コンドン委員会とは? わかりやすく解説

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コンドン委員会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 07:37 UTC 版)

UFO研究」の記事における「コンドン委員会」の解説

空軍研究疑われ始めたことにより、1966年議会はこの問題UFO論争史初めてになる公聴会を開くことになったその結果より詳細UFO研究を行うため、空軍UFO研究大学委託することが決定された。(この結果空軍これまでの研究不十分なものであった暗黙のうちに認めた事によるものだとも言われている。)1966年空軍コロラド大学UFO研究引き受けエドワード・U・コンドン英語版)がその責任者となることを正式に発表し、「コンドン委員会(英語版)」がここに発足することになった多く研究者賛意示したが、コンドン自身初めからUFOには懐疑的であり、研究者からは相手にされていないUFO目撃例化して極端に取り上げるなど「公平」ではないと言われる点があった。 コンドン委員会ではあるトラブル起きた委員会UFO客観的に研究しているフリをするために、UFO物理的に研究するではなくUFO目撃者心理学的研究」に重点を置く事を提言したロウ覚書」の存在発覚し委員会研究客観性疑問がもたれることになった。その流れ受けて1968年には議会調査による公聴会が行われた。公聴会へは天文学者カール・セーガン宇宙航行学ロバート・ベイカーなど様々な分野学者参加した公聴会ではコンドン委員会への批判場違いであるとして禁じられていたが、参加したメンバー多くはコンドン委員会に批判的であるスタンス終始保ったまま、公聴会幕を閉じた。なお、この公聴会取り上げられ様々なUFO事例中には、コンドン委員会で取り上げられ事例と共通のものも含まれていたが、ほぼ同時期であるコンドン委員会の研究とは結論が全く異なっていたというケースいくつも見られている。 コンドン委員会は最終報告書公開する前に全米科学アカデミー(NAS)に報告書審査依頼したNASはコンドン委員会の報告書の内容絶賛し、その結論同意したコンドン教え子で、全米科学アカデミー議長フレデリック・スィエッツは後に「空軍決定助けるという”ただ1つ目的のために”NAS報告作成した」と後日手紙記している。コンドン委員会の報告書プラズマ理論気象光学などUFO問題以外のテーマ多数占めていた。そしてUFO扱った章では、UFO目撃例91事例のうち、61件が「誤認でっち上げ」であり、残り30件は「既知現象可能性あり、または識別不能」の未解決事例であるとした。この30件のうちのいくつかの事例に「本物UFO」が紛れていることを委員会強く示唆した。(宇宙飛行士のマクディビット(:en:James McDivitt)やボーマンによる目撃例や、1956年のレイクンヒース事件など)。しかし最終報告書のほとんどのスペースは「識別済み」であるUFO目撃例記述費やされた。そして最終的にコンドン委員会は「過去21年間のUFO研究から科学的知識は全く得られなかった。これ以上UFO研究続けても、おそらく科学進歩貢献することはないだろう」と最終報告書結論締め括った最終報告書発表され数日後にキーホーやマクドナルドらの民間研究者記者会見開き、コンドン委員会を批判したマクドナルドは「コンドン委員会は重要なUFO報告大部分まともに調査しておらず、しかもコンドン結論報告書書かれてある調査結果反映していない」と非難した。キーホーは「コンドン委員会はNICAP提供した信頼できる説明不能事例』のうちわずか1%調査したに過ぎない」と主張した。またキーホーはNICAP機関紙にて「『目撃者素人であり興奮しすぎていた』など、コンドンUFO目撃者信用を傷つけようとしたこと」「コンドンが『変人報告した事例』にこだわったこと」などを非難したAPRO(→#APRO)の反応NICAP同様に批判的であり「コンドン自身多く目撃報告を『内部矛盾がある』として捨て去ったように、この最終報告書内部矛盾があるのだから捨て去られるべきであろう」とAPRO会長は皮肉を述べたマスコミ政治家科学者たちコンドン報告書への評価分かれたが、一般的にコンドン報告書によりUFO現象ブーム下火になった空軍コンドン報告書の結論支持し1969年プロジェクト・ブルーブック終了してUFO現象との関わり絶った空軍調査した事件は計12800件で、そのうち解明とされたものは700件だった。その大部分情報不足からくるもので、本当に不可思議」な報告130件だった。

※この「コンドン委員会」の解説は、「UFO研究」の解説の一部です。
「コンドン委員会」を含む「UFO研究」の記事については、「UFO研究」の概要を参照ください。

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