フルアーマー百式改
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 02:54 UTC 版)
「百式 (ガンダムシリーズ)」の記事における「フルアーマー百式改」の解説
メカニック・デザイン企画『M-MSV』で設定された。初出は『SD CLUB』第11号。デザインは大河原邦男。 百式改の武装・装甲強化案として提出されたプラン。全身に増加装甲と武装が装備されており、軽量化が図られた百式改とは大きく印象が異なっている。スラスターはあまり強化されておらず、機動性・運動性が低下しているとされるが、実戦では旧型機でありながらも高機動型のモビルアーマーであるビグロに対して先回りするほどの機動性を見せている。 肩口の装甲板の裏側はリフレクター・パネルになっており、前方に倒して胸部にIフィールドを発生させ、コックピット周辺を防御することが可能。バックパックの2門のビーム・キャノンは、この状態で砲身を伸長させて前方に展開する。前腕部甲の炸裂ボルトは、近接戦闘時にショットガンのように榴弾を浴びせるものだが、威力は低くカメラや関節部にしか効果はないとされ、本来は増設ユニットのパージ用であるという。胸部中央のメガ粒子砲は「ハイ・メガ・キャノン」とも呼ばれ、発射すると出力が極端に低下して行動不能となる。腰部側面と大腿部外側にそれぞれ2連装のミサイル・ポッドを装備、また携行武装として、大型のロング・メガ・バスターが開発されている。 塗装は本体同様金色を基調とし、左装甲板に「百改」と記されている。当時は大型可変MSが全盛であったため、量産されずに終わる。 劇中での活躍 『SD CLUB』第13-18号で連載された、たけばしんごの漫画『シークレットフォーミュラー フルアーマー百式改』では、月面の工業都市イプシロン郊外のAE第38工場で、開発主任である第3開発局所属のパトリシア・クランストンらによって調整がおこわなれる。同時期にイプシロンで建造されていたアイリッシュ級戦艦「クークスタウン」の竣工に合わせて配備される予定が、スパイの存在が疑われたため、2日前倒しの宇宙世紀0087年11月20日に変更され、同艦所属のパイロットであるクリフ・フレミング中尉が受領に訪れる。しかし、直後にティターンズの特殊部隊の襲撃に遭い、搭乗したテスト・パイロットのエンライト少尉がスパイの本性を現して奪取されそうになったため、胸部中央のユニットを強制パージし、やむなくコックピットを破壊する。すぐにコックピットをリック・ディアスから流用して修復するとともに複座化され、クリスとパトリシアが搭乗し、量産型サイコガンダム2機の襲撃を受けるクークスタウンの救援に向かい、辛くも撃破する。なお数日後、本機の開発中止が決定している。また、同機はロング・メガ・バスターではなく、試作型のメガ・ランチャーを携行している。 『コミックボンボン夏休み増刊号』(1997年)掲載の服部健吾の漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 悪夢の戦場』では、宇宙世紀0088年に月の裏側でのテスト中に行方不明になった機体が、プロトタイプサイコガンダム大型化試作機らとともにプロトタイプΖΖガンダムと交戦する。ほかの機体と同様にコックピットが無人の状態で稼働している。 漫画『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』では、宇宙に上がったフレスベルク隊のマーティン・マータフ大尉が搭乗。ジオン軍残党のビグロをガンダムデルタカイとともに炸裂ボルトで撃破している。ナイトロ隊との最終決戦にも参加しているが、特に活躍は見られない。こちらはロング・メガ・バスターを携行している。
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