カラゲニン
カラギ-ナン(カラグナート)
カラギーナン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/28 07:13 UTC 版)
カラギーナン (carrageenan [ˌkærəˈɡiːnən] ) は直鎖含硫黄多糖類の一種で、D-ガラクトース(もしくは 3,6-アンヒドロ-D-ガラクトース)と硫酸から構成される陰イオン性高分子化合物である。カラギナン、カラゲナン、カラジーナン、カラゲーナン、カラゲニン (carrageenin) とも呼ばれる。CAS登録番号 9000-07-1。ふつう紅藻類からアルカリ抽出により得られる。組成は同じく紅藻類から得られるアガロース(寒天の主成分)に似るが、硫酸を多く含む点で異なる。
- ^ a b 林良純「カラギナンの特性と利用法」『繊維学会誌』第65巻第11号、2009年、 P_412、 doi:10.2115/fiber.65.P_412、 ISSN 0037-9875。
- ^ a b World Health Organization, Geneva , 1999. IPCS - International Programme on Chemical Safety: Carrageenan (addendum). リンク(英語)
- ^ a b WHO Food Additives Series: 48. Safety evaluation of certain food additives and contaminants; Carrageenan and processed eucheuma seaweed (addendum). リンク(英語)
- ^ Tobacman, J. K. (2001). "Review of Harmful Gastrointestinal Effects of Carrageenan in Animal Experiments". Environmental Health Perspectives 109(10): 983–994. 本文(英語)
- ^ a b Carthew, P. (2002). "Safety of Carrageenan in Foods & Joanne K. Tobacman: Carrageenan in Foods: Response". Environmental Health Perspectives 110(4). 本文(英語)
- ^ Cohen, Samuel M; Ito, Nobuyuki (2002). “A critical review of the toxicological effects of carrageenan and processed eucheuma seaweed on the gastrointestinal tract”. Critical reviews in toxicology (Taylor & Francis) 32 (5): 413-444. doi:10.1080/20024091064282. PMID 12389870 .
- 1 カラギーナンとは
- 2 カラギーナンの概要
- 3 脚注
カラギーナン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 07:05 UTC 版)
カラギーナン (carrageenan) は、カラギナン、カラゲナン、カラジーナン、カラゲーナン、カラゲニンともよばれる直鎖含硫黄ガラクタンである。カラギーナンは、1,3-β-D-ガラクトピラノース (Gユニット) と β-1,4結合する α-D-ガラクトピラノース (Dユニット) または 3,6-アンヒドロ-α-D-ガラクトピラノース (DAユニット) の繰り返しおよび硫酸エステル基からなる。ユニットの違いや硫酸基の数によってさまざまなタイプに類別される (α, β, γ, δ, θ, ι, κ, λ, μ, ν-カラギーナン)。 主な原料はキリンサイ類 (スギノリ目) であり、特に Kappaphycus alvarezii (商品名:コットニー) が総生産の80%ほど、Eucheuma denticulatum (商品名:スピノスム) が10%ほどを占めている (右図)。フィリピンではキリンサイ類が大量に養殖されており、世界中の総生産の約80%を担う。他にイバラノリ、ギンナンソウ、スギノリ、ツノマタ (スギノリ目) などが利用され、特にヤハズツノマタ (Chondrus crispus, アイリッシュモス Irish moss) がよく知られている。これらの紅藻はカラギーナン原藻 (carrageenophyte) ともよばれる。 カラギーナンは熱水で抽出して濾過精製、塩化カリウムを加えてゲル化し圧力をかけて脱水 (ゲルプレス法) またはアルコールを加えて析出させ精製する (アルコール沈殿法)。精製度が低い低コスト抽出法として、水酸化カリウム溶液で煮沸してゲル化した後に洗浄、天日乾燥する方法が用いられる。カラギーナンは硫酸基を多くもつため負に帯電しており、カリウムなどの陰イオンやタンパク質と反応してゲル化する。 カラギーナンは食用 (乳製品、ジュース、肉製品など)、飼料、化粧品、日用雑貨 (芳香剤など) などさまざまな用途に用いられている (右図)。
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カラギーナン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 06:27 UTC 版)
アイリッシュ・モス、通称トカチャとも言われる、紅藻類海藻から抽出されるゲル化剤。アイルランド大飢饉の際、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}アイルランド・カラギーナン地方でこの海藻を食べて飢えをしのいだと言われているのでこう呼ばれている。[要検証 – ノート]カラギーナンは熱によって煮とかす他のゲル化剤とは異なる特性を持つ。κ(カッパ)型・ι(イオタ)型・λ(ラムダ)型の3種類のタイプがあり、なかでもκ型は牛乳に含まれるタンパク質カゼインと混ざってゲル化するため、牛乳に混ぜるだけでできるインスタントデザートなどに広く用いられている。
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