cross-licensingとは? わかりやすく解説

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クロスライセンス契約

読み方クロスライセンスけいやく
別名:クロスライセンス
【英】cross license, cross-licensing

クロスライセンス契約とは、特許権権利者どうしが互いに相手特許権利用することができるように締結するライセンス契約のことである。

通常の場合には、特許として認可され発明使用する際には使用料発生する。しかしクロスライセンス契約を結んだ場合には、特許使用料支払わず相手特許発明利用することができる。

クロスライセンス契約には、単に交換条件的に特許使用権を得ることができるという意味だけでなく、お互い技術用いて開発推進して相乗効果的に技術応用向上を図ることができるという協業効果がある。加えてそれぞれの技術有用性企業有為性を高め技術企業価値高め効果期待できる。クロスライセンス契約は、知的財産権強化にもつながる。

IT業界家電業界では、技術の革新進歩伴って新し特許技術の開発目覚しいそのような業界事情背景に、企業間のクロスライセンス契約が結ばれるケース増加している。ただし、クロスライセンス契約が結ばれた技術優位性や、相手方特許技術への依存度合などが原因となり、後々いさかいとなるケースもある。

ちなみに、クロスライセンス契約の中でも特許権保持者が双方ともに「特定の製品分野に関するすべての特許発明につき相互に実施許諾する契約形態は「包括的クロスライセンス契約」と呼ばれる2004年12月14日には、ソニー韓国サムスン電子半導体関係の技術についてクロスライセンス契約を結び、2006年2月9日には、韓国LG電子社と株式会社東芝が、光ディスク製品特許についてクロスライセンス契約を締結した


参照リンク
東芝:プレスリリース

クロスライセンス

(cross-licensing から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/07 14:21 UTC 版)

クロスライセンス (Cross-licensing)、または相互ライセンスとは、2つまたは複数の企業などが、自らの持つ特許権などの知的財産権の行使を互いに許諾(ライセンス)すること、またはそのための契約。一般には、自らの持つ知的財産権を利用して実施・使用許諾料を(契約によるが)払わずに必要な知的財産権を利用できるメリットがある。

現代では、ある製品の製造に有用な技術に関し、複数の企業などがその一部ずつを特許として取得している場合がよくある。この場合、企業間の特許侵害訴訟リスクを避けながら製品を効率よく製造して利益を得る手段としてクロスライセンスがよく利用される。

また、Aが基本特許を持ち、Bがそれを利用した特許(利用特許または改良特許)を持つ状況でも、クロスライセンスがよく利用される。これにより、Aは基本特許より優れた技術を利用でき、Bも自分の特許(Aの許諾がなければ実施できず宝の持ち腐れとなる)が実施できる。

このように、複数の企業などが特許のクロスライセンスを目的として結成するコンソーシアムパテントプールという。

特許法ではクロスライセンスを容易にするため、実施許諾の協議を求める権利を認めている(特許法92条)。

クロスライセンスは他の企業などに対抗するために行われることもあり、したがって条件によっては独占禁止法に抵触することもある。

特許権以外の商標権著作権などを対象とするクロスライセンスも多く行われている。



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