せっ‐かん【折×檻】
体罰
折檻
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 08:57 UTC 版)
前漢の成帝時代は王氏による腐敗政治に染まっていて、治安が乱れていた。中でも自らを学者と騙る張禹という男が政治に介入し、丞相の地位をいいことに日々贅の限りを尽くしていた。そんな状況を見かねた臣下の朱雲はある日、意を決して成帝に「自分が国と帝の将来のため、張禹の首を刎ねる」と発言する。しかし、そのことが帝の逆鱗に触れ、彼は打ち首を命じられた。だが、彼は諫死をも覚悟して檻(欄干)にしがみつき、しがみついた檻が折れてしまうほど必死に進言を続けた。この状況を一部始終見通していた側近の辛慶忌はその朱雲の真意に心打たれ、彼が本当に国のことを思ってこのような無礼を蒙ったのだと、涙ながらに陛下に申し立て、同時に彼の罪を赦すよう歎願した。すると、辛のような大人にまでそのような態度を執られては流石の成帝も改心し、善政を尽くすよう決心した。同時に自らへの戒めとして、折れた欄干をそのままにしておくよう部下に伝えたという。 以上の説話から、この話の元々の意味は目上の人に対して、強く諫めることであり、檻とは欄干、手すりのことである。しかし、後に派生して”厳しく叱る"という意味になり、今日では"体罰を交えて懲らしめること”という意味に捉えられるようになった。
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折檻
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