艦容とは? わかりやすく解説

艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 14:02 UTC 版)

インペラートル・ニコライ1世 (戦艦・初代)」の記事における「艦容」の解説

インペラートル・ニコライ1世は、船体前部にのみ主砲有していた。想定戦術は主に砲撃によっていたが、衝角による突撃念頭に置いていた。主砲の数を犠牲にしてまで中間砲副砲搭載強く求められたのは、その戦術上の必要からである。艦首衝角は、インペラートル・アレクサンドル2世比べよ顕著なものに改められていた。艦尾の上構造物提督用の船室となっており、広い内部空間豪華な設備有していた。これはあまり戦闘時に役立つ設計とはいえなかったが、インペラートル・ニコライ1世長きわたって過ごした平時には、この設備外交目的航海の際に存分に生かされた。また、速力は劣るものの航洋性はバルト艦隊同時代装甲艦比べればずっと優れたもので、遠洋航海の際には重宝される存在となった武装は、1877年30口径305 mmカノン砲連装収めた砲塔1 基を船体前部搭載した中間砲1877年35口径229 mm単装砲を4 基、副砲35口径152 mm単装砲を8 基搭載したが、これらは速射砲でなかった。152 mm砲は、のちの改装の際にカネー式45口径152 mm速射砲換装されている。また、舷側副砲ケースメートのあいだやファイティングトップには、当時装甲艦脅威考えられていた対水雷艇防御用に37 mmおよび47 mmオチキス式5砲身ガトリング砲装備されていた。このガトリング砲搭載した装甲艦は、インペラートル・ニコライ1世最後となった。これらは、のちにより性能安定した砲身式の速射砲換装された。水雷兵装は、合わせて6 門の381 mm水上魚雷発射管と2 基の254 mm魚雷投擲機が搭載されていた。 防御そもそもあまり芳しいものではなかったが、ほかのロシア装甲艦大方と同様、排水量予定超過したことから、舷側装甲大半水中没してしまっていたと見られている。幸いにも実戦ではこの欠陥由来して撃沈されるというような事態には至らなかった。 アレクセイ大公肝煎り設置され帆装結局使われることがなく、ほかの機帆走艦におけるのと同様、20世紀初頭には撤去された。

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艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 14:47 UTC 版)

ニオベ (防護巡洋艦)」の記事における「艦容」の解説

竣工当時本艦 艦首から撮られ練習巡洋艦改装後本艦 艦尾から撮られ練習巡洋艦改装後本艦 ドイツ海軍時代本艦船体形状水線下に衝角を持つ平甲板型型船体採用している。全く傾斜のない艦首甲板に「10.5cm(45口径速射砲」を防盾の付いた単装砲架で、1・2番主砲並列配置で2基、その背後中段探照灯台1基を配置した単脚式の前部マストと、司令塔組み込み両脇船橋をもつ艦橋が立つ。船体中央部には2本煙突が立ち、その周囲艦載艇置き場となっており、2本1組ボート・ダビッドを片舷3組の計6組により運用される。その舷側には舷側等間隔設けられ張り出しに片舷3基ずつ10.5cm単装砲が配置2番煙突背後単脚式の後部マストが立ち、後部甲板上に後ろ向きに3・4主砲が後向き背負い配置で2基の順である。 ユーゴスラビア海軍売却後本艦砲術練習艦へと改装された。外観上の変更点衝角のついた艦首若干傾斜付いたクリッパー艦首へと整形され武装全て撤去されシュコダ製「8.35cm(55口径高角砲」を主武装として単装砲架で1基を配置前部マスト三脚型更新され艦橋構造大型化した。舷側甲板上には8.35cm単装高角砲が片舷2基ずつ配置された。簡素な後部マスト前部マスト同じく中段探照灯台を配置した後部甲板中部に後向きの8.35cm単装高角砲を1基配置した。他に甲板上に4.7cm単装速射砲が4基と15mm単装機銃が2丁が装備された。イタリア軍鹵獲され「カッタロ」と改名されポーラ軍港オーバーホール受けた時に15mm機銃ブレダ社2cm単装機銃2丁に更新された。更にドイツ鹵獲されて「ニオベ」に復した際にドイツ2cm単装機銃新たに追加された。

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艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/12 00:27 UTC 版)

シソイ・ヴェリキィー (海防戦艦)」の記事における「艦容」の解説

船体形状は「トリ・スヴィティテリア」よりも乾舷の高い平甲板船体となっている。水面下衝角持ち水面から垂直に切り立った艦首から艦首甲板上に30.5cm連装主砲塔が1基、その背後司令塔組み込んだ操舵艦橋左右にオチキス 3.7cm回転式5連装ガトリング砲を1基ずつ計2基を配置し艦橋背後にミリタリーマストが立つ。ミリタリーマストとはマストの上部あるいは中段に軽防御見張り台配置し、そこに37mm~47mmクラス機関砲(速射砲)を配置した物である。これは、水雷艇による奇襲攻撃迎撃するために、遠くまで回せ高所に対水雷撃退用の速射砲あるいは機関砲置いたのが始まりである。形状の違いはあれど、この時代列強各国大型艦多く見られマスト形態であった本艦のミリタリーマストは円筒となっており、頂部中段二層式の見張り台設けられており、下段部は10つの開口部から37mm23口径速射砲10基を配置した。後単脚式である。前部ミリタリー・マストの背後には2本煙突が立ち、その周囲煙管型の通風筒が立ち習い、その外側艦載艇置き場となっており、様々な大きさのボート・ダビッドにより水面下ろされた。後部甲板上には30.5cm連装主砲塔が後向きに1基配置された。本艦舷側ケースメイト砲郭部)には15.2cm単装砲が片舷3基ずつ計6基と、その上部に砲門空けて47mm(43口径速射砲を単装で片舷2基ずつ計4基を舷側配置し上部構造物の艦載艇置き場の脇に片舷3基ずつ計6基、艦尾側に左右1基ずつ計2基を配置した

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艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 01:02 UTC 版)

ビスマルク級戦艦」の記事における「艦容」の解説

外観低くデザイン重厚さでは定評のあるドイツらしく、かなりどっしりとした安定感をかもし出している。船体は平甲板型で、艦首から新設計の「1934年型38cm(47口径)砲」を装備した1、2連装主砲塔背負い式に2基搭載箱型航海艦橋上の司令塔天蓋部には7m副測距儀載り航海艦橋両脇には耳のように船橋ブリッジ)を全幅一杯張り出している。航海艦橋の上には戦闘艦があり天井に10.5m主測距儀ダンケルク級戦艦の物と基線長互角である)が装備されている。煙突両脇には偵や艦載艇運用する為の梯子形状のクレーンを片舷1基ずつ計2基を配置した煙突単脚式の後の間には首尾方向垂直に伸びたカタパルトがあり、偵は左右どちらでも射出が可能であった。後背後には後部7.5m副測距儀配置され後部甲板上に3、4主砲塔背負い式に2基配置した。 なお、上記にて「ドイツらしく」と述べたが、ドイツ海軍シャルンホルスト級以降艦艇デザイン意図的に似せたものとしていた。従ってある世代艦艇対し似たようなイメージを抱くことは不自然ではない。これは戦場での誤認狙っているが、実戦において効果挙げたデンマーク海峡海戦にて実際にイギリス側先頭走っていたアドミラル・ヒッパー級重巡洋艦プリンツ・オイゲン」をビスマルク誤認し射撃始めている。

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艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 15:15 UTC 版)

ノヴゴロド (砲艦)」の記事における「艦容」の解説

建造最中ポポフ設計案には、生物付着の害を減らすため木材銅製被覆追加する改修がなされ、ノヴゴロド直径は30.8mに増した通常の搭載量では、艦の喫水最大4.1m、常備排水量2,531tだった。乾舷はわずか46cmである。甲板は、中央上部設けられた砲バーベットの方へと傾斜していた。この艦には、バーベット前方部分に非装甲構造物があり、乗員室の一部収容していた。この艦の凌波性に関する当初懸念にもかかわらずノヴゴロド安定した火砲プラットフォームであり、横揺れが7から8度超えるのは稀だった。ずんぐりした船体形状のため、この艦は荒天下で速度失った1877年のある状況ビューフォート風力階級8相当の嵐の中では完全に船足失っている。条件によって大きなピッチング起こしてスクリュー水面から露出した。艦の外形由来する最大の欠点として舵の利きが非常に悪かった。これは水流邪魔したせいで、艦が完全な円を描くには40分から45分かかり、強い嵐の中ではほぼ操舵不能となったこのため対策として舵は固定して回頭機関出力調整で行うこととしたが、結果として速度低下した乗員士官兵員合わせて151名だった。 この艦はベアード・ワークスが製造した6基の水平型複式蒸気機関装備しており、各基が1軸のプロペラ駆動させた。使用する蒸気は8基の円ボイラーから供給された。機関総計3,360ihp(2,510 kW)を出力し、この艦におよそ6.5ノット速力与えたノヴゴロド推進機構は、未熟な作業能力低品質素材結果艦歴通じて問題含みなことを露呈した。艦のずんぐりした船体形状蒸気機関効率の点で助けはならず、艦の石炭搭載容量200tに対し全速時の航続能力480海里並外れた消費になることを示した。後にはバーベット部分中央ハッチ大型換気カウル設けたものの、艦歴全体通じて換気問題生じていた。 ノヴゴロド20口径11インチ前装砲武装していた。この砲は射程730mで11インチ装甲を射貫できた。これらの砲の222kgの砲弾初速392m/sで撃ち出された。発射率は非常に遅く、1発当たり10分を要した。砲は個別回転するターンテーブル据えられており、これは独立して動くほか、相互に固定して旋回できた。各ターンテーブルは180度旋回に2分から3分を要した1874年11月砲撃試験ではターンテーブル固定機構が弱すぎることが示された。砲の反動回転引き起こすことは有り得たため、艦全体砲撃のたびに回転したという、しつこく語られる伝説生じた固定機構の強化によって問題解決したが、伝説引き継がれた。

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艦容

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 16:50 UTC 版)

ベンボウ (装甲艦)」の記事における「艦容」の解説

船体形状は前級に引き続き乾舷の低い平甲板船体となっている。水面から垂直に切り立った艦首水面下衝角持ち平坦な艦首甲板上に41.3cmライフル砲据えた多角形状に装甲貼り合わせバーベットが1基、その背後にから上部構造物が始まり前部司令塔の上両脇船橋ブリッジ)を持つ操舵艦橋背後直列並んだ2本煙突とミリタリーマスト1本が立つ。ミリタリーマストとはマストの上部あるいは中段に軽防御見張り台配置し、そこに37mm~47mmクラス機関砲(速射砲)を配置した物である。これは、水雷艇による奇襲攻撃迎撃するために、遠くまで回せ高所に対水雷撃退用の速射砲あるいは機関砲置いたのが始まりである。形状の違いはあれど、この時代列強各国大型艦多く見られマスト形態であった本艦のミリタリーマストは簡素な単脚式で頂部中段2段見張り台設けられており、4.7cm単装砲を配置した構造物の上煙管型の通風筒が立ち並び、その外側艦載艇置き場となっていた。艦載艇はミリタリーマストを基部とするクレーン1基と2本1組のボート・ダビッドが片舷3組ずつ計6組により運用された。上部構造物の側面厚さ152mmの鉄板が貼られ、帆船舷側砲のように副砲砲郭ケースメイトとなっており、艦内に15.2cm速射砲単装砲架で片舷5基ずつ計10基を搭載していた。 ミリタリー・マストの下に後部見張所で上部構造物は終了し後部甲板上に後向き2番主砲バーベット1基が配置された。本艦舷側ケースメイト砲郭部)には舷側ケースメイト配置した

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