ウェブサイトとの連動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 14:40 UTC 版)
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の記事における「ウェブサイトとの連動」の解説
著者の伏見によれば、本作はインターネット上の口コミに支えられてきた部分が大きかったという。本作は原作第1巻の発売前には電撃文庫内での注目が低く、当初はあまり大きな宣伝が行われなかったが、これに反して第1巻は発売後3日で9割の在庫が売れるなど大きな初動を記録した。これは第1巻の作中において、ヒロインの桐乃が常用しているサイトとして、実在する個人ニュースサイトが実名で登場し、そのサイトなどで大きく取り上げられたことが本作の話題作りのひとつとして貢献したとされており、後にアニメ版を手掛けるアニプレックスのプロデューサーである岩上敦宏も、同作を知ったきっかけとしてこの出来事を挙げている。作中に登場した個人ニュースサイトでは、その後も恒例の企画として、本作の続刊が刊行されるたびに伏見へのインタビュー企画を行っており、2010年5月1日に発表されたアニメ化の第一報も個人ニュースサイトから発信された。 これらの個人ニュースサイトは伏見が普段利用しているサイトの中から無作為に選ばれ、サイト運営者側への事前の連絡は行われなかったといい、伏見はこうした言及がクレームになった場合は後から謝罪するつもりであったという。こうしたインターネットを利用した話題作りは否定的な形で話題になるリスクもあるが、作中に登場し話題作りの一翼を担った個人ブロガーの一人は本作の表現を好意的に受け取った理由について、作中での言及がオタクであるヒロイン像を現実的に表現するための手段として機能しており、自然な文脈であったことを挙げている。おたくを題材に扱う作品において、おたくと親和性の高いインターネットを初期に味方につけたことがいい結果にも繋がったと考えられている。 この他にも作中に登場する幾つかの実在のウェブサイトとの連動も行われている。例えば作中には黒猫と沙織がTwitterの利用者であるという描写があるが、後に実際のTwitter上に桐乃、黒猫名義での公式アカウントが作られ、登場人物同士の雑談などを挟みつつ、登場人物の立場でネット上の作品評に対する逆書評企画を行ったり、作品に関連した情報を発信したりする試みが行われた。なお作中にTwitterが登場した第3巻執筆当時、Twitterはまだ大きなブームにはなっておらず、耳馴染の薄い表現であったという。 作中では桐乃や黒猫らが利用している動画共有サービスとして何度も言及されるニコニコ動画では、本作のアニメ化に関連した公式チャンネルが設けられ、アニメ本編のインターネット配信なども行われた(「俺の妹がこんなに可愛いわけがない (アニメ)#放送局」を参照)。また、アニメ版のエンディング曲の一般公募が本編の放送に先駆けてニコニコ動画で行われ、この企画にはニコニコ動画上の募集企画における記録を大きく更新する1039曲の応募があった。
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