
(74.4)
雨量 mm (inch) 68.7
(2.705)
71.7
(2.823)
146.4
(5.764)
220.5
(8.681)
203.4
(8.008)
178.0
(7.008)
192.1
(7.563)
242.4
(9.543)
356.1
(14.02)
383.0
(15.079)
231.8
(9.126)
113.5
(4.469)
2,407.6
(94.787)
平均降雨日数 (≥1.0 mm) 5 6 9 14 14 11 12 14 18 19 15 9 146
平均月間日照時間 248.8 233.2 235.3 224.5 203.6 202.4 205.5 188.8 161.0 170.2 182.1 209.0 2,464.4
出典:NOAA[1]

隣接州

州政府の地方行政区分

  • 北東郡英語版Daerah Timur Laut
  • 南西郡英語版Daerah Barat Daya
  • 中スプラン・プライ郡英語版Daerah Seberang Perai Tengah
  • 北スブラン・プライ郡英語版Daerah Seberang Perai Utara
  • 南スブラン・プライ郡英語版Daerah Seberang Perai Selatan

地方自治体

    • ペナン島市Majlis Perbandaran Pulau Pinang
    • スブラン・プライ市英語版Majlis Perbandaran Seberang Perai

政治

ペナン州は元々ケダ王国(現ケダ州)の土地であったが、イギリスにだまし取られてしまった歴史のため、独自の王(スルタン)を持たない。そのためマレーシア国王が州首相と協議して任命する任期4年の知事(ガバナー)が置かれる。知事は儀礼的存在であり、州政府の長は州議会の多数会派(与党)から選ばれる州首相である。

産業

ペナンは「東洋の真珠」や「インド洋のエメラルド」とも呼ばれ[2]、古くからマレーシア有数のリゾート島である。一方で、対岸のバターワースはポート・クランと並ぶマレーシア屈指の港であり、バターワースやバヤンレパス空港周辺は外国資本の企業も数多く進出するマレーシアの工業の拠点となっている。

ジョージタウンの中心部にある象徴的な65階建てのコムタタワーはペナンで最も高い建物である。ペナンは、セランゴール州とジョホールに次いで、マレーシアの州の中で第三位の経済都市であり、RM33,456.00(USD $10,893.00)と2010年のマレーシアの一人当たりGDPが最も高い都市である。製造業はGDP(2000年)の45.9%であり、ペナン経済の重要な構成要素となっている。島の南部にはバヤンレパス無料工業団地があり(例えば、デル、インテル、AMD、アルテラ、モトローラ、アジレント、ルネサス、オスラム、プレクサス、ボッシュなど)、ハイテク電子機器工場で工業化されている。

しかし近年、中国とインドの安価な人件費などの要因により、外国直接投資の緩やかな下落を経験している。2010年にペナンは国の設備投資の最高合計を持っていた。ペナンでは2010年にマレーシアの総投資の26%を占めた。

2011年には、ペナンは合計でRM9.1億、2年連続のためにマレーシアへの投資の製造でトップとなった。しかし製造業、サービス部門と民間部門を含む、MIDAによって導入された総投資の新たな測定指標では、ペナンはRM14.038億の総額で、総投資にサラワクに次いでマレーシアで第二位。これは主に、十分な一次産業への投資を持っていないことによるものであった。米国メディアのブルームバーグは「ジョホール州やサラワク州など他の州で連邦政府の集中投資にもかかわらず、マレーシアの最大の経済的成功」とペナンの経済成長を説明した。結果的に総投資の増加による経済的な成功の後、ペナンの公的債務が減少し、2011年の終わり[113]で2008年にRM630万ドルからRM30万円〜95%増となった。

ペナンの経済の他の重要なセクターは、観光、金融、海運、その他のサービスがある。

ペナン開発公社(PDC)はInvestPenangはペナンへの投資を促進することを唯一の目的と州政府の非営利のエンティティであるのに対し、ペナンの社会経済開発を強化し、の雇用機会を創出することを目指し、自己資金法定機関である。

交通

空港

鉄道

ペナン島内にLRT鉄道建設の構想がある。

港湾

ジョージタウンとバタワース間には、フェリーが24時間運航している。また、インドネシアメダンケダ州ランカウイ島と間にも定期航路がある。

バス

島内は数社のバス会社によってくまなく網羅されている。ペナン島と本土主要都市間やシンガポール・タイとの間にも高速バスが運行している。

道路

ペナンブリッジを経由して、半島部を縦断する南北高速道路とつながっており、クアラルンプールを経由しシンガポールへ結ばれている。現在ペナン島内やウェレスレーの道路建設が急ピッチで行われている。

脚注

出典

  1. ^ Penang/Bayan Lepas Climate Normals 1961–1990”. National Oceanic and Atmospheric Administration. 2015年2月4日閲覧。
  2. ^ 例えばJTBにおける表現

ペナン(マレーシア)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 16:21 UTC 版)

深夜特急」の記事における「ペナン(マレーシア)」の解説

鉄道マレーシアへ。泊まったのは娼婦館。6組陽気な娼婦とそのヒモたち。

※この「ペナン(マレーシア)」の解説は、「深夜特急」の解説の一部です。
「ペナン(マレーシア)」を含む「深夜特急」の記事については、「深夜特急」の概要を参照ください。

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