デザインサーベイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/24 03:09 UTC 版)
デザイン・サーベイ(design survey)とは、建築物を設計する際に、建築予定地の周辺地域の街並みや歴史などを調査すること。
- 1 デザインサーベイとは
- 2 デザインサーベイの概要
デザインサーベイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 02:39 UTC 版)
大学院時代の日本一周旅行で、日本の集落をつぶさに観察し、その美しさに感動した宮脇は、その個人的な感動をその基盤がどこに存し、どのように分析する方法があるのかを模索していた。また、伝統的な街について語るとき、感覚的な印象論・抽象論か、歴史学的な文献分析で終わってしまうもどかしさに対し、少なくとも町が僕たちに与える感動の実態を客観かつ実証的に解明することが必要である、とも語っている。 1965年の夏にオレゴン大学が金沢幸町の調査を行い、その抄録が「国際建築」1966年11月号に掲載されて、伊藤ていじはその巻頭論文として「デザイン・サーベイ方法論考」を書いている。1964年に法政大学工学部建築学科の非常勤講師となっていた宮脇は、それに触発されるように1966年には、ゼミの学生の卒論のテーマとして、倉敷のデザインサーベイを行う。以降、8年間で日本の伝統的な集落9カ所のデザインサーベイを行った。 従来のフィールドワークが建築単体、もしくは集落の狭い部分を対象としていたのに対して、デザインサーベイの概念は、ある目的を持って集落全体、もしくはそれに準ずるひとつの共同体を実測し、それらを図化することによって視覚的な資料を作成、そして分析する手法と言える。宮脇ゼミのデザインサーベイは、一貫して集落の構造と景観を分析するための客観的資料の作成と言うスタンスを取ってきた。これらの成果は次の本にまとめられた。「日本の伝統的都市空間」(中央公論美術出版)、「実測術」(学芸出版社) 1966年 倉敷(岡山県倉敷市中央一丁目) 発表誌「国際建築」1967年3月号 1967年 馬籠(岐阜県中津川市馬籠) 発表誌「建築文化」1968年8月号 1968年 萩(山口県萩市呉服町、南古萩町)、五個荘(滋賀県東近江市五個荘山本町)発表誌「建築文化」1969年9月号 1969年 琴平(香川県仲多度郡琴平町) 発表誌「建築文化」1970年9月号 1970年 稗田(奈良県大和郡山市稗田町) 1971年 室津(兵庫県たつの市御津町室津)報告書「兵庫の町並み」兵庫県教育委員会 1972年 篠山(兵庫県丹波篠山市河原町) 報告書「兵庫の町並み」兵庫県教育委員会 1973年 平福(兵庫県佐用郡佐用町) 報告書「兵庫の町並み」兵庫県教育委員会
※この「デザインサーベイ」の解説は、「宮脇檀」の解説の一部です。
「デザインサーベイ」を含む「宮脇檀」の記事については、「宮脇檀」の概要を参照ください。
- デザインサーベイのページへのリンク