特許と紛争とは? わかりやすく解説

特許と紛争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 10:24 UTC 版)

オーディオン管」の記事における「特許と紛争」の解説

リー・ド・フォレストも、当時誰もがグリッドオーディオンは軍事用途限定される考えて可能性過小評価していた。彼は以前にも増幅器特許をとっており、長距離電話における粗悪な電気機械音声拡大装置少なくとも20年電話業界悩みの種であったにもかかわらず、この特許申請した時点では電話中継増幅器としての可能性見出せなかったことは重要なことである。 皮肉なことに第一次世界大戦までの特許紛争時代には、リー・ド・フォレストのグリッドオーディオンの特許がこの用途について触れていなかったため、この「抜け道」によってのみ真空三極管製造許されていた。 リー・ド・フォレストは、1906年11月13日にオーディオンの初期の2電極バージョン特許取得し米国特許アメリカ合衆国特許第 841,386号 )、1908年に「トライオード」(3電極バージョン特許取得したアメリカ合衆国特許第 879,532号 )リー・ド・フォレストは、ジョン・フレミング真空管に関する以前研究フレミング英国特許24850と米国フレミング特許アメリカ合衆国特許第 803,684号を取得)から独立してオーディオンを開発した主張し続けラジオに関する多く特許紛争巻き込まれることになった。 彼は、他の研究者が開発した真空三極管を常に「オシラウド」と呼んでいたが、彼がその開発大きな影響与えたという証拠はない。確かに1913年真の真空三極管発明された後も、デ・フォレストさまざまなラジオ送受信機製造している(このページにはその例が掲載されている)。しかし、彼は日常的にこれらの装置を「オーディオン」を使っていると説明していたが、実際には他の実験者が開発したものと非常によく似た回路使った高真空三極使っていたのである1914年コロンビア大学学生だったエドウィン・アームストロングは、ジョン・ハロルド・モークロフト教授協力して、オーディオンの電気的原理文書化することに成功したアームストロングは、1914年12月に『エレクトリカル・ワールド』誌に回路図オシロスコープグラフ添えてオーディオンの解説発表した1915年3月4月には、それぞれニューヨークボストン無線技術者協会講演行い論文「Some Recent Developments in the Audion Receiver」を発表して9月出版された。 この2つ論文組み合わせは、「Annals of the New York Academy of Sciences」など、他の雑誌にも転載された。 その後再生特許めぐってアームストロングリー・ド・フォレスト争った時、アームストロングは、デ・フォレストがまだ仕組み知らないこと決定的に証明することができた。 問題リー・ド・フォレスト特許フレミング管と区別するためか、オーディオン内部低圧ガス動作不可欠とされており(オーディオン(Audion)とはオーディオ・イオン(Audio-Ion)の略)、実際に初期のオーディオンでは、このガス金属電極吸着してしまい、信頼性大きな問題があった。 リー・ド・フォレスト自身はもちろん、多く研究者部分真空安定させ、装置信頼性高め方法模索していたのだ。真の真空管の開発につながる研究多くは、GEゼネラル・エレクトリック)社の研究所アーヴィング・ラングミュアが行っていた。

※この「特許と紛争」の解説は、「オーディオン管」の解説の一部です。
「特許と紛争」を含む「オーディオン管」の記事については、「オーディオン管」の概要を参照ください。

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