特許について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 14:24 UTC 版)
2020年3月18日付けの日経バイオテクによれば、2019年に中華人民共和国における富士フイルムのファビピラビルの物質特許は失効している。ただし、製造特許は存続している。日本における物質特許は、富士フイルムが5年間の延長手続きを行っており、2024年まで有効である。 中国・浙江海正薬業股份有限公司(Zhejiang Hisun Pharmaceutical)は、2016年6月、富士フイルムとファビピラビルの特許ライセンス契約を締結し、中国における製造、販売のライセンスを取得している。富士フイルムは、一時金やロイヤルティを受け取る契約であった。2019年の富士フイルムの物質特許の失効に伴って、このライセンス契約も終了し、その後は、浙江海正薬業は、富士フイルムの製造特許に触れない形で、後発医薬品としてファビピラビルを製造しており、これらについては、富士フイルムはロイヤルティを受け取ることはできない。中国で行われた2019新型コロナウイルスの国家主導臨床試験に提供された、浙江海正薬業が製造したファビピラビルも、この後発医薬品に該当する。 なお、富士フイルムの広報担当者は、「現在もZhejiang Hisun Pharmaceutical社とは協力関係にあるものの、製造特許は存続しているため、(それを回避する方法で製造されている同社の製品は)不純物の組成などが富士フイルムが製造するファビピラビルと若干異なる可能性は否定はできない」とコメントしている。
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