アクション・戦闘シーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:14 UTC 版)
「パワーレンジャー」の記事における「アクション・戦闘シーン」の解説
初期の作品では変身後の戦闘シーンは戦隊のものを編集して作られており、ドラマパートと繋がらないシーンなどは日本から送られてきたスーツを使って撮り足すという手法がとられていた 第1シーズンの後半に原作である『ジュウレンジャー』の映像を使い果たしたため、日本にてアクションシーンの追加撮影が行われた。しかしこの方法では効率が良くないと判断されたことから、アメリカで戦闘シーンを撮影する方針が取られた。 当初は現地のスタッフ・スタントマンがアクションを担当していたが、完成した映像に制作側が難色を示したこと、アクション監督のジェフ・プルートが「スタントマンが良くない」と不満を述べたため、日本からスタントマンを招集することが決定。日本人スタントマンの参加後、プロデューサーがジェフ・プルートのアクションに難色を示し、第2シーズンの終盤からは坂本浩一に変更された。 以後、基本的にレンジャーのスーツアクターは日本人が担当している。坂本浩一によれば、パワーレンジャーの制作のためには、最低でも10人程度の日本人スタントマンが必要だとしている。日本人スタントマンはアルファスタントが用意した住宅でシェアハウス的な生活を行うとされる。 日本ではアクション監督や殺陣師が1人でアクションを仕切るが、パワーレンジャーのアクションは参加しているスタントマンたちの意見を聞き、それを尊重したアクション作りが行われている。 初期10シーズンのプロデューサーだったジョナサン・ヅァクワーは坂本浩一や田﨑竜太など日本の監督に関しては日本式のやり方で演出するように依頼しており、現場のスタッフは日本のやり方に困惑していたものの、シリーズが進むにつれて理解を得られたとされている。 シリーズが進むに連れて現地で撮影される映像も多くなり、2008年ごろには巨大戦を除くほとんどのアクションが新規に撮影されている。これには日米の放送コードの違いから流用できない映像があることなども原因の一つとされる。 パワーレンジャーにおけるアクションの方針として、坂本浩一は「日本のアクションに香港アクションを取り入れ、新しいものを作る」と述べており、香港風のワイヤーアクションやボディアクションが多用されている。アメリカではバイク玩具の人気が高いことを受けて、バイクアクションも多い。 生身の格闘シーンでは攻撃した際の効果音は金属音が使われている。本シリーズの戦闘シーンは格闘技の試合のような描写がされ、痛みを感じさせるような描写は厳禁とされる。 規制に触れないかぎり自由なアクションができるため、様々なアクションをパワーレンジャーのアクションスタッフを試すことが出来たという。 『イン・スペース』以降、一部の作品を除いて主にレッドレンジャーが装着する強化アーマー「バトライザー」が登場するが、これは強化アーマーを装着したレンジャーの玩具のセールスが好調だったことから、テレビシリーズにも反映された形となっている。当初東映ではレンジャーにオリジナルの装備をさせることを許可していなかったが、これはアメリカで装備を作ると安全性や装着性を優先してデザインが二の次になってしまうという点に難色を示したためとされる。 メガゾードの戦闘シーンは日本の映像が主に使用されているが、アメリカ人にはミニチュア特撮が巨大なロボットの戦いに見えず、玩具の街にいるようにしか見えないという事情から、CGや合成カットを中心に流用し、ミニチュアセットが映るシーンが少なくなるように編集されている。巨大戦が流用映像中心なのは、アメリカには日本における特撮班が無いため、巨大ロボのシーンを撮影した場合に映画並みの予算と時間が必要になるためとされている。
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