ソニーのヨット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/19 07:37 UTC 版)
「特捜刑事マイアミ・バイス」の記事における「ソニーのヨット」の解説
ソニー・クロケットはマリーナに係留するセント・ヴィトゥス・ダンス号(St.Vitus Dance 聖ヴィトゥスの踊り)というヨットで暮らし、周囲からは釣りガイドのソニー・バーネットで通っている。ヨット暮らしは素性が知られにくいから潜入捜査には最適だとクロケットは言うが、暗殺者や犯罪組織、政府要人に襲われたことが幾度かあった。また妻キャロラインとの別居生活にも好都合だった。 撮影にはカボ・リコ38、エンデヴァー40、エンデヴァー42の3種類のヨットを使用しているが、船名が同じなので設定上は同一の船と思われる。 係留場所はマイアマリーナの北側の桟橋だが、シーズン2中頃から背後でベイサイドマーケットプレースの建設が始まったせいか撮影場所が転々と変わる。シーズン4の途中辺りから再び元の場所に戻された。 カボ・リコ38 Cabo Rico38 第1話(パイロット)で使用。 1972年に中米コスタリカで創業して以来、順調にセールスを続けるカボ・リコ社製38フィートのセイルボート。 アメリカに進出しようと1983年にフォートローダーデールにカボリコUSAをオープンしたところ、第1話の撮影に貸し出されることになった。 エンデヴァー40CC Endeavor40CC 第1話(パイロット)を除くシーズン1で使用。 エンデヴァー・ヨット・コーポレーションのヒット商品で、1977年から4年間で185隻を販売した。 CCは「センターコクピット」の略で、操舵席が甲板中央にあるので操縦が容易になっただけでなく、操舵席の直下にエンジンルームを設けることで広々とした船内を実現した。このレイアウトはエンデヴァー社が独占していた。 船の先端と船尾の2つのキャビンにダブルベッドがあり、中央ギャレーのソファーもダブルベッドに変身する。トイレ兼用のシャワールームが2基、ミニキッチン、冷蔵庫、640リットルの水タンクなどを備え、6名で3日間程度の航海が出来る。 50馬力のディーゼルエンジンと280リットルの燃料タンクにより、風力を利用しなくても約300マイル(480キロ)の航行が可能である。 エンデヴァー42CC Endeavor42CC シーズン2〜5で使用。 エンデヴァー40よりも全長0.6m、全幅0.4m拡張された。 1970年代にキーラーゴで創業したエンデヴァー社は年間200隻以上を販売するほど成長したが、1980年代の不況で徐々に売上げが落ち込み1986年に買収された。評判の良いエンデヴァー42は買収されたあとも生産が続けられた。創業者のジョン・ブルックスはエンデヴァー号の技術顧問に携わっていたが、1996年にフロリダ州セントピーターズバーグの自宅で強盗に殺害され同時にエンデヴァー号のブランドは幕を閉じた。 撮影に使用した42CC(3代目セント・ヴィトス・ダンス号)は2020年からキーウェストのキーウェストセイリングアドベンチャーが所有し、レンタルすることが出来る。
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