クライマックスのパターン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 21:40 UTC 版)
「桃太郎侍」の記事における「クライマックスのパターン」の解説
無辜の市民が理不尽にも負傷・惨殺される。事実を知った桃太郎は形相を変え「許さん!」とつぶやく(第34話より)。 悪党一味が会しているところへ、どこからともなく、鈴の付いた小柄が飛んで来る。薄衣をかつぎ般若の面を被った桃太郎が、(笛、鼓の音色をバックに)その出自を示す(松平家の紋章である三つ葉葵がついた)派手な色彩・模様の衣装で登場。高橋の大柄な体格に合わせて、通常より長大な剣を帯びている。またアップのシーンや、演出によっては殺陣自体も本身(真剣)が使用されたとのこと。 いぶかる悪党の「何者だ!」の問いに「桃から生まれた(ここで薄衣を抛り、面を脱ぎ)桃太郎」と答える。続いて悪党の罪状を語り「断じて許し難し。桃太郎、(鞘に手をかけ)天に代わって鬼退治致す!!」と口上。悪党、これを排除せんとする。ただし初期は名乗った後も面をとらず、数え歌を始める前に面を取っていた(「ひとぉつ」ここで面を取る「人の世、生き血をすすり」)。立ち回りになると、捨てたはずの薄衣や面がなくなっている。 そこで下の言葉を唱えながら悪党一味を斬る。「一つ、人の世 生き血を啜り」(初期は「一つ、人の世の生き血を啜り」ということもあった) 「二つ、不埒な悪行三昧」 「三つ、醜い浮世の鬼を 退治てくれよう 桃太郎」 悪党一味を斬殺後、派手に刀を振り納刀し、「ふー…」と深く一息。 ※高橋英樹によると、上記の言葉は本来は全部で十あったが、唱え終わる前に敵をほとんど斬り捨ててしまい殺陣が終わってしまうので、三つで終わりにしたとの事。 ※当初は殺陣の最初に普通の口調で唱えていたが、後に能、狂言を彷彿とさせる大仰な口調になり、最終的には最後の一人に向けて「三つ醜い浮世の鬼を」と唱えるスタイルが確立した。 ※向かってくる大人数の悪人配下を次々と斬り捨てながら、定番のフレーズを唱えていくスタイルのヒントとなったのは、高倉健主演の任侠映画だったと言う。 ※初期には懲らしめるだけで相手を斬らない話は数話存在する。たとえば、仇討赦免状を拾った浪人が、それを利用して無銭飲食を繰り返していたため、桃太郎が仇討される人物に成りすまして懲らしめる話があるが、結果的に誰も殺さないストーリーとなっている(第2話、夢を集めて食う男)。このように、初期には単に「長屋のケンカを収める」などの人情話的な展開(当然死人は出ない)が多かった。 ※当初は「人を斬らずに諌めて改心させる」という基本路線で進む方針だったという。しかし、2クール(6ヵ月)ほど進んで高橋自身も「何かスッキリしない」と感じ、また主題歌を歌う三波春夫から「お地味ですね。高橋さんはお派手が似合いますよ」と言われたことをきっかけに、高橋が制作側に直訴して路線が変わったという。 ※この路線変更に伴う衣装の変更にも高橋の考えが活かされ、その参考になったのは三波春夫のステージ衣装だったという。
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