まちづくりの諸相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 08:18 UTC 版)
都市部においては住民に住んでいる自地域を知ってもらうような活動も行なわれている(杉並区の「知る区ロード」など) 。 「福祉のまちづくり」といった場合、バリアフリー化、ユニバーサルデザインなどのハード志向の話が出る場合と、ボランティア育成などのソフト面の話になる場合がある。これは現代日本のニュータウンの抱える問題そのものであり、住民の特定層が住みやすい街へと改善する活動である。 高層マンションの計画や自然環境を破壊する開発計画に対する反対運動などをきっかけに、まちづくりが考えられることも多い。建築基準法や都市計画法だけでは、住みやすい町をつくることができないのではないか、という反省につながり、自治体独自の自然保護条例・景観条例などが検討される場合もある。 地方自治体の政策分野として「まちづくり」を掲げ、部署の名称、政策・事業の名称、役職の名称が定められるとともに、職員の募集に際してもまちづくり職人と形容する事例が見られる。 それに伴い、「まちづくり条例(「自治基本条例」、「まちづくり基本条例」、「行政基本条例」)」と称する条例を作る自治体が多くなっている。内訳を見ると、自治体行政への市民の参加を規定するもの、景観を規制しようとするもの、地区計画作りを支援しようというもの、開発許可の際に周辺住民が関与できるようにするもの、自治体独自の開発・建築規制を行うものなど、様々なものが見られる。 歴史的建造物の保存も、単に美術的に優れている、という観点だけでなく、町の個性を作ったり、コミュニティの核になる、というまちづくりの観点から捉えられることが多くなってきている。(必ずしも芸術的に優れている建物でなくとも、地域で親しまれている建物であれば保存する価値がある) 町の方向性を地域特性や住民の考えを考慮した上、「都市計画」を作成し、土地建物の建築改装の際に審査許可を行う。 まちづくり公社 近年、地方公共団体の公企業で都市開発公社や都市整備公社に変わり、まちづくりを冠した名称を有する企業が増えている。山形県すまい・まちづくり公社、神戸すまいまちづくり公社など。ほか一例は以下の通り。 町田まちづくり公社(東京都町田市) 三春まちづくり公社(福島県三春町、福島さくら遊学舎) 東松山文化まちづくり公社 (千年谷公園) 薩摩川内市民まちづくり公社(鹿児島県薩摩川内市、薩摩川内市せんだい宇宙館) 出石まちづくり公社 (兵庫県豊岡市、出石藩夏まつり) 一般財団法人前橋市まちづくり公社(前橋テルサ、前橋市民文化会館、前橋市民体育館、大胡総合運動公園、グリーンドーム前橋、前橋シネマハウス) 有限会社まちづくり公社呉羽 (呉羽いきいきバス) 東紀州観光まちづくり公社 (千年の愉楽) 株式会社 出雲まちづくり公社 公益財団法人阿久根市美しい海のまちづくり公社 (鹿児島県阿久根市、肥薩おれんじ鉄道線阿久根駅) 公益財団法人練馬区環境まちづくり公社 (東京都練馬区) 株式会社 大田まちづくり公社 (東京都大田区) 財団法人いしかわまちづくり技術センター 財団法人輝北上場公園まちづくり公社 (輝北天球館) 川崎市まちづくり公社 (川崎市岡本太郎美術館) 財団法人宮崎市花のまちづくり公社 日本橋まちづくり公社(大阪府大阪市) 財団法人浜松まちづくり公社 (浜北駅駅前再開発ビルなゆた・浜北) 財団法人兵庫県まちづくり技術センター 北区まちづくり公社(東京都北区) 公益財団法人静岡市まちづくり公社(静岡市清水庵原球場、静岡ヘリポート、清水ナショナルトレーニングセンター、静岡市清水日本平運動公園球技場、「アトサキ7プロジェクト」) 一般財団法人千葉県まちづくり公社(柏の葉公園、県立柏の葉公園野球場、柏の葉公園総合競技場、長生の森公園野球場、千葉県野球場、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場、千葉県立館山運動公園、北総花の丘公園、青葉の森公園、千葉県総合スポーツセンター東総運動場陸上競技場、長嶋茂雄記念岩名球場、千葉県総合スポーツセンター、ボンベルタ百貨店) 公益財団法人名古屋まちづくり公社(金山南ビル、大曽根地下街オズガーデン、アスナル金山、名古屋都市センターまちづくりライブラリー)
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