祭典と行事とは? わかりやすく解説

祭典と行事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/08 08:47 UTC 版)

神宮式年遷宮」の記事における「祭典と行事」の解説

式年遷宮では、多くの祭典と行事が行われる。 下記年月日は、左側第61回神宮式年遷宮日程右側第62回神宮式年遷宮日程である。年月日記されていないものは、未決定のものである。 なお「※」印が付されたものは、御治定ごじじょう)といい、天皇日程定める。 山口祭やまぐちさい)※ 1985年5月2日 / 2005年5月2日 遷宮最初行事用材切り出す御杣山山口にある神を祭る儀式。 現在、用材木曽山中から切り出すが、この儀式古来のまま内宮神路山外宮高倉山と、いずれも境内背後の山で行われる木本祭(このもとさい)※ 1985年5月2日 / 2005年5月2日 心御柱しんのみはしら)にする木を切り出す前に、その木の神を祭る儀式深夜行われ非公開。 御始祭(みそまはじめさい) ウィキソースにみそまはじめ祭の原文あります1985年6月3日 / 2005年6月3日 御樋代御神体納める容器)にする木を切り出す行事前回同じく長野県上松町赤沢自然休養林行われる用材は、「三ツ尾伐り(三つ紐伐りともいう)」という古くからの作法切り出す式典は、内宮・外宮の順で行われ内宮用・外宮用各1本伐採される。2本が交差するように倒すのが習わしである。 山元からの輸送木曽森林鉄道用いるのが慣わしになっている。現在もごく短距離ではあるが休養保存線を使用する裏木曽御用材伐採式(うらきそごようざいばっさいしき) 1985年6月5日 / 2005年6月5日 御樋代木は裏木曽でも切るため、その安全を祈願する前回同じく岐阜県中津川市以前加子母村)で行われる式典次第は、御始祭と同様である。 山元からの輸送鉄道時代より北恵那交通担当することが慣わしになっている御樋代奉曳式(みひしろほうえいしき) 内宮1985年6月10日 / 2005年6月9日外宮1985年6月11日 / 2005年6月10日 木曽から切り出され御樋代木(両宮とも予備2本を含む。)を伊勢到着両宮境内五丈殿まで運び入れ儀式内宮へは五十鈴川三重県体育館裏から内宮境内風日祈宮まで木(きぞり)で遡る。(「川曳(かわびき)」) 外宮へは宮川河畔度会橋から市内外宮まで奉曳車で曳く。(「陸曳(おかびき)」)厳密に市内奉曳地元奉曳本部主催の「奉曳行事」であり、神宮主催の「奉曳式」は、外宮北御門から五丈殿までである。 繰り糸はじめ式(くりいとはじめしき) (前回不詳) / 2005年7月8日 愛媛県西予市製糸工場にて、御神宝御装束に使う生糸生産開始にあたり行う。 御船代祭みふなしろさい)※ 内宮1985年9月17日 / 2005年9月17日外宮1985年9月19日 / 2005年9月19日正宮および別宮御樋代納める御船代(船の形をしている。)の用材切り出すにあたり行われる儀式参進修祓ののち宮山祭場内宮風日祈宮橋南東、外宮土宮東方)で祭儀が行われる。 最重要なのは「物忌」と呼ばれる童男内宮)、童女外宮)が忌斧で木を伐る儀式実際用材は、木曽内宮)および裏木曽外宮)で、この儀式の進行合わせ伐り出される御装束神宝御料織初式(おんしょうぞくしんぽうごりょうおりぞめしき) 前回不詳 / 2005年11月9日 京都府京都市上京区にある織物工場で、御装束御神宝織り初めにあたり、祝詞奏上雅楽奉納清祓などを行う。 御木曳初式(おきひきぞめしき) 内宮・同別宮1986年4月12日 / 2006年4月12日(但し瀧原2宮と伊雑宮4月16日外宮・同別宮1986年4月13日 / 2006年4月13日 御木曳行事皮切りとして両宮正殿垂木などの重要な用材(「役木」という。)を、特定の神領民(江戸時代以前伊勢神宮領地住民)」が運搬する儀式第61回までは、「棟持柱など」という表現をしていたが、第62回には「棟持柱」は含まれない公表している。 役木内宮・外宮とも正宮が各3本別宮は各1本である。 御樋代奉曳式とほぼ同様であるが、以下の点が異なる。内宮境内への曳き上げ御手洗場みたらしば)からとなる。 陸曳は宮川から木を引き揚げ宮川堤防を切る「どんでん」という作業再現する別宮役木は、御敷地まで運び入れるため、最後は木を担いで奉搬するところもある。また域外内宮別宮へはまたは奉曳車による陸曳となる。 奉曳車は各地域独自のものとなり、木遣り歌きやりうた)なども異なる。 役木曳(やくぎびき)とも言う。 宮川河川敷をそりで曳かれる役木 外宮前を曲がる役木載せた奉曳車 外宮火除前に揃った正宮役木 外宮火除前に並んだ神官 外宮宮域を担いで運ばれる役木 外宮正宮奉納され3本役木 外宮別宮多賀宮奉納され役木 外宮別宮月夜見宮シート掛けられ役木 木造始祭(こづくりはじめさい) 1986年4月21日 / 内宮・外宮2006年4月21日荒祭宮多賀宮:4月22日月讀4宮:4月23日瀧原2宮・伊雑宮:4月25日風日祈宮倭姫宮:4月27日土宮月夜見宮風宮:4月28日 造営工事開始にあたって作業安全を祈る儀式御木曳初式で運び入れられ役木前に神饌供え家屋守護神である屋船大神(やふねのおおかみ)に祝詞奏上する小口を切り、墨を引き、忌斧を打ち入れ所作をおこなう。 手斧始ちょうなはじめ)とも事始神事ことはじめしんじ)ともいう。 内宮では祭儀前に外宮では祭儀の後に、「神宮司庁」が造営作業携わる神宮式年遷宮造営庁」の関係者を膳と神酒でもてなす饗膳きょうぜん)の儀が行われる。 御木曳行事おきひきぎょうじ第1次陸曳(おかびき):1986年4月26日27日29日5月10日11日17日5月18日24日25日31日6月1日 / 2006年5月5日6日7日12日(一日神領民のみの奉曳日)・13日14日19日(一日神領民のみの奉曳日)・20日21日26日(一日神領民のみの奉曳日)・27日28日6月2日(一日神領民のみの奉曳日)・3日4日 第1次川曳(かわびき):1986年5月17・1824・25日 / 2006年7月22・2329・30第2次陸曳:1987年5月5日9・1016・172324・253031日6月6・7日 / 2007年5月4・5・6・12・1319202627日6月2・3日予備日は、各月曜日。) 第2次川曳:1987年5月1017・2431日 / 2007年7月212228・29日(予備日8月4・5日) 遷宮行事前半最大大衆参加行事。 全神領民が参加するほか、陸曳には全国から参集した一日神領民」(第61回は約2万人第62回1年次35千人。)も参加する行事概略は、御木曳初式と同様であるが、奉曳コース以下のとおり若干異なるほか、用材は2本・3本場合がある。陸曳は、外宮山田工作場貯木池へ用材納める。 川曳は、内宮境内宇治橋手前で曳き上げ参集殿前で神宮用材引き渡す内宮用材は川曳を行うが、歴史的事情により陸曳を行う例外がある。遷宮復活功績のあった慶光院けいこういん)に与えられ領地であった磯町住民が、内宮扉木宮川河畔から外宮倭姫宮経由して内宮宇治工作場まで陸曳で奉曳する。慶光院曳(けいこういんびき)という。 伊勢湾岸にあり、海運当時用材集積であった大湊町住民が、内宮棟持柱倭姫宮から内宮宇治工作場まで陸曳で奉曳する。 伊勢の「お木曳き」行事として、国の選択無形民俗文化財風俗習慣祭礼信仰))に選択されている。 仮御樋代伐採式(かりみひしろばっさいしき) 1986年7月13日 / 2006年5月17日 旧殿から新殿まで御神体遷す際に御神体入れる「仮御樋代」と「仮御船代」にする用材切り出す儀式。 鎮地祭(ちんちさい)※ 1988年4月25日 / 2008年4月25日別宮4月25日 - 5月2日新宮建設予定地作業安全を祈る儀式一般地鎮祭に相当。 神職物忌神饌等を扱う童女)によって刈り初め式、穿ち初め式の祭事が斎行される。 宇治橋修造起工式うじばししゅうぞうきこうしき1988年7月19日 / 2008年7月26日 架け替え前に工事の安全を祈願する守護する饗土橋姫神社祝詞奏上後、仮橋架橋位置3度ずつ打ち固める。 仮橋修祓かりばししゅはつ) 1988年12月27日 / 2008年12月27日 仮橋完成時に安全祈願お祓いをする。 宇治橋渡納(うじばしわたりおさめ) 1989年1月16日 / 2009年2月1日 架け替えられる宇治橋最後通行儀式化純市行事として行われる宇治橋萬度麻奉下式(うじばしまんどぬさほうげしき) 1989年1月17日 / 2009年2月2日 宇治橋解体前擬宝珠内に納められている萬度麻を下げる。 宇治橋渡始式うじばしわたりはじめしき) 1989年11月3日 / 2009年11月3日 の安全祈願 守護する饗土橋姫神社祈願した後、萬度麻を擬宝珠納める神領地から選ばれた「渡女(わたりめ)」を先頭に夫、子夫婦、孫夫婦渡り初め行い全国から選ばれ三世揃った夫婦が続く。 立柱祭りっちゅうさい)※ 内宮1992年3月11日 / 2012年3月4日外宮1992年3月13日 / 2012年3月6日 正殿最初に立て儀式御形祭ごぎょうさい) 内宮1992年3月11日 / 2012年3月4日外宮1992年3月13日 / 2012年3月6日 御形正殿の妻の束柱装飾)を穿つ儀式立柱祭続き行われる非公開上棟祭じょうとうさい)※ 内宮1992年3月26日 / 2012年3月26日外宮1992年3月28日 / 2012年3月28日 正殿棟木上げ儀式。 綱を引っ張り棟木上げ所作をする。 檐付祭(のきつけさい) 内宮1992年5月23日 / 2012年5月23日外宮1992年5月25日 / 2012年5月25日 新殿の屋根葺き始め儀式甍祭(いらかさい) 内宮1992年7月21日 / 2012年7月21日外宮1992年7月23日 / 2012年7月23日 新殿の屋根葺き終え儀式お白石持行事(おしらいしちぎょうじ) 内宮1993年7月31日 - 8月11日8月17日 - 8月19日 / 2013年7月26日 - 8月12日外宮1993年8月2日 - 8月30日 / 2013年8月17日 - 9月1日 遷宮行事後半最大大衆参加行事。1993年は約21万人参加した2013年226,000人が参加した宮川河原から採集したお白石」を御木曳同様に曳・川曳で運び正殿用地敷き詰める行事神宮関係者以外にとっては、遷御後は絶対に立ち入ることのできない正殿そばまで入ることができる唯一の機会基本的には、一日神領民含め御木曳行事参加者参加する伊勢の「白石持ち」行事として、国の選択無形民俗文化財風俗習慣祭礼信仰))に選択されている。 御戸祭(みとさい) 内宮1993年9月13日 / 2013年9月13日外宮1993年9月15日 / 2013年9月15日 新殿に扉を取り付ける儀式御船代奉納式みふなしろほうのうしき) 内宮1993年9月17日 / 2013年9月17日外宮1993年9月19日 / 2013年9月19日 御船代正殿内に納める儀式洗清(あらいきよめ) 内宮1993年9月24日 / 2013年9月24日外宮1993年9月26日 / 2013年9月26日 文字通り殿内洗い清める儀式心御柱奉建しんのみはしらほうけん内宮1993年9月25日 / 2013年9月25日外宮1993年9月27日 / 2013年9月27日 心御柱新正殿床下立て儀式夜間から深夜行われ非公開詳細不明杵築祭(こつきさい)※ 内宮1993年9月28日 / 2013年9月28日外宮1993年9月29日 / 2013年9月29日 新殿敷地を撞き固め儀式後鎮祭(ごちんさい内宮1993年10月1日 / 2013年10月1日外宮1993年10月4日 / 2013年10月4日 新殿敷地平安を祈る儀式御装束神宝読合おんしょうぞくしんぽうとくごう内宮1993年10月1日 / 2013年10月1日外宮1993年10月4日 / 2013年10月4日 遷宮合わせ作り替えられ御装束御神宝読み合わせる儀式川原大祓(かわらおおはらい内宮1993年10月1日 / 2013年10月1日外宮1993年10月4日 / 2013年10月4日 「仮御樋代」・「仮御船代」・御装束神宝遷御参加者祓い清める儀式。 御飾(おかざり内宮1993年10月2日 / 2013年10月2日外宮1993年10月5日 / 2013年10月5日 殿内装飾遷御せんぎょ)※ 内宮1993年10月2日 / 2013年10月2日外宮1993年10月5日 / 2013年10月5日 荒祭宮1993年10月10日 / 2013年10月10日多賀宮1993年10月13日 / 2013年10月13日月読宮月読荒御魂宮1994年10月6日 / 2014年10月伊佐奈岐宮伊佐奈弥宮1994年10月10日 / 2014年10月瀧原宮瀧原竝宮1994年10月28日 / 2014年10月伊雑宮1994年11月5日 / 2014年11月風日祈宮1994年11月9日 / 2014年11月倭姫宮1994年11月15日 / 2014年11月土宮1994年11月19日 / 2014年11月月夜見宮1994年12月4日 / 2014年12月風宮1994年12月10日 / 2014年12月 御神体を旧殿から新殿へ遷す儀式天岩戸伝説にちなみ鶏鳴三声は、内宮ではカケコー、外宮ではカケローの声で出御する。 遷宮行事中核神事百名超える奉仕員(神官)が参加する。また出御時刻には、天皇神嘉殿前庭から伊勢拝礼するとされる皇族始め多数参列者が見守るが、儀式夜間(2013年20時より出御)行われ照明松明のみとなる。 大御饌(おおみけ内宮1993年10月3日 / 2013年10月3日外宮1993年10月6日 / 2013年10月6日 新殿において、初め大御饌を奉る儀式奉幣ほうへい内宮1993年10月3日 / 2013年10月3日外宮1993年10月6日 / 2013年10月6日 天皇から奉られる幣帛奉納する儀式古物渡(こもつわたし) 内宮1993年10月3日 / 2013年10月3日外宮1993年10月6日 / 2013年10月6日殿内神宝類を新殿の西宝殿に移す儀式御神楽御饌みかぐらみけ) 内宮1993年10月3日 / 2013年10月3日外宮1993年10月6日 / 2013年10月6日 御神楽先立ち大御饌を奉る儀式御神楽みかぐら)※ 内宮1993年10月3日 / 2013年10月3日外宮1993年10月6日 / 2013年10月6日 天皇から派遣され宮内庁式部職楽師御神楽などを奉納する儀式

※この「祭典と行事」の解説は、「神宮式年遷宮」の解説の一部です。
「祭典と行事」を含む「神宮式年遷宮」の記事については、「神宮式年遷宮」の概要を参照ください。

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