中央新幹線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/16 21:02 UTC 版)
中央新幹線 | |||
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基本情報 | |||
通称 | リニア中央新幹線 | ||
現況 |
建設中(品川駅 - 名古屋駅間) 計画中(名古屋駅 - 新大阪駅間) | ||
国 | 日本 | ||
所在地 | 東京都、神奈川県、山梨県、静岡県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、奈良県、大阪府 | ||
種類 | 超電導磁気浮上式鉄道(新幹線) | ||
起点 | 品川駅 | ||
終点 | 新大阪駅(予定) | ||
駅数 |
6駅(品川駅 - 名古屋駅間) 4駅(名古屋駅 - 新大阪駅間、名古屋駅含む) | ||
開業 |
2027年以降予定(品川駅 - 名古屋駅間) 2037年 - 2045年予定(名古屋駅 - 新大阪駅間) | ||
全通 | 2037年 - 2045年予定 | ||
所有者 | 東海旅客鉄道(JR東海) | ||
運営者 | 東海旅客鉄道(JR東海) | ||
車両基地 | 関東車両基地(仮称)、中部総合車両基地(仮称)[1] | ||
使用車両 | L0系 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 |
438 km(東京 - 大阪間。交通政策審議会答申[2]による「南アルプスルート」の数値) 285.6 km(品川 - 名古屋間) | ||
線路数 | 複線[3] | ||
電化方式 | 交流33,000 V[4] 最大約50 Hz[5](誘導集電方式) | ||
最大勾配 |
40 ‰ (JR東海の計画段階環境配慮書による、東京 - 名古屋間の数値) | ||
最小曲線半径 |
8,000 m (JR東海の計画段階環境配慮書による、東京 - 名古屋間の数値) | ||
最高速度 | 505 km/h[6][注 1] | ||
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日本政府による整備計画における正式名称は「中央新幹線」だが[7]、新幹線で初となる超電導リニアを採用する路線であることから、東海旅客鉄道(JR東海)が開設した解説ウェブサイトやマスコミ報道などでは「リニア中央新幹線」という通称でも呼ばれている[8][9]。
概要
高速輸送を目的としているため、直線的な経路で最高設計速度505 km/h[6]の高速走行が可能な超電導磁気浮上式リニアモーターカー「超電導リニア」により建設される。2011年(平成23年)5月26日に整備計画が決定され[6]、営業主体および建設主体に指名[10]されていた東海旅客鉄道(JR東海)が建設すべきことが同年5月27日に定められた[11]。
首都圏 - 中京圏間の[12]2027年(令和9年)の先行開業を目指しており、2014年(平成26年)12月17日に同区間の起工式が行われた[13][14][15]。完成後は東京(品川駅) - 名古屋駅間を最速で40分で結ぶ予定。ただし、JR東海は後述する大井川の流量減少への懸念を理由とした静岡県のトンネル着工反対などにより、2027年(令和9年)開業は困難との見解を2020年(令和2年)7月時点で示しており[16]、2023年(令和5年)12月14日に開かれた取締役会において、開業時期を2027年(令和9年)以降に変更することを決定し、同日午後にその変更を国土交通省へ申請した[17][18]。
東京都 - 大阪市の全線開業は最短で2037年(令和19年)[19]の予定で、東京 - 大阪間を最速67分で結ぶと試算され、東海道新幹線と比較して所要時間を大幅に短縮できると見込まれている。
東京都 - 大阪市の間をほぼ直線で結んだ経路が予定され、それによると経由地は甲府市(山梨県)附近、赤石山脈(南アルプス)中南部、名古屋市(愛知県)附近、奈良市(奈良県)附近とされており[6]、東海道新幹線のバイパス路線としての性格を強く持つ。国鉄は1972年(昭和47年)からリニアモーターカー(後の超電導リニア)の開発に着手した。当初、リニアモーターカーによる超高速新幹線として第二東海道新幹線が構想されていたが、中央新幹線の計画と統合された。そのため中央新幹線はリニア方式で建設され、リニアモーターカーは中央新幹線で実用化されると考えられてきた。
なお、新幹線の基本計画路線であり、2011年(平成23年)5月には整備計画も決定されたが、整備新幹線には含まれない。
日本経済がオイルショック後に低成長に転じたことなどから新幹線の建設は全体的に停滞したが、バブル期には東海道新幹線の輸送量が急伸し、近い将来に輸送力が逼迫すると考えられたことから中央新幹線が注目され、超電導リニア方式での建設を前提として、JR東海による建設促進運動や沿線自治体による誘致運動が展開された。沿線各駅は東京や大阪へ1時間以内で到達できることから、首都機能移転議論のきっかけの一つにもなった。
また、建設の理由としては東海道・山陽新幹線が兵庫県南部地震の被害で長期間不通になった経験から、東海地震の予想被災地域を通過する東海道新幹線の代替路線が必要であることや[20]、東海道新幹線自体の老朽化により長期運休を伴う改築工事の必要が生じる可能性があることが挙げられた[21]。
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2016年(平成28年)10月時点の中央新幹線計画路線[22]
路線データ(予定)
以下は、東京都 - 名古屋市間の概要である。
- 路線距離(実キロ):285.6 km[1]
- 駅数:6(起終点駅含む)[1]
- 複線区間:全線複線[3]
- 電化区間:全線電化(交流 33,000 V)[3]
- 走行方式:超電導磁気浮上方式[6]
- 最高設計速度:505 km/h[6]
- 最小曲線半径:8,000 m[1]
- 最急勾配:40 ‰[1]
- 車両基地:関東車両基地(仮称、神奈川県相模原市緑区鳥屋)および中部総合車両基地(仮称、岐阜県中津川市千旦林)の2か所[1]
- 構造種別延長割合
- 路盤:2 % (4.1 km)
- 橋梁:4 % (11.3 km)
- 高架橋:8 % (23.6 km)
- トンネル:86 % (246.6 km)
設置予定駅
品川駅と名古屋駅は、既設の駅に中央新幹線の駅を併設する計画である[1]。その他の駅名は仮称である[1]。
名古屋市から大阪市までの詳細なルートは未定であるが、周辺の自治体や経済界により駅の誘致活動が行われている(駅の建設位置・費用節参照)。大阪市内の駅についてJR東海は新大阪駅への併設を予定し、大阪府や大阪市もこれに同意している[23]。
各駅の構造(予定)
配線分類 | 2面4線 | 2面4線(終着駅) |
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構内予定図 | ||
該当予定駅 | 神奈川県駅、山梨県駅 | 品川駅、名古屋駅 |
固有名詞の分類
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