セフィーロ
セフィーロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 04:03 UTC 版)
主人公3人が突如として飛ばされてきた異世界。いわゆる剣と魔法のファンタジー世界であり、心の強さが全てを決定する要素となる。「柱」と呼ばれる存在の祈りによって世界が支えられており、もし柱が祈ることができなくなれば、セフィーロも崩壊する。セフィーロの空はオートザムから望遠鏡を使えば見えるらしい。「柱制度」崩壊後は、新しい国づくりへ動き出した。 原作では建造物や地名など登場したが町などは出てこず、アニメ版や一部のゲームでは様々な地域や町を渡り歩くなど描かれる舞台に大きな違いがある。 モコナ 声 - 白鳥由里 白くてふわふわな謎の生き物。魔法騎士達の水先案内人。クレフがエメロード姫から受け取り、その後、プレセアに預けられた。プレセアへのいたずらが好きな様子。 アニメ版では特に正体が語られずに終わるが、漫画版で地球や宇宙、セフィーロを始めとする異世界を創った、全ての世界の創造主であるという衝撃的な事実が明かされた。「絶対的統率者がいない代わりに個々の人間1人1人の意志の力が未来へ続く世界」として地球を最初に創るも争い合う人間に失望し、「柱」一人の意思で全てを決めるセフィーロを創造した。最終的に「柱」となった光の願いによって「柱制度」が消滅すると、自らもその選択を受け入れ、光たちの魔神と共にいずこかへと去っていった。 対照的な「柱」の選択を目撃し、エメロードは今日とは異なる明日を望まなかったことを悟る。また、人間という存在に失望しつつ、心の底では人々が自らの意志で世界に変革を起こしより良い世界に導いていこうとする意思を見せてくれることを期待してセフィーロを創ったのではないかとクレフに推察されている。デザインは猫井椿。 エメロード 声 - 緒方恵美 セフィーロの「柱」たる女性。彼女の祈りなしにはセフィーロは成り立たない。万人(セフィーロに生きる命全て)の幸せを祈らなければならない身でありながら、一個人であるザガートを愛してしまったため、世界を崩壊に導く存在と化してしまった自分を殺させるため、異世界より「魔法騎士」として光たちを召喚した。原作では自ら水牢に閉じこもるが、アニメ版ではザガートに拉致されて幽閉されるもザガートの幻影に攻撃された一行を魔法で助け、フェリオに連絡を取るなどもしている。 波打つ長い金髪が特徴の幼女姿だが、見た目とは裏腹に相当な年月を生きているという。クレフよりは年下。ザガートが討ちとられた直後、最愛の想い人の死の悲しみと怒りから復讐鬼と化し、成熟した大人の女性の姿に急成長すると共に魔神を召喚し、最後の敵として魔法騎士に襲い掛かる。しかし、わずかに残った柱としての良心によって「魔法騎士伝説」の真実を伝え、世界を守るため、そしてザガートの下へ行けるようになるために自分の命を終わらせてほしいと懇願した。最終的には魔法騎士に倒され、死を以てザガート一人のものになれることを喜びながら絶命した。 漫画版では、柱制度の廃止を望まなかった理由について、モコナの口から「セフィーロと人々を愛して守ろうとはしたが信じてはおらず、重荷を分かち合って共に歩もうという意志をもたなかったのではないか」と推察されている。 OVA版では精霊として登場し、最後まで生存する。 作中で使用した魔法は、「光衝招撃(サイノス、英語で「目標」「注目の的」などを意味する「cynosure」から取られた造語)」と「金爆殺襲(デボネア、英語で「愛想のいい、礼儀正しい、陽気な」の意味)」。 スーパーロボット大戦Tではザガートを倒し、彼の協力者を退けた後に敵として登場する。原作と同様に憎しみを抱いた大人の姿で現れ、魔神エメロードを駆り光を優先的に狙ってくる。 クレフ 声 - 佐々木望 好きなもの:静けさ / きらいなもの:騒がしさ / 趣味:散歩・精獣たちとの語らい セフィーロで最高位の導師(グル)。位の高い魔法使い。光達3人に魔法を授けた人物。光の肩ほどしかない身長で若そうに見えるが、745歳の年長者(本人談)。ザガート、ランティス、アルシオーネの師匠でもある。気が短い。アニメ版では、第1部で3人を沈黙の森に送り出した直後にザガートに不意を打たれ石化させられてしまう。第2部では巨大なセフィーロの城全体を結界で包む、その結界をイーグルに破られた後の不安定な体調のまま全精神力を用いて崩れかけた城を支えるなど本来の実力に近いものを見せた。なお、アニメ版最終話で海に告白されかけている。 魔法騎士として召喚された3人の少女に「伝説」の真実を伝えなかったのが原因で、彼女達の心を傷つけたことに罪悪感を抱いている。水の牢屋に入ることを選んだエメロードからモコナを受け取っており、沈黙の森に家を構えることにしたプレセアに預けた。 原作・アニメともに「柱制度」が間違っていると考えており、エメロード亡き後の新たに「柱候補」が判明したら、たとえ「柱」になることを拒絶される結果となろうとも過去の悲劇と「柱制度」の真実を告げることを決めていた。 作中で使用した魔法は、「魔法伝承(アクセプト、魔法を伝える。光達には合わせて「成長する防具」も与えた)」と「稲妻招来(サンダス、稲妻を放ち攻撃する)」、「殻円防除(クレスタ、球形のシールドを張って身を守る)」、「精獣召喚(クレフト、精獣を呼び出す)」、「精獣戻界(スレイヤ、精獣を異界に戻す)」。「精獣召喚」と「精獣戻界」は対になる魔法。 クレフの声を担当した佐々木望は、745歳という年齢と、海とのミニラブコメをビデオの映像特典でネタにしている。 プレセア 声 - 篠原恵美 好きなもの:ブイ・テック(セフィーロの食べ物) / きらいなもの:ちらかった部屋 / 趣味:折檻 セフィーロで最高位の創師(ファル。武器職人)。長い金髪をポニーテールにまとめた女性。アニメ版ではクレフの勧めで沈黙の森に家を建て、モコナと暮らしている。クレフに好意を寄せている。 光たち3人にエスクード製の武器を創って与えた。武器を創る際には、精神力を相当消耗するらしい。原作では、エテルナでの試練を終えた直後に合流し武器を創ったが、アニメ版では、光たちがエスクードを手に館へ戻り、館の一角にある創作室で武器を創っている時にアスコットに襲撃され、彼が放った魔物を光たちが食い止めきれず、魔物が創作室に突入した際に、崩れた天井の下敷きになり、武器を完成させた直後に死亡する(そのため、第2部ではアニメオリジナルキャラクターである双子の妹・シエラが登場する)。 原作第2部では、フューラに乗って来た光たち3人をセフィーロ城で最初に出迎えた。 趣味は折檻で、モコナの耳を引っ張る、人間を釜茹でにするなど、未遂に終わっているが過激な内容である。時々他人の話を聞かず、自分の想像の世界で遊ぶ癖がある。 フェリオ 声 - 山崎たくみ / 子供時代:冬馬由美 身長:156cm / 好きなもの:寝ること / きらいなもの:睡眠不足 / 趣味:昼寝 エスクードを探す光達が沈黙の森で出会った少年。緑色の髪に、鼻と頬に傷があるのが特徴。また、身長と同じくらいの長さの、先が湾曲した大剣を持つ。風が出した交換条件により、森を出るまで魔法騎士達とともに行動する。実はエメロードの実弟で、原作第2部では、光たち3人の前で、プレセアから「王子」と紹介される。 原作では、沈黙の森を出た後のアルシオーネ戦で「これは私たちの戦い」と風が言い切り、援護を拒んだことがきっかけで彼女に惚れ、その後恋仲に。彼が両耳につけている金色のリング状ピアスはエメロードからもらったもので、沈黙の森の出口で別れる際に片方を風に贈る(風は第2部において、これを指輪として身に着けている)。 アニメ版では当初、記憶喪失の状態で旅芸人の一座にいた。原作同様に沈黙の森を出た後、風に(ピアスではなく)通信機能を持つ赤いオーブ(マジックアイテム)を贈る。これは幼いフェリオが柱となったエメロードと引き離されることになった時、彼女の心配を少しでも減らそうと記憶を封じることを選んだため、エメロードから授けられたもの。なお、原作では沈黙の森を抜けた後、第2部になるまで再登場しないが、アニメ版では数話ごとに登場し、魔法騎士たちと行動する。 ランティス 声 - 小杉十郎太 身長:198cm / 好きなもの:昼寝 / 嫌いなもの:甘いもの 第2部から登場。強い魔力と高い剣術を兼ね備えた、セフィーロで唯一の魔法剣士(カイル)。身長198cm。クレフの弟子の一人で、ザガートの弟。容姿も声もザガートとよく似ているが短髪。目と宝石の色は青。鎧の色は漆黒。鎧の下の服は黒で、上は長袖のタートルネック。ラファーガの前任の親衛隊長で、兄と共にエメロード姫の補佐をしていたのだが、「柱制度」に疑念を抱き、突如行方をくらます。各国を転々としていたがオートザムに最も長く滞在していたらしい。そのためイーグルとも親しい。 アニメ版でのファイターメカ同士の決闘では、無敗だったイーグルの乗るFTOに性能の劣る量産機で土を付けたほどの戦闘力を見せ、オートザムでも一目置かれており、オートザム政府から正式なファイター登録(軍への入隊)を勧められたが断った。 「柱」であるエメロードと兄ザガートの死後にセフィーロに帰還。冷静で理性的な人物で、兄を倒した光たち魔法騎士の立場や胸中にも理解を示しており、兄を殺したことで恨まれていると思い込み、一人で3人分の罪を背負い込もうとしていた光に自分を責めないように伝え諭した。アニメ版では、エスクード製の剣を甦らせようとしている光の波動が、ノヴァの影響で細く弱くなっていることに気付いたり、母の形見(ネックレス状の手鏡)を「いつかお前を守ってくれる」と渡すなど、魔法騎士の中でも無自覚な好意を見せる光を大切に思っている節がある。また、クレフとたびたびテレパシーのような会話をしている。 アニメ版ではアルシオーネと出会った際には、よく似た容姿と声が原因でしばらくザガートに間違えられていた。デボネアの配下となったアルシオーネを倒し幽閉した。後に光が無自覚ながら好意を寄せていることが原因でノヴァにさらわれ、レガリアの内部に捕らえられてしまう。 原作第2部最終回ラストシーンでは白装束になっている。また、OVA版では絶命している。 作中で使用した魔法は、「稲妻招来(サンダス)」、「雷衝撃射(クロノス、ギリシア神話に登場する時間の神から。稲妻招来より強力な魔法)」、「殻円防除(クレスタ)」、「精獣召喚(クレフト)」。 プリメーラ 声 - 白鳥由里 身長:24cm / 好きなもの: ランティス、プラグ(セフィーロの果物)、ギア(セフィーロの食べ物)/ 嫌いなもの:ランティスにちょっかいだすもの全部 第2部から登場。ランティスが連れている小妖精。髪の色はペパーミントグリーン。服は薄いピンク色でスカートの広がったバレエチュチュのようなデザイン。危ないところを助けてくれたランティスに一目惚れし、以後命の恩人たる彼と行動を共にしている。背中にある4枚の薄翅で飛行することができるが、たいていはランティスの肩に座っている(設定画集ではランティス肩上の彼女に、冗談めかして「オプション」との注記がある)。 治癒魔法や強化魔法も使え(呪文は両方とも「フーチュラ」だが、強化魔法〔漢字表記は魔法増幅〕、アニメ版は治癒魔法として使用)、戦闘時はランティスの補佐も行う。ランティスとの幸せな未来を夢見ているが為、光を恋敵と認識しており、少々嫉妬深い。モコナとは漫才コンビでもある。アニメ版では終盤、他力本願のセフィーロの住人達に「このセフィーロ誰の国なの!」と発破を掛けて、デボネアへ力を与えていた民の心の恐怖を払拭する役目を果たした。 作中で使用した魔法は「魔法増幅(フーチュラ)」。上述の通り、原作とアニメで効果が異なる。 シエラ 声 - 篠原恵美 アニメ版オリジナルキャラクター。プレセアの双子の妹。光達やクレフ、アスコットを傷つけたくなくて「プレセアが蘇生した」と称して姉のふりをしていた。姉との違いは胸にある鳥形のあざ(半裸でないと分からない)。武器の修理は出来るが、新しい武器を作ることだけは出来ない。彼女もまたクレフに好意を寄せている。
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セフィーロ(裏)
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「魔法騎士レイアース」の記事における「セフィーロ(裏)」の解説
いずれもアニメ版のオリジナル敵キャラクターで二期から登場。アニメは原作と違いストーリーが大幅に変更されたものになっている。 デボネア 声 - 高畑淳子 アニメにおける最終ボス。柱を失ったことでセフィーロ全土の人間が抱いた恐怖などから具現化した存在であり、「セフィーロの民の心」でもある。すべてを闇の世界に沈めようとしている。ノヴァやアルシオーネをも己の目的のために利用する狡猾な性格。ノヴァを唆し利用した挙句斬り捨て、最終決戦では魔神レガリアの上半身部分の破片と同化、魔法騎士に最後の戦いを挑む。光たちを圧倒し、最強の魔法「閃光の螺旋」さえも凌ぎ切り、魔法騎士たちを恐怖させた。しかし、そのことを知ったセフィーロの民たちの生きる願いによって現れたセフィーロの証たる剣を手にした光の前に敗れ去った。デボネアを生み出したのは人々が持つ負の感情だったが、デボネアを打ち破ったのもまた人々の思いだった。 『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』の高麗国編にて、キィシムとして正式にフィードバックされる。 ノヴァ 声 - 伊藤美紀 デボネアが作り上げた魔神レガリアを操る。デボネアを「(デボネア)お母様」と呼んで懐いている。光と顔がそっくりで、光と同じ炎の魔法が使える。性格は今で言うヤンデレ。 その正体は、光がエメロード姫との戦いの後にこの世界に残したやるせない心(後悔、怒りなど)から生まれた、もう1人の獅堂光とも言うべき存在。そのため、もともと光に対する異常な愛情と愛着を持っているが、全てを消せばヒカルは自分だけを見てくれるとデボネアに唆されたため、「ヒカルが好きなものはみんな嫌い!」と言い放つ、歪んだ妄執を抱くようになってしまった。最期は母と慕っていたデボネアに切り捨てられたが、そこへ現れた光から「嫌いな自分も抱えて生きていく」と手を差し出され和解。光と融合し一つの存在となった。
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