ガレー船の年月と『マクベス』とは? わかりやすく解説

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ガレー船の年月と『マクベス』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 09:20 UTC 版)

ジュゼッペ・ヴェルディ」の記事における「ガレー船の年月と『マクベス』」の解説

ナブッコ』は春に8回、秋にスカラ座新記録となる57上演された。ヴェルディ本人好み関わらず社交界寵児となり、クララ・マッフェイ(英語版)の招きに応じてサロット・マッファイのサロン加わったこのような場で彼はイタリア取り巻政治的な雰囲気感じ取った一方メレッリとは高額な報酬次回作の契約交わし1843年2月愛国的な筋立ての『十字軍のロンバルディア人』が上演され、これもミラノ観衆熱狂させた。2作は各地公演され、『ナブッコ』の譜面マリーア・アデライデ・ダズブルゴ=ロレーナに、『十字軍のロンバルディア人』のそれはマリア・ルイーザそれぞれ贈られた。 "おお、偉大なカルロ" 『エルナーニ』1844年Act 3。出演:マッティア・バッティスティーニ、エミリア・コルシ、ルイジィ・コラッツァ、アリストデモ・Sillich、スカラ座コーラス1906年。 この音声映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声動画の再生ご覧ください数々劇場からオファー受けたヴェルディ次回作はヴィクトル・ユーゴー原作から『エルナーニ』選ばれ台本駆け出しフランチェスコ・マリア・ピアーヴェ担当したヴェルディ劇作妥協許さず何度もピアーヴェに書き直し命じ出演者も自ら選びリハーサル繰り返させた。1844年3月ヴェネツィアフェニーチェ劇場初演迎えた本作期待違えず絶賛された。それでもヴェルディは次を目指し、後に「ガレー船年月」と回顧する多作時期入ったローマ用に制作したジョージ・ゴードン・バイロン原作の『二人のフォスカリ(英語版)』(1844年11月)、ジャンヌ・ダルク主役フリードリヒ・フォン・シラー作の戯曲から『ジョヴァンナ・ダルコ(英語版)』(1845年2月)、20日程度書き上げた『アルツィーラ(英語版)』(8月)が立て続け上演され、どれも相応評価受けた。しかしヴェルディリウマチ[要曖昧さ回避]に苦しみ連作疲れ疲弊しつつあった。続く『アッティラ』では男性的な筋からソレーラに台本依頼する仕事が遅い上に途中でスペイン旅行出掛け始末ヴェルディ苛つかせた。ついにピアーヴェに仕上げさせるとソレーラとは袂を分けた1846年3月封切でも好評博したが、過労顕著になり医者からは休養を取るようにと助言された。 1846年春から、ヴェルディは完全に仕事から離れて数ヶ月休養取った。そして、ゆっくりと『マクベス』構想練ったウィリアム・シェイクスピア同名戯曲題材に、台本制作するピアーヴェには何度も注文をつけた。時代考証のために何度もロンドンへ問い合わせ劇場フィレンツェのベルゴラ劇場決めると前例の無い衣裳リハーサルまで行なわせた。特筆すべきは、出演者へ「作曲家ではなく詩人に従うこと」と繰り返し指示した点があり、そのために予定され容姿端麗ソプラノ歌手断りもした。ここからヴェルディ音楽と演劇融合強く意識して『マクベス』制作臨んだことが窺えるさらにはゲネプロ中に最も重要と考えた二重唱部分稽古をさせるなど、妥協許さぬ徹底ぶりを見せた1847年3月初演ヴェルディ38カーテンコールに立ち、その出来映え観客驚きを隠さなかった。ただし評価一辺倒ではなく華麗さばかりに慣れた人々にとって突きつけられた悲劇的テーマ重さゆえに戸惑いの声も上がった本作価値正しく評価されるには20世紀後半まで待たされた。

※この「ガレー船の年月と『マクベス』」の解説は、「ジュゼッペ・ヴェルディ」の解説の一部です。
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