アメリカおよび英語圏での人気
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 07:37 UTC 版)
「ひげ剃りとカット25セント」の記事における「アメリカおよび英語圏での人気」の解説
このメロディは、改造された車のクラクションでよく聞かれる。またドアのノック音としても用いられるほか、アマチュア無線でのモールス信号の交信の最後に付け足される。 アメリカ海軍の元囚人兵ドゥグ・ヘグダール(英語版)によると、ベトナム戦争時代、営倉の隣の部屋の囚人がアメリカ人かどうかを確かめるために、「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」の最初の5音を壁越しに叩き、後続のリズムを待ったという。そこからタップコード(英語版)が生まれたという。 「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」は、数えきれないほどの音楽のコーダや終結部に用いられている。特にブルーグラスの弦楽器とは強く結びついており、5弦バンジョーが特に用いられる。アール・スクラッグスはしばしばこのフレーズあるいは類似のそれによって音楽を終わらせる。テレビ番組「じゃじゃ馬億万長者」では、このフレーズがなるとコマーシャルに移ることを意味した。このキューはブルーグラススタイルで演奏されており、「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」がブルーグラスの最も定番の終結句であることを周知させた。 録音及びパフォーマンスにおいても数えきれないほどの例があげられる。幾つかの例を挙げると、 ビリー・ジョーンズ(英語版)とアーニー・ヘア(英語版)の1920年代の楽曲"That's a Lot of Bunk"、またの名を"The Happiness Boys,"の最後のリフ リズム・アンド・ブルースの歌手でバンドリーダーのデイヴ・バーソロミューは、2曲の録音でこれを用いている。"Country Boy" (1950)の最後と、"My Ding-a-Ling(英語版)"の各リフレインの出だしである。 レス・ポールとメアリー・フォード(英語版)がキャピトル・レコードに録音した"Magic Melody"は、最後の2音トゥービッツを省略したフレーズで締めくくられている。ディスクジョッキーからの要望によって1955年に出された"Magic Melody Part 2"はトゥービッツの2音のみが(同じ編成で)45回転盤に収録されており、これは収録の最も短いレコードとして知られる。 デクスター・ゴードンによるヴァージョンでアルバムGo(英語版)に収録されたビリー・エクスタインとジェラルド・ヴァレンタインの楽曲"Second Balcony Jump"は、このフレーズで終わる。 P. D. Q. バッハのアルバムBlack Forest Bluegrass(英語版)のアリアは、ドイツ語と英語をかけた洒落で"Rasieren und Haarschneiden, zwei bitte"(「ひげ剃りとカット、2つお願い」最後は英語のビットとドイツ語のビッテ(お願い)をかけている)と歌って締めくくられる。「短気ん律クラヴィーア曲集 The Short-Tempered Clavier」でもこのフレーズが用いられている。 「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」はまた多くのカートゥーンでも用いられており、特にルーニー・テューンズではカークラクションや風で閉まるドアの音などで常習的に用いられた。その他の多くのカートゥーンでも、エンディングロールの最後に多く用いられた。ロジャー・ラビットの中の「ジャッジ・ドーム」では、「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」だけを聞かせ、観客は「トゥービッツ」を聞くまで終われないというパロディを演じた。 SF作家のスコット・G・ギーア(英語版)Scott G. Gierの小説Genellan: Planetfallでは、宇宙人と交信するためにこの旋律を用いる描写がある。 レナード・バーンスタインのミュージカル「ウエスト・サイド物語」の楽曲「クラプキ巡査どの」は、この旋律で終わる。 音楽ジャーナリストのナードゥアー・ザ・ヒューマン・セルヴィエット(英語版)は、毎回のインタビューの最後をこのフレーズで締めくくる。「シェーヴ・アンド・ア・ヘアカット」だけのメロディを聞かせ、インタビュー相手に「トゥービッツ」を歌いまたは演奏してもらう。
※この「アメリカおよび英語圏での人気」の解説は、「ひげ剃りとカット25セント」の解説の一部です。
「アメリカおよび英語圏での人気」を含む「ひげ剃りとカット25セント」の記事については、「ひげ剃りとカット25セント」の概要を参照ください。
- アメリカおよび英語圏での人気のページへのリンク