ゼロ・ジ・アール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/19 06:32 UTC 版)
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場するジオン公国軍の試作型MA。 一年戦争時、ジオン公国中将 ドズル・ザビによりシャア・アズナブル(当時少佐)の専用機として試作機開発が進められていたが、ガルマ・ザビ戦死時におけるシャアの失策にドズル中将が激怒したことにより開発が頓挫。大戦終了後アクシズにて開発が再開され、アクシズに逃げ延びたシャアへ、当初の予定どおり渡される。 拠点防衛用として開発された大型のMAであり、機体本体に多数のビーム砲を搭載し、その圧倒的火力で敵を制圧。また、防御に関してはIフィールドを装備し、敵のビーム攻撃を無力化させるという移動要塞的な運用を考えられていた。その後、外装や口部メガ粒子砲やサブアームの追加など実戦仕様に改修されている。 本来操縦はプログラムによる自動操縦で行われ(防御はIフィールドで行われるので、相手の攻撃による機体の損傷をあえて考慮していない)、搭乗者は攻撃に関する武器管制をメインに行うのが基本だが、シャアは全ての操作を自身の手で行い、模擬戦では一箇所を被弾したものの他の攻撃を全て回避し、模擬戦で対戦した7機のMSを全機撃墜している。シャア自身は、MAは大きすぎて機動性に欠けるとしてあまり乗り気ではなかったが、この機体のコンセプトは後にノイエ・ジールやα・アジールに引き継がれている。 なお、名称の「ゼロ・ジ・アール」は、数字の「0」と「remake」の頭文字であるRから来ており、「0からの再構築」を意味している。アクシズからのジオン公国再出発の象徴たる名とも取れるが、機体自体は一年戦争中から開発されており、実際には「MS戦、MA戦を根本から変える力がある」ことを誇示したかったことから付けられた。 劇中での活躍 宇宙世紀0081年12月の地球連邦小惑星機動艦隊襲撃事件にて実戦運用される。 しかし、連邦軍のジム・コマンド宇宙用(改良型)にアムロ・レイの戦闘データを元にした回避プログラムが登録されていたため、攻撃を回避されるなど苦戦を強いられる。また、Iフィールドの出力が計算値以上に高く機体異常が発生し、さらにサラミス級宇宙巡洋艦の攻撃からハマーン・カーンを救出するために自ら盾となるなど、限界を超えた運用がなされる。そのため、機体の損傷が予想以上に大きかったことが後に判明し、技術側から修理自体不可能かもしれないと示唆されている。 以後の劇中には登場せず、シャアが作中で専用機に搭乗することはない。
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