窃盗
(盗難事件 から転送)
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窃盗(せっとう)とは、窃かに盗むこと、あるいは単に盗むことをいう。倫理的・道徳的に反社会的行為とされ、また、法的にも、不法行為責任および刑事責任が問われるのが通常である。
概要
『窃』も『盗』も、それぞれ他人の物を持ち主の意に反して持ち去ることを意味するが、特に『窃』という語は『こっそりと、気付かれず』という意味合いが強い。
窃盗と法
窃盗と宗教
仏教
仏教においては、窃盗は「
窃盗の分類
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この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2011年3月)
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日本国の警察庁が犯罪統計[1]において用いている窃盗の手口による分類を示す。
- 侵入盗
- 空き巣、忍込み、居空き、ATM破り、金庫破り、旅館荒し、官公署荒し、学校荒し、病院荒し、給油所荒し、事務所荒し、出店荒し、工場荒し、更衣室荒し、色情ねらい(下着泥棒、後述)、倉庫荒し、その他
- 乗り物盗
- 非侵入盗
その他、窃盗の手法や対象物に基く呼び名としての分類であり、法律上の分類ではないが、よく見られる用語を示す。
- ピッキング・サムターン回し・焼き破り - 「空き巣」を参照
- 枕探し
- カード窃盗 - 「キャッシュカード」の項目を参照
- 電気窃盗
- 情報窃盗 - 磁気ストライプカードの「スキミング」が、これに当たる。
- サラミ法
- 畑泥棒 - 主に、個人が育てている花や木、野菜などの農作物を盗むこと。かつては『野荒らし』と呼ばれた[2]。
- 下着泥棒(色情ねらい)- 主に家内、ベランダ、脱衣場、コインランドリー等から(主に女性や子どもの)下着を盗むこと。下着ドロボー、下着ドロとも表記される。
- 香典泥棒・御祝儀泥棒
- 文化財泥棒 - 仏像などの文化財を窃盗する。
- ゴト/ゴト師 - パチンコやパチスロに於いて不正な方法で出玉を獲得するいかさま賭博。詐欺罪等ではなく窃盗罪が適用される。
窃盗犯の分類
- 美術窃盗対策組織
- 国際美術研究財団 - 美術品の研究、窃盗品などの情報を収集する非営利団体
- ヨーロッパ盗難美術委員会 - ヨーロッパで盗難された美術品に関する情報を美術館などに提供するウェブポータルを持つ。
- アート・ロス・レジスター(Art Loss Register) - 世界最大の盗品・紛失作品のデータベース提供会社
- アート・リカバリー・グループ - イタリアに本部がある芸術市場や文化遺産機関に盗難美術品の情報提供・捜索を手掛ける会社
著名な泥棒
架空の人物については「怪盗」を参照。
窃盗への対策
脚注
- ^ 犯罪統計書 平成23年の犯罪
- ^ 八巻正治は自著『君は麦畑の風の中を』の中で「秋の紅葉が過ぎ冬場になると、あたりの山々がもうミカン色いっぱいになります。そしてドライブをしながらヒョイと手を伸ばせば道端のミカンが簡単に取れるのです(ゴメンナサイ)」(同書pp.168)と軽い口調で窃盗の告白をしている。当時、大学教授であった人物が、このような文章を冗談めかしつつも平然と書いていることが、いかに「畑泥棒」が軽い犯罪であるかのように考えられているかの一例である。
関連項目
盗難事件
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「ヨハネス・フェルメール」の記事における「盗難事件」の解説
1970年代以降、フェルメールの作品はたびたび盗難に遭った。 1971年、アムステルダム国立美術館所蔵の『恋文』が、ブリュッセルで行われた展覧会への貸し出し中に盗難に遭った。程なく犯人は逮捕されたが、盗難の際に木枠からカンバスをナイフで切り出し、丸めて持ち歩いたため、周辺部の絵具が剥離してしまい、作品は深刻なダメージを蒙った。 1974年2月23日、『ギターを弾く女』がロンドンの美術館であるケンウッド・ハウスから盗まれている。この作品と引き換えに、無期懲役刑に処せられているIRA暫定派のテロリスト、プライス姉妹をロンドンの刑務所から北アイルランドの刑務所に移送せよとの要求が犯人から突きつけられた。 さらに5週間後の4月26日には、ダブリン郊外の私邸ラスボロー・ハウスからフェルメールの『手紙を書く婦人と召使』を始めとした19点の絵画が盗まれた。こちらの犯人からは、同じくプライス姉妹の北アイルランド移送と、50万ポンドの身代金の要求があった。 イギリス政府はいずれの要求にも応じなかったものの、『手紙を書く婦人と召使』などケンウッド・ハウスから盗まれた絵画は、翌週5月4日に、別件で逮捕されたIRAメンバーの宿泊先から無事保護された。さらに『ギターを弾く女』も盗難から2か月半後の5月6日、スコットランドヤードに対しロンドン市内の墓地に置かれているという匿名の電話があり、無事保護された。 ラスボロー・ハウスの『手紙を書く婦人と召使』は1986年にも盗まれたが、7年後の1993年に、おとり捜査によって犯人グループが逮捕され、作品は取り戻されている。 1990年3月18日の深夜1時過ぎ、ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館にボストン市警の警察官を名乗る2人組が現れて警備員を拘束、フェルメールの『合奏』を始め、レンブラントの『ガリラヤの海の嵐(英語版)』、ドガ、マネの作品など計13点を強奪の上、逃走した。被害総額は当時の価値で2億ドルとも3億ドルともいわれ、史上最大の美術品盗難事件となってしまった。これらの絵画は依然として発見されていない。
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