ぽんずとは? わかりやすく解説

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ポン‐ず【ポン酢】

読み方:ぽんず

《「ポンス」の音変化ポンズ」の「ズ」に「酢」を当てたもの》「ポンス1」に同じ。


ポン酢

(ぽんず から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 21:18 UTC 版)

ミツカンのぽん酢

ポン酢(ぽん酢、ポンず)とは、食酢加工品の一種[1]

  • 本来は、かんきつ果汁と酢でできた調味料を指す。色は薄い黄色を呈している[2]
  • ポン酢醤油味付きポン酢)とは、これにさらに醤油などで味付けされた茶色もしくは黒色の調味料を指す[2][注釈 1]。ただしこれもポン酢と呼ばれることが多く、現代では醤油を混ぜたポン酢醤油が国内の広義のポン酢消費量のほとんどを占めており、単にポン酢として話をする場合、言い手と受け手の間で混乱を招くことがある[3]

使用される柑橘類には、ゆずみかんレモンだいだいすだちゆこうオレンジかぼすシークヮーサーなどがある[4]

なお、柑橘類の果汁を主体としたものを生ポン酢と呼ぶこともあるが、醤油、果汁、出汁、酢をブレンドした商品にも「生ぽん酢」のネーミングをもつ商品がある[5]

起源

ポン酢は外来語の「ポンス(pons)」が転訛し、さらに「酢」の漢字を充てた言葉である[6]。「ポンス」はオランダ語の "pons" に由来するが、これは蒸留酒に柑橘類の果汁や砂糖スパイスを混ぜたカクテルの一種「ポンチ・パンチ」のことであった[7](現代オランダでは廃語)。『楢林雑話』(1799年)に「和蘭の酒をポンスと云、これを製するには、焼酎一杯、水二杯沙糖宜きほどに入、肉豆蔲、香気あるために入」とある[7][8]

これが次にをはじめとする柑橘系果実の絞り汁を指すようになり、『日本国語大辞典』によれば、この意味での文献への初出は1884年で「又その売品は一切安売にて、其中橙は例のポンスに製することも出来るより気強く」(東京横浜毎日新聞)とある[7]

19世紀末から20世紀初頭には、薬用として「ポンス」や「ポンスシロップ」が売られていた[9]。やがて、ポンスはポン酢と解されるようになった。

ポン酢醤油

ポン酢醤油(左)を添えた料理(トラフグ皮の湯引き)

ポン酢醤油味付きポン酢)は、かんきつ果汁に醤油を合わせ、出汁や糖類で味を調えた調味料である[4]。これを単に「ポン酢」と呼ぶことも多い。かんきつ果汁のほかに、醬油や酢、かんきつ以外の果汁(りんご果汁など)、香味野菜(ショウガシソなど)、香辛料(唐辛子など)、風味原料(鰹節昆布など)、酒類などを加えたものもある[4]

ちり鍋水炊きしゃぶしゃぶなどの鍋料理を食べる際に手元の小鉢にとる付けタレとして用いられるほか、刺身たたき冷しゃぶあん肝などに紅葉おろしと一緒にかけたり、豆腐料理、秋刀魚などの焼き魚蒸し物酢の物などの酸味の適した料理の付けタレ、かけタレとしても用いられる。また、冷やし中華餃子の付けダレとしたり、マヨネーズと合わせて和風のドレッシングとしてサラダにかけたりもする。炒め物などにも使える。

地域性

地域食材を組み合わせた様々なポン酢醤油が開発されている[4]。日本全国の購入者当たりの購入規模と購入率は12月が多くなるが、東北地方では7月に多くなっておりカツオの消費と関連していると考えられている[10]

ジュレポン酢

2011年から、調味料メーカー各社から相次いで「ジュレタイプ」のポン酢醤油が発売され、一時的なブームを起こした[11][12]が、2019年現在ではほとんどの商品がすでに販売中止している。2011年2月当時はヤマサ醤油の「昆布ぽん酢ジュレ」、ハウス食品の「のっけてジュレぽん酢」が発売され、8月にはミツカンから「ぽんジュレ香りゆず」が発売された。

脚注

注釈

  1. ^ ミツカンで発売している商品(商標名「味ぽん」)では、「ぽん酢調味料」というのが正式名称となっている。

出典

  1. ^ 黒酢及びもろみ酢の表示に関する実態調査について”. 公正取引委員会. 2023年6月11日閲覧。
  2. ^ a b ぽん酢は飲み物です。― 渋谷肉横丁に「ぽん酢が飲める酒場」が登場 ―”. ミツカン. 2023年6月11日閲覧。
  3. ^ あなたならポン酢はどっち? 黄色かしょうゆ入りの黒”. style nikkei (2019年11月10日). 2019年11月17日閲覧。
  4. ^ a b c d 下藤悟、森山洋憲「ぽん酢醤油の味分析と商品開発への応用」『高知県工業技術センター研究報告』第49号、高知県工業技術センター、2018年、8-12頁。 
  5. ^ ヤマサ醤油株式会社 NEWS RELEASE”. prtimes. 2023年6月11日閲覧。
  6. ^ 小学館国語辞典編集部編「ポン酢」『日本国語大辞典』第2版、小学館、2000-2002年。
  7. ^ a b c 小学館国語辞典編集部編「ポンス」『日本国語大辞典』第2版、小学館、2000-2002年。
  8. ^ 立原甚五郎. "楢林雑話" (PDF). p. 12. 2022年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2022年6月2日閲覧
  9. ^ 「ポンス橙菓汁 インフルエンザ予防」(両国米沢町・万珠堂薬舗広告)『読売新聞』1891年1月27日朝刊、「暑中の飲料」(万珠堂広告、コレラ伝染病の予防として)『朝日新聞』1895年8月8日東京朝刊、「薬用滋養飲料ポンス」(両国米沢町・万珠堂広告)『読売新聞』1899年1月8日朝刊、「橙果汁ポンス ポンスシロップ」(滝沢商店広告)「朝日新聞』1923年6月7日東京夕刊など。
  10. ^ 初夏にポン酢が売れる東北の謎 旬の味覚との深い関係とは? ミツカンに聞きました”. 河北新報. 2023年6月11日閲覧。
  11. ^ 調味料トレンド「ぽん酢ジュレ」の売れ行き 日経ウーマンオンライン 2011年9月27日
  12. ^ 犬養裕美子「ジュレポン酢」(フードトレンド)『イミダス』2012年3月

参考文献

  • 東和男 編著 『発酵と醸造 3』 光琳、2004年、 ISBN 4-7712-0026-2

関連項目

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、ポン酢に関するカテゴリがあります。

ぽんず

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/06 05:01 UTC 版)

666〜サタン〜の登場人物」の記事における「ぽんず」の解説

天才的なハッカーインビジブル呼ばれナイスバディ。実はNo.9iの悪魔リリスステア政府軍事ホストコンピューターへのハッキングや他数件の容疑国際A級指名手配されたが、その腕を買われ軽罪取引買収された。普段気に入った人物にしか正体教えず、自分使用人偽っており、司令室風呂場にしてしまったりと軽い印象だが、理知的な助言をしてれっきとした参謀にもなり得ている掴めない性格

※この「ぽんず」の解説は、「666〜サタン〜の登場人物」の解説の一部です。
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