ダルマガエルとは? わかりやすく解説

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だるま‐がえる〔‐がへる〕【達磨×蛙】

読み方:だるまがえる

アカガエル科カエル体長5〜6センチトノサマガエルに似るが後肢短くずんぐりして背面黒色円紋がある。日本特産種で、山陽地方に多い。


ダルマガエル

和名:ダルマガエル
学名Rana porosa
    カエル目
分布我が国固有種関東中部一部仙台にかけて亜種トウキョウダルマガエルR. p. porosaが,東海近畿広島四国にかけて亜種ダルマガエルR. p. brevipodaが分布する亜種ダルマガエルは環境庁絶滅危惧[2]類で。中国地方個体群水田近代化により激減している。
 
写真(上):ダルマガエル幼体
写真(下):トウキョウダルマガエル成体
説明
トノサマガエルよりもさらに水田に結びついた種で,あまり水田周辺から離れることが少ない。区別点:背中まん中淡色の条は(1)まったくないか,(2)あってもとぎれとぎれの事が多いが,時には完全にあり,トノサマガエルとの区別難し場合がある。斑紋は雄でも明瞭。雌でも地色褐色帯びることが多い。足の長さトノサマガエルより短いのであるが,慣れない区別難しい。鳴き声中国地方個体群は,ゲーッ,ゲーッという長い声で鳴くが,他の地域ではゲゲゲゲッという短い声で鳴く
ダルマガエル幼体

トウキョウダルマガエル成体


達磨蛙

読み方:ダルマガエル(darumagaeru)

アカガエル科カエル

学名 Rana brevipoda


ダルマガエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 02:51 UTC 版)

ダルマガエル
トウキョウダルマガエル Pelophylax porosus porosus
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : Neobatrachia
: アカガエル科 Ranidae
亜科 : アカガエル亜科 Raninae
: トノサマガエル属 Pelophylax
: ダルマガエル P. porosus
学名
Pelophylax porosus (Cope, 1868)
和名
ダルマガエル
英名
Daruma pond frog
ナゴヤダルマガエル

ダルマガエル(達磨蛙、学名:Pelophylax porosus)は、アカガエル科トノサマガエル属に分類されるカエルの一種。

分布

  • P. p. brevipodus ナゴヤダルマガエル

日本(愛知県から広島県にかけて、香川県固有亜種

  • P. p. porosus トウキョウダルマガエル

日本仙台平野から関東平野にかけて、長野県新潟県)固有亜種。北海道の一部(岩見沢市)に移入分布する[1]

形態

体長3.5-8.7cm。皮膚の表面には隆起が少なく比較的滑らか。吻端は尖る。体色は背面が褐色や淡褐色、紫がかった褐色などで赤褐色の背側線と暗色の円形の斑紋が入るが、円形の斑紋は繋がらない個体が多い。腹面は白く、網目状の斑紋が入る。

後肢は短く、静止時に趾が鼓膜に達しない。和名は体形が太く後肢が短い形態をダルマに例えたのが由来。

  • P. p. brevipodus ナゴヤダルマガエル

体長オス3.5-6.2cm、メス3.7-7.3cm。正中線上に筋模様がない個体が多い(特に下記の岡山種族)。

  • P. p. porosus トウキョウダルマガエル

体長オス3.9-7.5cm、メス4.3-8.7cmと最大亜種。正中線上に筋模様が入る個体が多い。

分類

亜種ナゴヤダルマガエルは形態や鳴き声などから名古屋種族(東海地方から近畿地方の個体群)と岡山種族(瀬戸内地方の個体群)に分けることもある。

以前は基亜種トウキョウダルマガエルが亜種ナゴヤダルマガエルとトノサマガエルとの種間雑種を起源にすると考えられていたが、最近では基亜種から亜種ナゴヤダルマガエルが分化したと考えられている。

  • Pelophylax porosus brevipodus (Ito, 1941) ダルマガエル、ナゴヤダルマガエル
  • Pelophylax porosus porosus (Cope, 1868) トウキョウダルマガエル
(動画) トウキョウダルマガエル

生態

低地にある流れの緩やかな河川湿原水田などに生息する。半水棲で、水辺から離れることはまれ。トノサマガエルと同所分布するものは生息地や繁殖期が重複しないよう住み分けをしている。冬季になると水の干上がった水田の泥中や藁の下などに潜り冬眠する。

食性は動物食で、昆虫類クモ多足類貝類、小型のカエルなどを食べる。幼生は雑食で落ち葉や水草などを食べる。

繁殖形態は卵生。繁殖期になるとオスは縄張りを形成し、侵入した他のオスを追い払う。繁殖音は水面に浮かびながら行う。4-7月に水田や止水に寒天質に包まれた1,300-2,200個の卵を年に1回産む(大型個体では1回産卵を終えた後にも少数の卵を産む事もある)。幼生は7-9月に変態して幼体になる。

人間との関係

生息地ではトノサマガエルと混同(関東地方にはトノサマガエルは自然分布しないため、関東でトノサマガエルと呼ばれるのは本種の基亜種)されることもある。

開発による生息地の破壊、水質汚染、水田の減少、人為的に移入されたウシガエルによる捕食などにより生息数は減少している。また以前までは住み分けを行っていたトノサマガエルと生息地や繁殖時期が重複してしまい、種間雑種による遺伝子汚染も懸念されている。

P. p. brevipodus ナゴヤダルマガエル

絶滅危惧IB類 (EN)環境省レッドリスト

P. p. porosus トウキョウダルマガエル

準絶滅危惧(NT)環境省レッドリスト

関連項目

参考文献

  1. ^ 徳田龍弘『北海道爬虫類・両生類ハンディ図鑑』北海道新聞社、2011年3月31日。ISBN 978-4-89453-592-3 
  • 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社1984年、130、211頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、303頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館2004年、44頁。
  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド カエル1 ユーラシア大陸、アフリカ大陸とマダガスカル、オーストラリアと周辺の島々のカエル』、誠文堂新光社2006年、59頁。
  • 海老沼剛 『かえる大百科』、マリン企画、2008年、79頁。

外部リンク


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