ダイアログの理論とは? わかりやすく解説

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ダイアログの理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 05:41 UTC 版)

ボームのダイアログ」の記事における「ダイアログの理論」の解説

ボームダイアログ概念初めに紹介した際に、以下のように述べたダイアログとは人びとの間の意味流れのようなのである。この流れ参加者一人ひとりの視点という「堤」を通って流れていく。...このような意味と情報の自由流れこそが、文明変化させ、誤った情報破壊的な作用から解放し創造性と自由を生み出すのであるダイアログには前もった目的課題はない。しいて上げるならば、思考の過程と「一緒に考える」という過程観察することである。このような活動により、グループ参加者自身の持つ固定観念偏見について知ることができ、また思考動き全体観察することができる。ボームダイアログにふさわしい人数として、そのグループ社会文化縮図なる程度が良いとした。ダイアログ目指しているのは、このような言葉によるやりとりが、人類他の活動比べてなぜこんなにも難しく対立を生みやすいということについて、気づき観察可能にすることである。 ダイアログ議論ディベートとは異なるものであるボームによればそのどちらも、何かの目的達成したり、決定下すことに主眼置かれており、ただ探究することや、学ぶことは重要でないのである人びと決まった課題目的持たずに会うことにより、何か新しいことが起こるための「自由な空間」が生まれのであるDavid Bohm: ダイアログ目的思考の過程全体について深く入っていき、集団的な思考の過程変化させることにある。私たち普段過程としての思考注意払わない。我々は思考を「行っている」のだが、我々は思考の「内容」にだけに注意向き、その「過程」には注意向かないのである。なぜ思考注意を払う必要があるのだろう?実際何をするにも注意は必要である。もし不注意に機械動かしたならば、機械壊してしまうだろう。我々の思考機械同じく動的な過程であり、注意を払わなければうまく動かないのである。. ボームのダイアログでは、以下にボーム自身述べているように、「聴くこと」が重要である。 [A] 人々個人的文化的な基盤について保留し話されている内容全体的な注意を払うことで、意識新し向きに進むことができるのである... 意識その後保留されていた特定の視点超えた新たな視点に立つことができるのである。 グリッフォルは慣習的な議論についてこう述べている。 [T] 参加者独自にもつ視点についての自己防衛的な活動は、お互いに聴くことを妨げてしまう。 その対照お互い互いの意味することに完全な注意を向けることにより、精神社会文化蓄積物から自由になり、人々の間に自由に意味が流れるようになる。そして重要さ動機目的価値などの共有と共に視点や意味の共有が可能となるのである主な問題思えるのは、偏見縛られており聴くことができないのが他人であった時である。結局のところ、その人がある特定の質問に対して「壁」作っていることを見るのは容易いことである。そのような人はそのこと気づかないまま、その人にとって非常に大切かもしれないその考え抱え矛盾向き合おうとしないのである。その「壁」本性は、矛盾対すある種鈍感さや、無感覚である。このことから明らかに自身が持つ「壁」について気づくことがきわめて重要であることが分かる。もしその人注意深くいつも気を配っているならば、ある特定の質問なされたときに、心の中恐怖喜び感覚がよぎることを見つけるだろう。恐怖その人質問について深く考えることから逃避させ。喜びは、思考を他の問いに向かわせようとするのであるこのようにして、人は自分動揺させる質問からいつでも逃げることができる。この結果他人の言うことを本当に聴かないといけないときでも、自分の考え固執していることに気づかなくなってしまうのである。人が集団会話しているとき、もしくは行動しているときに、人は自由に聴くことの「壁」となる恐怖喜び感覚気づいていることは可能だろうか?

※この「ダイアログの理論」の解説は、「ボームのダイアログ」の解説の一部です。
「ダイアログの理論」を含む「ボームのダイアログ」の記事については、「ボームのダイアログ」の概要を参照ください。

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